バレーボールの全日本選手権ファイナルラウンド第4日は22日、東京・大田区総合体育館で男女の準決勝を行い、女子はトヨタ車体(愛知県刈谷市)が埼玉上尾に3-1で勝ち、連覇に王手をかけた。23日の決勝で久光製薬と対戦する。男子の豊田合成(愛知県稲沢市)はJTに0-3で敗れ、決勝進出を逃した。
トヨタ車体の連覇に欠かせない選手が戻ってきた。コンディション不良のため欠場が続いていた日本代表の荒木絵里香(34)だ。この試合から復帰。早速、5つのブロックを決めるなど存在感を示した。
「チームとして戦術を果たしながら戦えたのはよかったと思います」。冷静に振り返った荒木。自身の働きには「いい仕事はできなかったけど」と辛口だったが、復帰が何よりの収穫だ。
心配されたコンディションは思ったよりいいという。しかし、危機感がある。チームは若手が技術、戦術両面で大きく成長。北京、ロンドン、リオと五輪3大会に出場したベテランでも、まずチーム内の競争に勝たなければならない。
決勝の相手は苦手の久光製薬。「(トヨタ)車体がいいチームであることを証明したい」。万全でなくてもコートに立ち、チームの内外に健在ぶりを見せる。 (川越亮太)