ゲイカップルのための代理母ビジネスをレズビアンカップルが推進することへの疑問 [現代の性(同性愛・L/G/B/T)]
1月21日(木)
以前にも書いたことだが・・・。
先進国の富裕なゲイカップルのために、発展途上国の貧しい女性が代理母になって子供を産むという形態、そして、それをビジネスにする仲介業者。
普通の人権感覚があったら「それって、まずいんじゃね?」と思う。
少なくとも、もっと慎重に考えようとするだろう。
でも、現実はそうじゃないんだよね。
虹旗を掲げて、いけいけどんどん。
つくづく、怖い世界だと思う。
2008年4月8日に、日本学術会議の「生殖補助医療の在り方検討委員会」が「代理懐胎を中心とする生殖補助医療の課題-社会的合意に向けて-」という報告書を出している。
http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-20-t56-1.pdf
そこで「母体の保護や出生した子の福祉を尊重する立場から」次のように述べている。
(1) 代理懐胎については、法律(例えば、生殖補助医療法(仮称))による規制が必要であり、それに基づき原則禁止とすることが望ましい。
(2) 営利目的で行われる代理懐胎には、処罰をもって臨む。処罰は、施行医、斡旋者、依頼者を対象とする。
この報告の内容をすべて是認するわけではないが、こうした議論の積み重ねを無視するのは、どう考えてもまずいだろう。
依頼者がゲイ・カップルであろうが、「原則禁止」は変わりない。
なぜなら、依頼者が誰であろうが、代理母の心身に与えるリスクは、まったく変わらないからだ。
また、この提言によれば、代理懐胎の斡旋者も処罰の対象にすべしとしている。
それは斡旋者がレズビアン・カップルでも同様だろう。
なんども言うが、LGBTの旗を掲げれば、どんな「横紙破り」でもできるというわけではない。
そこらへん考え違いしないでほしい。
以前にも書いたことだが・・・。
先進国の富裕なゲイカップルのために、発展途上国の貧しい女性が代理母になって子供を産むという形態、そして、それをビジネスにする仲介業者。
普通の人権感覚があったら「それって、まずいんじゃね?」と思う。
少なくとも、もっと慎重に考えようとするだろう。
でも、現実はそうじゃないんだよね。
虹旗を掲げて、いけいけどんどん。
つくづく、怖い世界だと思う。
2008年4月8日に、日本学術会議の「生殖補助医療の在り方検討委員会」が「代理懐胎を中心とする生殖補助医療の課題-社会的合意に向けて-」という報告書を出している。
http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-20-t56-1.pdf
そこで「母体の保護や出生した子の福祉を尊重する立場から」次のように述べている。
(1) 代理懐胎については、法律(例えば、生殖補助医療法(仮称))による規制が必要であり、それに基づき原則禁止とすることが望ましい。
(2) 営利目的で行われる代理懐胎には、処罰をもって臨む。処罰は、施行医、斡旋者、依頼者を対象とする。
この報告の内容をすべて是認するわけではないが、こうした議論の積み重ねを無視するのは、どう考えてもまずいだろう。
依頼者がゲイ・カップルであろうが、「原則禁止」は変わりない。
なぜなら、依頼者が誰であろうが、代理母の心身に与えるリスクは、まったく変わらないからだ。
また、この提言によれば、代理懐胎の斡旋者も処罰の対象にすべしとしている。
それは斡旋者がレズビアン・カップルでも同様だろう。
なんども言うが、LGBTの旗を掲げれば、どんな「横紙破り」でもできるというわけではない。
そこらへん考え違いしないでほしい。
2016-01-22 10:03 nice!(0) コメント(5) トラックバック(0)
>なんども言うが、LGBTの旗を掲げれば、どんな「横紙破り」でもできるというわけではない。
至極まともな意見に感銘を受けました。
ここのところLGBTについて勉強する機会が増えましたが、高学歴者や弁護士など法の素養のある方でも、自分の都合と目先の利益に終始し、都合の悪い事実や情報の握りつぶし、「議論」と称する扇動をし、最終的にはお涙ちょうだいのゴリ押しに至ることの多さに嫌悪感が湧くようになっておりました。
LGBT問題で疑問が湧いた際は参考にさせていただきます。
by アンデルセン (2016-01-24 15:30)
すみません、ご存知でしたら教えてください。
「同性婚」ですが、婚姻制度において、「普通養子縁組」と「特別養子縁組」にみられる違いのようなものを想定した案を出された方はおられるでしょうか。推進者の皆様の中には法に明るい方(具体例:弁護士、法学者)が結構いらっしゃるようですが、私程度が入手できる一般的な情報の中に見かけたことがないので……。
日本社会における法的ポジションとしての婚姻制度がもたらす効果について知りたくて南和行弁護士の「同性婚」に目を通し、LGBTの視線のみで切り取った「『婚姻ドリーム』推進」しか頭にないんだなと失望させられたものですから。
養子縁組についても言及されていましたが、10年後、20年後、他者に脅かされない社会的居場所を勝ち取った「同性愛カップルに育てられた子供」の本音をリサーチしようなどという向きは見られませんでした。なお、アメリカの例ですが、私が知る中にはこのようなものがあります。http://biglizards.net/strawberryblog/archives/2015/05/gay_parents_are_not_good_for_c.html
私は同性愛者に対し好意的な視点から入った筈なのに、同性婚推進者が語る要望の詳細を知れば知るほど嫌悪感が湧いてきてしまうようになったので、賛成反対はさておき、社会の一員として他者の視点も踏まえた上でフェアな姿勢を心がけ同性婚を検討している方がいらしたら知っておきたいのです。
by アンデルセン (2016-01-25 10:08)
アンデルセンさん、いらっしゃいま~せ。
私は、「同性婚」研究が専門ではありませんので、確定的なお返事はできません。
その前提で・・・。
現在の日本の同性婚推進論者の基本的な考え方は、現行の婚姻・家族制度をそのまま同性同士にも適用するということだと思います。
逆に言えば、同性婚、そして同性カップルを中核とした家族特有のシステムは考えていないと思います。
しかがって、「普通養子縁組」「特別養子縁組」の適用も、異性間の夫婦と同様、ということだと思います。
しかし、現行の民法は、男女の夫婦を基準に作られているので、同性夫夫(婦婦)にそのまま適用すると、様々な点で問題が生じます。
そこらへん、どこをどう直していかなければならないか、それによって、どういう影響がでるか、法体系的にちゃんと考えている方は、いないと思います。
by 三橋順子 (2016-01-25 17:46)
ぶしつけな質問に丁寧な回答をいただき、お礼申し上げます。ありがとうございます。
>そこらへん、どこをどう直していかなければならないか、それによって、どういう影響がでるか、法体系的にちゃんと考えている方は、いないと思います。
やはりそうでしたか。
本来ならば、私のような部外者が思いを侍らす前に「同性婚」を主張する段階で当事者や関係者が検討を尽くし一般国民に提示してしかるべきレベルの筈ですが……。
考えることができる知的素養があって、法に詳しい人間がそれなりにいて、コネなどもあって、やろうと思えばできないわけがないのに……私の目には考える気すらないように映ります。ウェゲナーの大陸移動説が「不愉快である」の一言で潰されたように(復活は死後)、「同性婚反対」も内容を検討されることなく潰すべき対象として認識されているのでしょうか。残念です。
by アンデルセン (2016-01-26 10:18)
LGBTも個別に抱える問題は違うはずで、ひとくくりに処理しよう(できるはずだ)という扱いにもかなり無理があるなと感じています。
by アンデルセン (2016-01-26 10:30)