2009年5月13日(水)「しんぶん赤旗」

宗教者との対話と共同をなぜ重視する?


 〈問い〉日本共産党が宗教者との対話と共同を重視するのはなぜですか。(東京・一読者)

 〈答え〉日本共産党は、宗教者(信仰者・信心家)をはじめ宗教を大切にしている人びととの対話にとりくんできました。4月18日には志位和夫委員長が日蓮宗総本山・身延山久遠寺を訪ね懇談しています。3月3日の高知市、4月27日の上越市での懇談会ではそれぞれ100人をこえる満席となり、参加者相互の交流を含めて、なごやかで真剣な発言が相次ぎました。宗教者とのこうした対話と交流は、科学的社会主義の理論と、それをふまえた日本共産党綱領にもとづいています。

 科学的社会主義の創始者たちは、唯物論的世界観にたって、社会変革の科学的な道筋を探求しました。日本共産党は「科学的社会主義を理論的な基礎とする政党」(綱領)ですから、政党としては、宗教者の宗教的信条とは異なる世界観にたっています。しかし、社会進歩、日本社会の民主的変革のためには、世界観の違いをこえて一致できるすべての人びとと共同することを基本方針にしています。これは綱領が、「当面のさしせまった任務にもとづく共同と団結は、世界観や歴史観、宗教的信条の違いをこえて、推進されなければならない」と規定していることに明らかです。

 綱領はまた、「信教の自由を擁護し、政教分離の原則の徹底をはかる」と規定し、未来社会においても「さまざまな思想・信条の自由、反対政党を含む政治活動の自由は厳格に保障される。『社会主義』の名のもとに、特定の政党に『指導』政党としての特権を与えたり、特定の世界観を『国定の哲学』と意義づけたりすることは、日本における社会主義の道とは無縁であり、きびしくしりぞけられる」とのべています。宗教者との対話と共同を未来社会でも重視するのが、日本共産党の一貫した立場です。

 日本共産党が宗教者との対話と共同を大切にし、推進のために力を注ぐのは、こうした党綱領の立場にたっているからであり、それが科学的社会主義の本来的な見地だからです。(平)

 〔2009・5・13(水)〕


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