【首都スポ】[大学サッカー]法大が42大会ぶり3度目V MVPは決勝弾のディサロ2018年12月23日 紙面から
◇全日本大学サッカー選手権<決勝> 法大1-0駒大平成ラストファイナルは、法大が42大会ぶりに戴冠!! サッカーの第67回全日本大学選手権(インカレ)は22日、さいたま市の浦和駒場スタジアムで決勝を行い、法大(関東第3)が駒大(同第4)を1-0で下し、1976年大会以来42大会ぶり3度目の優勝を果たした。後半27分に決勝点を挙げた法大のFWディサロ燦(あきら)シルヴァーノ(4年・三菱養和SCユース)が大会MVPに輝いた。駒大は3連覇を果たした2006年大会以来の日本一を逃した。 無意識のうちに走り出していた。0-0で迎えた後半27分、味方がシュート体勢に入った瞬間に相手ゴール前へと猛然と詰めていった法大のFWディサロ。シュートはクロスバーを直撃し、ディサロの足元にボールが転がってきた。利き足とは逆側だったため「ちょっと焦りました。緊張もしました」と振り返ったレフティー。とはいえ、千載一遇のビッグチャンスを逃すはずはなく、右足ダイレクト弾でしっかりと蹴り込んだ。 「点を取りたい気持ちが強くて、とりあえず走っていました。体が勝手に動いた感じです」 ゴールのにおいを敏感に感じ取ったプレーだった。ストライカーとしての得点に対する嗅覚が大学生活最後の一戦で鮮やかに働いた。「今年一番うれしかったです」と喜びを爆発させた背番号9は仲間が待つ応援席へとダッシュし、歓喜を分かち合った。
前回は決勝で1-5の屈辱的大敗を喫し「悔しさしか残りませんでした」とじだんだを踏んだが、そのリベンジをなし遂げた。気持ちは晴れ「(優勝したことで)最高の思い出に塗り替えることができました」と満面の笑みをたたえた。 自身にとっての今大会初ゴールはMVP受賞ももたらした。「(MVPの)肩書がつきました」と誇ったが、すぐに真顔に戻り、大学日本一も大会MVPも「通過点ですし、その序章にすぎません」と言い切った。 いつかはインテル・ミラノ(イタリア)でプレーすることを目指し、まずはJ3北九州でプロ生活をスタートさせる。欧州チャンピオンズリーグの舞台に立つ前の“第2章”。「得点やアシストで北九州のJ2昇格に貢献して、個人的にもステップアップしたいです」と実績を年々積み上げていくシナリオを思い描いている。 (関孝伸)
▽法大・長山一也監督「去年の決勝で負けた悔しさがあり、チーム立ち上げのときから、そのリベンジを一番に考えてきたので、すごくうれしく思う。総理大臣杯は2014年に準優勝して昨年優勝、インカレは昨年準優勝で今年優勝。悔しい経験をし、我慢強さ、粘り強さがチーム内に出てきている」 ◇ 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」。トーチュウ紙面で連日展開中。
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