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(萬平)福子から?
「皆さんへ」。
「佐久間さん 赤津さん 長久保さん」。
(福子)「大和田さん 神部さん 森本さん高木さん 峰岸さん 岡さん野村さん 堺さん 倉永さん堀さん 小松原さん 増田さん真一さん 世良さんそして 萬平さん。毎日 つらい日々を過ごされていると思います。でも 私は 皆さんが もうすぐ帰ってきてくれると信じています。なぜなら 皆さんは何にも悪いことをしてないんだから。進駐軍の人たちも おんなじ人間です。きっと 分かってくれると思います」。
「だから どうか 社長を萬平さんを信じて下さい」。
「たちばな塩業の社員を萬平さんは 決して不幸せにはしません」。
「皆さん 風邪などひかぬようくれぐれも体には気を付けて下さい」。
「いつも いつも私は皆さんのことを思っています」。
「福子」。
(神部)奥様…。
(真一)福ちゃん…。
(世良)優しいのう。
(すすり泣き)
福子…。
♪「丸まってる背中に もらい泣き」
♪「恥じだって一緒に」
♪「あなたとならトゥラッタッタ♪」
♪「飛行機雲ぼんやり眺む」
♪「心ここに在らず」
♪「年間トータル もししたら」
♪「付き合うあたしすごい?」
♪「とぼけてる眉毛に もらい笑い」
♪「照れだってなんだって」
♪「あなたとならトゥラッタッタ♪」
♪「もらい泣き もらい笑い もらい怒り」
♪「もらいっ恥じ どんと来い!」
♪「晴天も曇天も霹靂も」
♪「さあ あなたとトゥラッタッタ♪」
大阪商工会の会長三田村亮蔵と申します。
(ビンガム)立花たちについての証言とは?
あなた方ダネイホンを食したことは?
ノー。
まあ 決してうまいもんじゃありません。
しかし 大阪中の病院があのダネイホンを仕入れて入院患者に食べさせているのです。
(メイ)それは許される理由にはならない。
今の日本は戦争に負けて どん底にあります。
でも 立花君は戦争が終わったにもかかわらず栄養失調で亡くなっていく人間を日本人を 一人でも多く救いたいのです。
それが 彼の 志です。
このまま終わってたまるか。
みんなで 脱走しませんか。
そんなこと できるわけないだろ。
(堀)ばってん 俺 母ちゃんに会いたか。
(増田)俺もや。
(赤津)♪「夕やけ小やけの 赤とんぼ」
♪「負われて見たのは いつの日か」
♪「山の畑の 桑の実を」
♪「小籠に摘んだは まぼろしか」
♪「十五で姐やは 嫁に行き」
♪「お里のたよりも 絶えはてた」
(世良)チャーリー。
お前も ほんまは 心が痛むんやろ。僕らを こんな所に閉じ込めてかわいそうやって。
(タナカ)やかましい。
♪「とまっているよ」
(ビンガム)我々は 多くの者から君に関する証言を得た。しかし 誰一人として君のことを悪く言う者はいなかった。
だが 人間には裏と表がある。
私を納得させる証拠が出てこない限り君たちは軍事裁判にかけられることになる。
僕は 構いません。
構わない?
そのかわり 世良さんと うちの社員は釈放して頂きたい。
君は 自分が かわいくないのか。
もちろん 自分が一番大事です。
でも 僕が子どもの頃近所に傘屋がありました。
その職人さんは 自分の仕事をとても気に入っていました。
僕に話してくれたことがあります。
傘屋は いいぞ。雨が降れば 傘が売れて うれしい。
晴れれば 青空が見えて うれしい。
僕も その人のように自分の仕事を愛せる人間になりたい。
好きなことを仕事にして一緒に仕事をする仲間を幸せにしてそれが人様の役に立つことならこんなに幸せなことはありません。
ですから 今回このような疑いをかけられたことは不本意極まりない。
つらい思いをするのは僕一人で十分です。
♪~
(ハナ)よしよし。
(鈴)今日も 何の連絡もなかった。
あなたは 不安やないの。
どんな時も うろたえてはいけませんと教えてくれたのは お母さんでしょ。
私は 武士の娘の娘ですから。
そんなこと言われたら私の立場がないやない。
・(クラクション)えっ?
何!?
手榴弾を投げていたのは この時間か。
時間? えっと 時間…。
イエス サー。
(爆発音と叫び声)
あっ! 福子!
魚や。 ほら ほら ほら ほら ほら!
魚や!
お母さ~ん!
ええ 何? 何があったの~!
♪~
えっ?(真一)釈放?
(岡)何や急に。ええから はよ出ろ。
(歓声)釈放や。
いきなり釈放って どういうこっちゃ。俺は知らん。
やっと自分らの間違いに気ぃ付いたようやのう。
やかましい。
世話になったのう。 ほな さいなら。
ダネイホン 俺も食うたけど言うほど まずうはなかった。
ありがとう。
♪「夕やけ小やけの 赤とんぼ」
何だか 落ち着かない。
・(話し声)えっ 帰ってきた。
萬平さん!
福子。
みんな よう頑張った!
大奥様~!
福子 手紙をありがとう。
源ちゃん お父さんよ。 ほら。
皆さん ほんまにお帰りなさい。
帰ってきました!ただいま戻りました!
さっ ささごはんの支度ができてますよ。
ほんまか。(佐久間)おおっ!


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