2019年に行われるレスリング世界選手権(カザフスタン)の選考会を兼ねた全日本選手権は20日、東京・駒沢体育館で開幕し、初日は男女13階級が行われ、女子62キロ級で世界選手権銀メダリストの川井友香子(21)=至学館大=が危なげなく21日の決勝へ進んだ。
「今回は内容より結果」との言葉を実践した。初戦は68キロ級から2階級下げてきた森川美和(日体大)に6-0で完勝し、続く準決勝も今井海優(自衛隊)に14-3のテクニカルフォール勝ち。得意の片足タックルでライバルをねじ伏せた。
同級には女子10階級で最多の11人がエントリーした。前後の五輪階級では57キロ級に友香子の姉・梨紗子(ジャパンビバレッジ)、68キロ級には土性沙羅(東新住建)と実力者が君臨。飛び抜けた選手がいない62キロ級が激戦区となっている。
難敵とみられた世界選手権65キロ級銅の源平彩南(至学館大)が右膝の故障で棄権し、頂点へ視界は広がる。「自分の目標は、もう自分一人だけの目標じゃない」。姉妹で誓い合った東京五輪そろい踏みを現実にするため、このタイトルは逃せない。