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【競馬・ボート・競輪】

[競馬]有馬記念 ゴール板過ぎてもびっしり オジュウ、状態理想的

2018年12月20日 紙面から

石神を背に、ウッドチップコースでユキノヴェルデと併せて追われるオジュウチョウサン(手前)=美浦で

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 鞍の下につけた“背番号”は「51」。挑戦を続ける求道者の代名詞だ。オジュウチョウサンは馬だけに投げることこそないものの、JRA現役馬で最も俊敏に跳ぶのは間違いない。走りにおいてもほかの馬より速いという連想も夢ではないかもしれない。そんな期待を持たせてくれるほど、しっかり動いた。

オジュウチョウサンで有馬記念に挑む武豊=栗東で

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 日が高く上がった午前8時すぎ、馬場整地が終わった美浦Wで、僚馬ユキノヴェルデ(2歳未勝利)と併せた。5馬身追走し、4コーナーを回りぴったり1馬身まで詰め、軽く気合をつけられながら、内から測ったように1完歩ずつ迫って同入した。流す僚馬を尻目に、そのまま追われ続けて2コーナーまで手応えを持続させた。最大の武器であるスタミナを磨くほぼ1周の負荷はいつもの通り。豊かな肩は柔らかく回り、ギャロップのしなやかさを強調する。

 「いい手応えですよ。(中山)大障害だったらぶっちぎって勝つ状態なのは間違いない。今週は先週より相手が動くので、しっかり併せて十分な負荷もかけられました。抜け出したら遊んでしまうところもありますからね。この追い切りができたことで、気合乗りも十分です」。誰よりこの馬の背中を知る石神の手にも、抜群の感触が残った。

 和田正師にも、プラン通りの理想的追い切りに映ったようだ。「前に馬を置いて追い掛けさせる形にしました。馬は前向きで、不安なところはないと、石神ジョッキーとも話しました。普通に見ると厳しい戦い。でも、彼はわれわれの想像を超える底力を発揮してきた馬です。アッと驚く結果が出ないとも限りません」

 いざ常識を越える挑戦へ。背負った調教ゼッケンに見劣りしない仕上がりが整った。 (若原隆宏)

 

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