歩き遍路さんは、リュックを背負い一日に6~10時間ぐらい歩きます。 毎日早朝から距離にして25~40kmぐらい歩いてゆきます。 炎天の下、寒風の中、雨の日も風の日も、辛苦を厭わず、黙々とへんろ道を自分の脚で歩いてゆきます。
疲れた身体をいたわり、休められるのは今宵のお宿です。 そのお宿が、お遍路さんを温かく迎え、そして送り出してくださるお宿であれば、疲れもとれ、活 力も一層よみがえってくるものです。 そんなありがたいお宿に巡り合われることを願い、自分自身の実体験から「お奨めのお宿」や「お宿の選び方」について 実体験を踏まえて記述しています。
私自身が宿泊し、そして今後も利用するお宿であって、御縁の繋がるお遍路さんにもお奨めするお宿を記載しています。
お宿の名称 | 場所・距離等 | 概 要 | 良い箇所 | 不満な箇所 | 評価 |
観梅苑 | 1番霊山寺まで0.7km | 大麻比古神社参道の梅林にある民宿。前泊し、翌早朝から歩き遍路される方にはお奨めです。℡088-689-0697 | お風呂と料理、人情味ある経営者。お料理は誰もが褒めます。 | 1番まで0.7km | ◎ |
安楽寺宿坊 | 6番安楽寺境内 | *関ヶ原合戦以前(1598)からの宿坊(駅路寺)。200人まで宿泊可。遍路に優しいお宿。*札所巡りの車遍路や団体も多いので騒がしい。 ℡088-694-2046 | 温泉、僧侶達の人柄良好、設備良好。宿坊のイメージがきっと変ります。*歩き遍路初日のお宿に最適です。 | 強いて無し。 | ◎ |
越久田屋 (おくだや) | 7番十楽寺から1.8km | 宿主が代り、外国人お遍路に適するゲストハウスに変貌しつつある。チベットで二年間の僧侶経験もあり、語学にも堪能な愛染院の大本住職が空いた時間に質問に応じてくれます。℡088-695-5322 | 仏教やお遍路のことを英語で説明・解説してくれる数少ないお宿です。四国遍路の国際化に貢献されるだろうと思われます。 | 素泊り主体、シャワーのみ。 | ○ |
旅館吉野 | 11番藤井寺まで0.5km | 焼山寺遍路ころがし登り口へ最短の場所に位置し、設備も整っている。お奨めです。℡0883-24-1263 | 朝食は6時からOK、お握りの注文(有料)にも応じてくれる。 | 強いて無し。 | ○ |
植村旅館 | 12番焼山寺から10km | 本来の歩きへんろ道(玉ケ峠越え)沿いに在る唯一軒の昔からのお遍路宿。行程上、実に便利な場所。並脚遍路で午後四時頃に着く地域に在る。℡088-678-0859 | 鍋岩及び玉ケ峠までの送迎あり。食事良好。洗濯のお接待。*宿泊者が希望すれば柳水庵付近でリュックを預かってくれます。⇔心配性の方には福音です。 | 強いて無し。 | ◎ |
鱗楼 | 16番観音寺から0.3km | 焼山寺麓の鍋岩地区から歩くと並脚遍路で夕方4時前後に着く地域に在る。℡088-642-4337 | お料理は良好、お握りの注文(有料)にも対応してくれます。 | 設備がやや古い | ○ |
おんやど 松本屋 | 17番井戸寺山門横 | 17番井戸寺山門横に隣接、焼山寺麓の鍋岩から歩くと健脚遍路は夕方4時~5時頃に着く。℡088-642-3772 | お料理は女性には特に好評です。洗濯のお接待。 | 部屋数は4室。 | 〇 |
びざんの湯♨ | JR徳島駅前から 徒歩2分 | 歩き遍路の区切り打ちにトライして帰宅を考える場合、汗を流し衣類を着替えてから帰路につきたいと皆様お考えになります。そんなお遍路さんへの耳寄り情報です。JR徳島駅前のサンルート徳島ビルの最上階(11F)の公共温泉「びざんの湯」が在ります。☎ホテルサンルート徳島℡088-653-8111 | お遍路さんも一般客で入浴できます。料金は\720-(12:00~20:00)です。ビル一階のエレベーターを利用して入場します。☆各方面行き高速バス乗場へも徒歩1分の位置です。 | 強いて無し。 むしろ快適でありがたい公共温泉です。 | ♨ |
ホテルたいよう農園 徳島県庁前 | 18番恩山寺まで10km | 17番井戸寺から8km、18番恩山寺まで10kmに位置し、二食付で泊れるビジネスホテル。朝食は6:30から可能です。翌日に鶴林寺麓(登り口)まで歩くには丁度良い。℡088-655-5151 | 朝食夕食共にバイキング形式で品数も豊富、生ビールも楽しめます。 | 強いて無し。 | 〇 |
鮒の里 | 19番立江寺まで0.2km | 囲炉裏風の食卓で迎えてくれる。19番立江寺に近く設備も整っている。気兼ねの無い会話と自家製梅酒が美味で雰囲気も盛り上がります。有り難いこととして18番~22番の広範囲でお遍路さんの立場に寄り添って送迎に応じてくれます。℡0885-37-1127 | 朝食は夜明け時刻(季節により5~6時)から、お握りのお接待あり。鶴林寺登り口までの送迎あり。*足腰に自信の持てない方はこのお宿に連泊し、リュックを預けて身軽な姿で20番~22番の遍路ころがしに臨むことを奨めます。お奨めのお宿です。 | 開放天井、隣室の音が通る。 | ◎ |
ふれあいの里 さかもと | 20番鶴林寺登り口より15分 | 山間部の廃校となった小学校を活用し、宿泊施設として地元住民が運営している。別格3番慈眼寺「穴禅定」に便利な宿。*思い出創りになります。℡0885-44-2110 | 設備は良好、特に風呂が良い。田舎料理が提供される。お握り(有料)OK。車での送迎(15分)あり。 | 送迎まで時間を要す。 | ○ |
えもと ビジネス旅館 | 21番を下った阿瀬比地区~22番平等寺までの送迎(約10分)あり。 | 21番太龍寺の舎心ケ嶽から阿瀬比に繋がる「いわや道・平等寺道」(遍路ころがし)が復活開通しました。所要時間は阿瀬比地区までが約二時間強、22番平等寺までが約三時間半。阿瀬比地区から22番平等寺までの区間で送迎あり。℡0884-26-0052 | 設備は良好、清潔。食事も美味しくお奨めです。各部屋にバス・トイレ付。車での送迎(10分)あり | 強いて無し。 | ○ |
山茶花 (さざんか) | 22番平等寺に隣接。徒歩8歩。 | 22番平等寺の隣家。鶴林寺麓を早朝発で→20番鶴林寺→21番太龍寺→大根峠→22番平等寺と歩けば並足で午後4時前後に着ける。℡0884-36-3701 | 気さくな女将さんが迎えてくれる。食事も美味しく、部屋も新しい。*女性向けの部屋もあります。トイレ・風呂もOKです。 | 強いて無し。 | ○ |
民宿 ゆき荘 | 23番薬王寺まで12km | 22番平等寺と23番薬王寺の中間地点に在る。22番と23番の区間付近であれば送迎をしてくれます。行程上で実に便利です。☆耳寄り情報:数千円だけ追加すると「伊勢えびづくし(秋頃から年初頃まで)」「アワビづくし(年初頃から盆頃まで)」を堪能できます。←要事前予約。℡0884-78-0513 | 元気印のお宿。お料理は良好、海の見える風呂は心地好くお奨めです。22番平等寺付近から23番薬王寺を過ぎた付近までの地域で、車による送迎をしてくれます。 | 強いて無し。 | ○ |
鯖大師 遍路会館 | 別格4番鯖大師境内 | 室戸に向かう途中、23番から20kmの位置にある。毎夕、*護摩堂での勤行に参加できます。℡0884-73-0743 | 「お護摩」は大迫力です。感動です。ちなみに住職は毎年歩き遍路の修行をされています。 | 設備が古い。休館が多い。TV無し。 | ○ |
生本旅館 | 23番から28km | 室戸へ向かう途中、海陽町海部にあるお宿。国道から離れた海岸近くの旧道に在る。℡0884-73-1350 | お料理は特にお奨めです。海の幸満載できっと満足します。洗濯のお接待。美味しい食事のお宿ベスト10の最上位です。 | 設備が古い。 | ◎ |
民宿 えびす | 23番から35km | 土佐との県境に位置し健脚のお遍路さんには最適。24番最御崎寺まで41kmなので翌日には室戸岬を越えられる。℡0884-76-2769 | 新しく清潔で心地好く、料理もおいしい。 | 健脚のお遍路さん向き。 | ○ |
歩き遍路に出かけようと発心された全ての方が悩まれるのが、長い道中での宿泊です。 見知らぬ土地を、道順や方角も不案内の中で、どの方向にどれだけ進めば食事に有り付け、お風呂にも入れ泊ることができるのだろうか?そして、そんなお宿は何処に在るのだろうか?お宿の名前は?連絡方法は?……等々。 誰もが抱く不安や心配です。 ⇔ 歩き遍路さんにとって最も役立つ情報源は「四国遍路ひとり歩き同行二人(地図編)」です。 この地図には、遍路道の道順や地名、方角や標高などの他に「お宿」情報が地図上に詳しく表示されているのです。そして、地図の末尾にはお宿名・所在地・電話番号や札所との距離まで示されています。歩き遍路の立場に立って作成されていますので実にありがたい地図であって、お宿情報の入手源としてはこれに勝るモノはありません。 歩き遍路さん必携の情報源です。 只、「へんろみち保存協力会」自体は、寂しいことですが遍路道の保全活動などは数年前より休止しており、事業主体も別組織に引継され単なる地図販売会社になっている模様です。 *お遍路のガイド雑誌や解説本及び配布地図などに掲載されている宿情報等は、全て広告料を徴収した先のみを載せているので歩き遍路に必要な情報源としては役に立たないのが実情です。 ☆入手ご希望の方はご相談ください。 | 地図 【四国遍路ひとり歩き同行二人】 |
お宿の名称 | 場所・距離等 | 概 要 | 良い箇所 | 不満な箇所 | 評価 |
民宿 徳増 | 24番最御崎寺まで16km | 夫婦岩の手前海岸部地に在る。23番から24番へは並脚遍路で二日半の旅程、宿泊に適した位置に在る。℡0887-27-2475 | お遍路さんに優しいお宿。送迎あり。お握りの注文(有料)にも応じてくれる。ダルマ朝日も見れる。 | 強いて無し。 | ◎ |
岬観光ホテル | 24番最御崎寺まで1km | 23番からの75kmを二日間で歩き 且つ安心を求めるお遍路さんにお奨めの宿です。℡0887-22-0541 | 窓越しに見る室戸の景観が良い。明治風のレトロ感も味わいです。食事も美味しい。 | アルコール類は割高です。 | ○ |
最御崎寺 遍路センター | 24番最御崎寺境内 | 23番からの75kmを二日間で歩く健脚のお遍路さん向けのお宿、100人まで宿泊可。*札所巡りの車遍路も多いので騒がしい。℡0887-23-0024 | 大きなお風呂、美味しい料理です。 | 浴衣は別料金。 | ○ |
金剛頂寺宿坊 | 26番金剛頂寺境内 | 歩き遍路に人気のお宿です。100人まで宿泊可。勤行場所には味わいあり。*札所巡りの車遍路や団体も多いので騒がしい。℡0887-23-0026 | 設備も整い、美味しい料理が評判です。美味しい食事ベスト10の上位です。 | 団体客優先、上から目線傾向。 | ◎ |
蔵空間 茶館 | 26番金剛頂寺から6km | 明治時代の旧家(炭問屋)をそのまま利用したお宿、大正浪漫を満喫できます。*一度は体験してみる価値もあると思います。℡0887-25-3700 注意、水・木は休み。 | 春から秋の期間は蚊帳を吊ってくれます。懐かしい木枠のお風呂、きしむ分厚い床板等など、懐かしく癒されて落ち着きます。 | 冬場は隙間風で相当に寒い。料金は\8,500-と高額。TV無し | ○ |
ホテルなはり | 27番神峯寺まで10.3km | ローカル鉄道に繋がる奈半利に位置し、設備も整っている。℡0887-38-5111 | 露天風呂も心地好く、疲労回復も図れます。洗濯・乾燥の設備もOKです。 | 朝食バイキングは品数が少ない。 | ○ |
民宿 とうの浜 | 27番神峯寺まで4km | 神峯寺の麓、国道沿いに位置する。内装も一部改装され、この付近の地域では最良な宿。風呂・トイレもOK。℡0887-38-8827 | 料金も割安で接遇努力も評価できる。 | 強いてなし。 | ○ |
住吉荘 | 27番神峯寺から27km | 海岸付近にあるお宿。アスファルト道で疲れた脚を休めるのに適した位置に在る。気配りのできる女将さんが迎えてくれる。℡0857-55-2945 | 設備が優れているわけではないが、隅々にまで気配りがされている。 | 食事と就寝の建物が別棟。 | ○ |
かとり | 28番大日寺まで4km | 27番からアスファルト道を長々と約34km歩いて、疲れた足を休めるには調度良い位置に在る。℡0887-55-3133 | 歩き遍路への気遣いもあり、食事も美味しいです。 | 強いて無し。 | ○ |
民宿喫茶 きらく | 28番大日寺から0.2km | 28番大日寺に近接し、疲れた身体を休めるには最適の位置に在る。洗濯・風呂も便利。三部屋なので早めの予約がポイントです。℡0887-56-1985 | 歩き遍路の立場からの気遣い(おにぎりの接待など)も嬉しく、食事も美味しいです。気兼ねいらずの宿で お奨めです。 | 三部屋しかない。 | ○ |
ホテル土佐路 | 31番竹林寺まで3km | 30番と31番の間に有り、値段は(朝食付@\4,800-)で気楽です。℡088-882-7700 | 近辺に食堂などの店舗あり、何かと便利です。 民宿や宿坊との気分転換に調度好い。 | へんろ道から0.5kmほど離れた位置。 | ○ |
高知屋 | 33番雪蹊寺正面 | 33番雪蹊寺の正面に位置しているお宿。午後3時半までは受入れ拒否、施錠して屋外待機をさせる。無礼な応対です。℡088-841-3074 | 建物もまだ新しい。鰹のたたきは美味、洗濯の接待あり。 | 慢心気配。 | △ |
民宿 なずな | 36番青龍寺から7km | 内ノ浦の深浦に在る小さな民宿。清潔で整った設備、年配の御夫婦が気配りと美味しい料理で持て成してくれます。℡050-8806-7700 | 巡航船の深浦乗船場に近く、お持て成しも良好、食事も美味しい。美味しい食事ベスト10の上位です。 | 部屋数は4室。 | ◎ |
福屋旅館 | 36番青龍寺から36km | 焼坂へんろ道とそえみみずへんろ道の中間、土佐久礼に在る。この付近で宿泊するならここです。℡0889-52-2958 | この地域で人気の料理旅館。食事は美味しいです。 | 設備はやや古い。 | ○ |
土佐佐賀温泉 こぶしのさと | 37番岩本寺から11km | 37番岩本寺を昼過ぎに出発すれば夕方(所要=3時間弱)までに着けます。この付近で泊るならここです。℡0880-55-7011 | 歩き遍路料金の適用有り。設備も新しく心配りも行き届き、心地好く泊れます。温泉です。 | 強いて無し。 | ○ |
ネスト・ウェスト ガーデン土佐 | 37番岩本寺から47km | 黒潮町入野付近で泊るならここがお奨めです。送迎あり。℡0880-43-0101 | 歩き遍路料金の適用有り。設備も新しく心地好く泊れます 。料理も美味しいです。 | 強いて無し。 | ◎ |
民宿 久百々 | 38番金剛福寺まで20km | 頑張れば、早朝出発で38番金剛福寺を打ち戻る(往復)ことも可能。おにぎりのお接待あり。℡0880-84-1664 | 元気印の女将さんが迎えてくれる。 笑顔と気遣いの好い宿です。 | 設備は古い。 | ○ |
民宿 大岐の浜 | 38番金剛福寺まで19km | 頑張れば、早朝出発で38番金剛福寺を打ち戻る(往復)ことも可能。おにぎりのお接待あり。℡0880-82-8304 | 気さくなお宿で女将さんの気配りも良好。風呂・トイレもOK、料理も美味しくお奨めです。 | 食事場所は別棟状況です。 | 〇 |
民宿 旅路 | 38番金剛福寺まで13.4km | 小さな民宿、38番金剛福寺を打ち戻る(往復)には適当な位置にあり、足摺岬の散策も可能となる。℡0880-82-8428 | 地元食材での食事を提供してくれます。 | 潮騒の音、設備等は古い。TV無し。 | △ |
足摺ハット | 38番金剛福寺まで0.5km | 38番金剛福寺近郊にある食事の美味しいお宿。清水さばのお刺身を振舞われることが多い。℡0880-88-0753 | 焼きたてのお魚を食前に出す心遣いが嬉しい。設備も新しく便利です。 | 料金は\7,350- | ○ |
農家民宿 森本まる | 38番金剛福寺から40km | 三原村に位置し、地場産の「どぶろく」も味わえ、地元食材でのもてなしも美味で心地好いお宿。女将さんの気遣いも好く、清潔、お奨めの宿です。朗報⇒送迎OKです。℡0880-46-2622 | 送迎OKです。足摺岬から約30km付近の市野瀬(真念庵)あるいは21号線の芳井休憩所付近まで迎えて、翌朝その場所まで送ってくれます。 | 部屋数は2室。食事は別棟、TV無し。 | ◎ |
鶴の家旅館 | 39番延光寺まで2km | 平田駅に近い場所に在る。お遍路さんに好評で、料理も美味しいです。℡0880-66-0007 | 細やかな気遣いが受けられる。洗濯のお接待。 | 延光寺まで2km | ○ |
民宿 嶋屋 | 39番延光寺まで0.8km | 39番延光寺近辺に在る民宿、食事も美味しくボリュームも大。気さくな会話のできる宿。℡0880-66-0835 | お接待の珈琲や紅茶などが有り難い。 | 強いて無し。 | ○ |
秋沢ホテル | 宿毛駅近辺 | 宿毛で泊るならばここがお奨め、快適なベッドと広い湯船。不手際な対応もある。℡0880-63-2129 | シングルでも大き目のベッドが心地好い。 | 味わいに欠ける。 | ○ |
≪留意事項≫ 近年になり「ゲストハウス」と称されている空家利用の素泊り中心の簡易宿泊施設がブームのごとく開設されているようです。 野宿型のお遍路さんには重宝すると思いますが、一般の歩き遍路さんにとって「食事なしの素泊り」は要再検討事由だと思います。 元来は「空家の活用」が目的なのであって、周辺には食堂やコンビニ等も無い地域環境が大多数なわけです。⇒ 雨の日に疲れた足腰で食料等の調達に出かけるのは大変だろうし、辛いことだろうと思いますので ゲストハウス利用を検討される場合は 食事や店舗等の周辺事情を事前に調査・チェックされることをお奨めします。 |
お宿の名称 | 場所・距離等 | 概 要 | 良い箇所 | 不満な箇所 | 評価 |
山代屋旅館 | 40番観自在寺門前 | 歴史の古いお宿。観自在寺の門前に位置し分かり易い場所にある。℡0895-72-0001 | 洗濯のお接待、美味しい料理(“鯛のアラ煮”は美味←要追加料金)です。弱脚の方には適度な位置です。 | 設備等は古い。 | ○ |
ホテル サンパール | 40番観自在寺から1.5km | 歩き遍路料金の適用有り。広い湯船でゆっくりと身体を休められます。℡0895-72-3131 | 部屋のスペースも広く安らげます。美味しい料理と生ビールも楽しめます。 | 設備等は古い。 | ○ |
民宿 よしもと | 40番観自在寺から2.6km | 観自在寺から40分位に在る清潔なお宿。設備も整っている。℡0895-72-2285 | 設備は清潔で広く心地好い、料理も美味しい。 | 強いて無し。 | ○ |
大畑旅館 | 宇和島市津島町 | 岩松川沿いに位置し、獅子文六が定宿とした旅館。℡0895-32-2121 | 気さくな主人と美味しい料理。 | 外の道路との遮音が不足。 | ○ |
三好旅館 | 宇和島市津島町 | 岩松川沿いに位置し、歴史のある旅館。℡0895-32-4179 | 美味しい料理が振舞われます。 | 建物が古く、二棟に分かれている。 | 〇 |
まつちや旅館 | JR卯之町駅前 | 43番明石寺から1.4km。*弱脚のお遍路さんが歯長峠を越えて明石寺の後でお宿を求めるなら距離が近いのでここがお奨めです。℡0894-62-0126 | 料理に気遣いが感じられます。元気印の女将さんが迎えてくれます。洗濯のお接待あり。 | 強いて無し。 | ○ |
宇和パーク ホテル | 西予市宇和町 | 43番明石寺から3.5km。*歯長峠と鳥坂峠を越えて大洲市まで歩くには距離もあります。その日の朝に三間町地区(41番・42番付近)発でお宿を求めるならここがお奨めです。℡0894-62-2211 | 清掃も行き届き、大浴場もあって、食事もバイキング形式で美味しいです。生ビールも楽しめます。 | 強いて無し。 | ○ |
ときわ旅館 | 大洲市肱川橋付近 | 歩き遍路に人気のお宿。心遣いが行き届いている。主人も歩き遍路体験者、遍路道の補修や道標設置などに尽力されている。大洲付近ではここがお奨めです。℡0893-24-3634 | 若い夫婦が協力して頑張っている。洗濯のお接待。送迎もあるので安心です。 ☆別格「7番金山出石寺」参拝はこの宿を起点にするのがベストです。 | 設備がやや古い | ◎ |
ガーデンタイム | 44番大宝寺手前1.2km | 気兼ね不要のビジネスホテル。コンビニも付近にあります。℡0892-21-0005 | 食事も美味しい。 | 洗濯はB1. | ○ |
いやしの宿 「八丁坂」 | 45番岩屋寺手前5.5km | 大宝寺から約3km、岩屋寺まで5.5kmの位置に在り、リュックを預けて身軽な状態で難所の八丁坂に臨むことができる。 この地域では最良のお宿です。℡0892-41-0678。 | 清潔で充実の設備、食事も美味しい。洗濯乾燥は無料。安らげる心地好いお宿です。 | 強いて無し。 | ◎ |
民宿 和佐路 | 45番岩屋寺手前5.6km | 大宝寺から約3km、岩屋寺まで5.6kmの位置に在り、リュックを預けて身軽な状態で難所の八丁坂に臨むことができる。 遍路道沿いの分かり易いお宿です。℡0892-41-0651 | 設備も清潔で、食事も美味しい。行程プラン上で実に便利なお宿です。送迎もあるので安心です。 | 強いて無し。 | ○ |
仙遊寺宿坊 | 58番仙遊寺境内 | 山門から急な参道を登った場所にある。温泉です。こちらの住職は真面目に布教活動をされています。℡0898-55-2141 | 笑顔のお接待で迎えてくれます。玄米ご飯を味わえます。☆本物の精進料理。 | 洗濯はやや不便。TV無し。 | ○ |
湯の里小町 しこくや | 大藤交差点より0.5km | 60番横寺遍路ころがしを歩く前夜のお宿として最も近い位置にある温泉です。*札所巡り車遍路や団体も多いので騒がしい。℡0898-76-3388 | 設備も良く、大きなお風呂です。果物市場も併設されています。 | 浮ついた雰囲気。料金は\8,250- | ○ |
ビジネス旅館 小松 | 62番宝寿寺より0.8km | 62番宝寿寺より山側の坂道を少し登った場所に在る。新築移転しています。60番横峰寺への小松側からの打ち戻りルートを辿るならこのお宿がベストです。℡0898-72-5881 | お肉屋さんが経営している。ボリュームたっぷりの肉料理と野菜類が振舞われます。美味しいです。設備よし。 | 強いて無し。 | ◎ |
旅館 大成荘 | 65番三角寺手前6km | 65番・66番を歩く前夜のお宿として最適に位置する。℡0896-23-2122 | 設備も改装して清潔、女将さんも親切です。 | 部屋数は4室。 | ○ |
(ご注意) ①伊予の国に入ると、お遍路さんの要望よりも宿側の都合や方針を優先させるお宿の割合が高くなります。⇔不快な宿泊にも耐える心づもりを再構築されてください。 ②道後温泉は観光客のための観光温泉郷です。⇔「歩き遍路」とは空気が全く異なります。 道後温泉は無視して、足早に通り過ごすことを奨めます。 歩き遍路に対する思い入れや気遣い等は、道後温泉地区から瀬戸内海沿いを進むにつれて、その姿勢はビジネスライク傾向が強まってゆきます。 歩き遍路も一般の宿泊客の一部として応対されます。 ⇔これはお宿にとって至極当然の行為なのであって、批判されるべきものでもなく、日本全国どこでも同じです。 *歩き遍路の方は「お四国」への認識をこの地域から改めてください。 ⇒道後温泉(松山市)からは空気が変る(↓)のです。 お四国の「お接待文化」を阿波・土佐などと同じように認識するのは、道後温泉地域を境にして少し変えてください。
お宿の名称 | 場所・距離等 | 概 要 | 良い箇所 | 不満な箇所 | 評価 |
民宿 岡田 | 66番雲辺寺まで5km | 66番雲辺寺遍路ころがしを歩く*前夜のお宿として適当な位置(徳島県三好市)に在ります。℡0883-74-1001 | 気さくな御主人との会話を楽しめる。 | 設備がやや古い | ○ |
民宿 青空屋 | 66番雲辺寺から4.1km | 川之江発で雲辺寺を経て歩くお遍路さんには最適の位置に在る。宿泊の実体験はないですが、人気のお宿です。℡0875-27-7309 | 若い夫婦が頑張っているとのことです。 | 強いて無し。 | ○ |
大喜多うどん | 67番大興寺から3.7km | 68番神恵院に向かう遍路道沿いにあります。ごく普通のうどん屋さんですが、「本物のうどん」が食べられます。観音寺市池野尻町、℡0875-27-6411 | 初めに「生醤油うどん(小)」でうどん自体の美味さを味わい、 その後に「お好みのうどん」を食すことを奨めます。☆この店でしか 本物のうどんは食べられません。 | うどん玉が無くなり次第に営業終了。大凡午後二時頃に売切。 | ◎ |
晩翠旅館 | 68番神恵院まで1km | 観光旅館の風情を持つお宿、雲辺寺を越えて疲れを休めるには適当な位置に在る。68・69番も打てます。℡0875-25-2158 | お遍路料金もあり、ワンランク上のお宿を低料金と美味しい食事で楽しめます。 | 強いて無し。 | ○ |
善通寺宿坊 | 75番善通寺境内 | 250人も泊れる大きな宿坊、温泉です。*札所巡り車遍路や団体も多いので騒がしく、接遇レベル等は低い。℡0877-62-0111 | 朝の勤行に参加後、戒壇巡りも出来ます。大きなお風呂。洗濯設備も多い。 | 団体が多く騒がしい。 | ○ |
みき旅館 | 坂出商店街裏側に位置する。 | 小さな民宿旅館、女将さんが頑張っている。*79番高照院・80番国分寺周辺地区で宿泊を検討するのならば⇒JR等で坂出市内へ引き返し、この宿で泊まることをお奨めします。℡0877-46-5441 | 低料金で食事も美味しい。気分よく泊れます。坂出駅及び78・79番までの送迎あり。 | 場所が判りにくい。 | ○ |
岡田屋旅館 | 85番八栗寺門前 | 古くからの遍路宿、女将さんの気遣いも好く安らげます。84番屋島寺周辺から85番八栗寺付近では、この宿がお奨めです。℡087-845-1594 | 設備は古いですが清掃も行き届いており、静かな環境です。食事も美味しいです。 | 設備が古い。 | ○ |
冨士屋旅館 | 86番志度寺まで0.5km | 86番志度寺近辺に在り、翌日に結願を目指すのには適度な位置です。℡087-894-1175 | 食事も美味しい。 | 設備がやや古い | ○ |
八十窪 | 88番大窪寺から0.1km | 88番大窪寺を打ち終えてゆっくりするのに適当なお宿です。翌日、高野山を目指すも良し、1番霊山寺を目指すも良しです。℡0879-56-20131 | 清潔です。 *送迎が魅力⇒翌朝7時発のコミュニティ・バス乗場まで車で送ってくれます。帰省や奥之院への御礼詣りに便利です。 | 強いて無し。 | ○ |
(ご案内) 88番大窪寺手前7kmの地点に前山お遍路交流サロンがあります。 結願する歩き遍路さんに「遍路大使任命書(歩き遍路証明書)」がもらえますので、必ず立ち寄ってください。 ただし、朝8時からでないとオープンしていません。
お宿の名称 | 場所・距離 | 概 要 | 良い箇所 | 不満な箇所 | 評価 |
中川旅館 | 南海電車の九度山駅から徒歩8分程度の距離 | 高野山「町石道」の起点、九度山町に一軒だけ残る旅館です。慈尊院まで徒歩で約20分。 途中には「大石順教尼記念館」があります。 *注意、高野山への遍路道沿いに自販機は無し、予備のペットボトルを持参すること。 ℡0736-54-2112 | 早朝より、高野山に歩いて登り始めることができます。なお、大門まで24km、健脚で5時間、並脚で6時間程度を要します。 | 夕食がつかない。 | ○ |
(ご案内) 高野山には多くの宿坊があり、観光ビジネスとして宿泊させてくださいますが料金は九千円超と歩き 遍路にとっては相当に高額です。 早朝に慈尊院から歩き始めると十分な余裕を持って奥之院に参拝でき、明るい内に下山することもできます。 *寺院の宿坊 にはコイン・ランドリーがありません。乾燥機も無しです。
昔と変わらぬ本物の「歩き遍路」に関心のある方はこちらもご覧ください。⇒ お四国センター 直心(じきしん)
「旅はふれあい、宿はやすらぎ…」のようなフレーズを 思い出します。 泊り客の気持ちを理解して対応してくれるお宿に巡り合うと、旅人の心はやすらぎます。 お遍路の気持ちを理解し、お遍路さんを応援してく れるお宿は、なんといっても遍路道沿いに在る遍路宿や民宿です。 1泊2食付で料金も割安ですし、なによりも「四国遍路文化」を育み、支えてくれている縁 の下の力持ちも遍路宿や民宿なのです。 洗練された窓口応対や情報通信機器類が設置されているホテルや観光旅館もありますが、一般の宿泊客の一人として事 務的に取り扱われるだけで、宿泊してもやすらぎの乏しい、寂しい睡眠となるだけでしょう。 それに高額の宿泊料金も無視できません。 観光気分の札所巡り なら、観光旅館やホテルも好いものでしょうが、歩き遍路のやすらぎと疲労回復を求めるならば遍路宿や民宿をお奨めします。
*県庁所在地の繁華街や中心地区などに位置するお宿に泊られる場合には「おへんろ宿」のような味わいや温もりなどの「お遍路文化」を期待しないでください。 「札所巡り」や「団体さん」たちが求める観光遍路さん向けの接遇には対応しているとしても、「修行の歩き遍路さん」をお迎えする“お四国・お接待文化”の こころとの間にはその中心軸にズレがあるのです。 ⇒ 観光旅館・ホテル・ビジネスホテル等には「マニュアル化された接遇」はありますが「お接待」の心は 希薄です。歩き遍路さんには相応しくないと思います。
道中で出会う歩き遍路さんや、歩き遍路経験者など実際に宿泊された方からのお宿情報を活用してください。 実際の宿泊体験に基づく情報ですので、ポイントをつき信頼できます。 また、不評な情報は聞き逃さないでください。 実体験例ですが、*不潔で悪臭が漂い健康な方もそこに泊るだけで病気になりそうな松山市北条地区の宿(YH) *薄暗い部屋のクモの巣だらけの天井の下で湿気て不潔な布団に包まって寒さを凌ぐしかなかったランク外の内子町突合地区のおぞましい宿 *経営者の浅はかな偏見に因りお遍路さんを見下すがごとくの傲慢無礼を押し付ける西条市小松地区の不愉快でさもしい宿だってあります。 反対に、こころ温まる気遣いに合掌させて頂くような有り難いお宿もお四国には多くあります。 歩き遍路はお宿に恵まれますと翌日の歩きも快調です。 お宿は慎重に選ばれてくだ さい。
*注意、インターネット上の親切ぼかしの遍路宿情報○○サイトとか無償配布地図等には充分に注意してください。 掲載している旅館等から料金を取り広告宣伝しているに過ぎません。 宿情報として掲載されている旅館等の中には、お奨めできないお宿も数多くありますので、騙されないようにご注意ください。
電話予約などの時に「夕方4時半までに宿に入ってください」「3時以降でないと玄関が閉まっています」などと宿の都合や条件等を付けるお宿は敬遠した方が賢明です。 体験上だけでの判断ですが、受付時間や到着時刻などに条件を付けられたお宿では、その殆ど全ての宿で不満が残ったり不快な思いをさせられたものです。 宿の都合を優先させ、お遍路さんに余分な負担やプレッシャーをかけている傲慢な宿も少数ですが道筋に在るのです。
*実体験からの判断です。⇒道中で歩き遍路さんに声掛け(宿泊を勧誘することの意味です)している宿関係者も所々で待ち受けて居ます。 自分の知る範囲内では四軒の宿が道中の道筋で声掛け勧誘しており、その内の三軒は現に「評判の悪い宿」でした。 言葉巧みに声掛けしてくるお宿には疑いを持ち敬遠されることを勧めます。
お寺の宿坊利用をお奨めします。 しかし、団体専用宿坊もあるので注意してください。(団体専用宿坊 ⇒ 歩き遍路は宿泊の対象外で、アッサリと断られます。 歩き遍路の専用地図に宿と表示されていても、最初から当てにしないことです。 *団体専用宿坊は、下表に記載していません。)
2番 極楽寺 | 温かく迎えてくれます。 | 26番 金剛頂寺 | 温かく迎えてくれます。お奨めです。 | |
6番 安楽寺 | 温かく迎えてくれます。温泉です。お奨めです。 | 37番 岩本寺 | 迎えてくれますが、素泊りとなる懸念があります。 | |
7番 十楽寺 | 生ビールもあります。ビジネスホテル風の宿坊です。 | 38番 金剛福寺 | 春と秋のシーズンだけの営業。直前に確認必要。 | |
12番 焼山寺 | 春と秋のシーズンだけの営業(事前確認が必要)です。 | 40番 観自在寺 | 迎えてくれますが、素泊りとなります。 | |
19番 立江寺 | 温かく迎えてくれます。 | 44番 大宝寺 | 迎えてくれますが、団体優先の宿坊です。 | |
別格4番 鯖大師 | 温かく迎えてくれます。お護摩には感動です。 | 58番 仙遊寺 | 温かく迎えてくれます。温泉です。お奨めです | |
24番 最御崎寺 | 温かく迎えてくれます。温泉です。 | 75番 善通寺 | 温かく迎えてくれます。温泉です。お奨めです。 |
お遍路を迎えてくださるお宿は、料金もサービスも精一杯に努力してくれていますので、特別に安くするには限度があります。 そうした中で、ここは安いな!と感じる料金のお宿は、設備が悪いとか汚れて不潔など の諸事情があるので相場を下回った金額表示をしているように思います。
実際の体験例ですが、①30番札所付近のお宿です。真冬に個室を確認して予約していたのですが、着いてみると宿の一方的な理由(工事関係者の宿泊が増え たとの都合。)により冷たくて寒い作業室での詰め込み泊へと勝手に変更されていました。お遍路ならば…と見下げるごとくの傲慢で、平気でお遍路を騙す宿でもあり実に不愉快でした。 ②瀬戸内に面した北条地区のお宿(YH)では、不快な匂い、天井が低くて狭隘で窮屈、風呂の設備も劣り、犬が土間から室内に上がり込み極めて不潔、応対や説明も一方的で不愉快、宿選びの失敗を我慢して泊ったものの、この宿に泊ったことで気分を損し悔んだ体験もありました。 ③62番札所付近の民宿の女性経営者は自分の修行の為に泊めている等と云い、一方的に相部屋を強要するなど押し付けがましくて傲慢無礼、通された部屋は障子一枚で外部と仕切られた部屋(追加料金も要求されました。)でした。真冬の寒さに打ち震え、ズボンに靴下と長袖シャツにウインドブレーカーを身に着け布団の中で寒さを忍んだ一夜を押し付けられました。真冬に部屋の中で野宿をしたと同じ状態でした。 ……驚くことに、外見をそれらしく整えた親切ぼかしのインターネット上の遍路宿情報○○サイトとかお宿等に置かれている配布遍路地図(0円地図)などに「優良なお宿として推薦され、紹介されている」のですからビックリです。 お宿の経営者も十人十色です。 ……我慢も遍路修行のうちとは知っていますが、それでもお遍路さんの情報不足につけ込みお宿の方から一方的に忍耐と不便と不愉快さを押しつける状況は如何なものでしょう。 でき得るならばこんなお宿を避けた方が賢明です。
室内空調を使うにはコインが必要、TVを観るにもコイン、空調設備の操作スイッチが部屋から撤去されている、洗濯用洗剤を購入しなければ洗濯できない、ストーブの灯油をケチるなどのお宿もあります。 お宿の方針や姿勢が 何でもカネ・カネ・カネの応対ですので、不快な思いをさせられます。
山中に位置し、送迎が無ければ懸念や不安を抱かせる地域に位置する宿であって、「送迎サービス」をうたいながらその実態は有料で送迎しているお宿も極めて稀にあります。 久万高原に向かう山中のお宿(砥部町)の中には、宿泊料金に別途加算して一名当り500~800円をガソリン代実費と称して平然と上乗せ請求しています。 送迎距離は1~2km程度と短いのですが随分と高い料金(3名であれば2,400円と高額)を加算請求しています。 旅客運送業の資格を有していない旅館と思いますので、所謂「白タク」で平然と営業していることとなります。 交通の不便な地域で送迎を必要とする場合には事前に有料か否かを確認してください。 ちなみに、旅客運送業者でないものが有料で送迎することは業法違反です。
へんろ道には、コンビニや食堂などがほとんどありませ ん。 あるとしても、何処で通りかかるかも不明です。 だから、お遍路さんは誰もが昼食の不安を抱いています。 こんなお遍路さんに、おにぎりやお弁当を 持たせてくださるお宿もあります。 お遍路さんへの気配りをしてくださるお宿に御縁を得られた方は感謝の心を添えてお泊りください。 ありがたい(有り難い)お宿です。 バス・タクシー利用の団体遍路や札所巡り遍路さんが主に利用するお宿ではなくて、「お四国へんろ文化」を支えてくださっている歩き遍路 さん中心の小さなお宿、そんなお宿でおにぎりやお弁当の気配りを頂戴できることがあります。
部屋に施錠も無く、襖一枚で仕切られた部屋に通されることもあります。 加えて、個室を予約しても宿側の都合で約束を反故とし、一方的に相部屋に変更される宿や地域も在ります。 防犯やプライバシー等を全く考慮せずに「いびき」や「隣室の話し声」などの迷惑で安眠できない一夜を過ごさざるを得ないことも現実にあります。 宿を予約される場合には、施錠の可否や個室の確認などにも留意されて下さい。 実体験ですが、約束などを一方的に反故とされ不快で不安な一夜を過ごした宿や地域には、宇和島市三間地区・伊予郡砥部地区・西条市小松地区の旅館や民宿などがあります。
イ ンターネット上で、親切で真面目そうに外見を整えて遍路宿情報を提供し紹介しているネットワークとか道中で無償配布されている小冊子(地図や宿情報)等があります。 しかし、実体はスポンサー から料金を取って当該宿泊所の為に広告宣伝しているに過ぎません。 インターネット上の情報掲示欄などへの書込みには、第三者の振りをしてサイト関係者などが善意のお遍路さん達に「装飾した宿情報」をスポンサーの為に投稿掲載し、情報操作をしているのです。 そのサイト上で推薦され紹介されているお宿を利用したこともありますが、傲慢でとんでもない対応のお宿や不衛生極まりないお宿等が多く、騙されて悔しい思いをさせられたことも数多くありました。 親切ぼかしの遍路宿情報提供サイトや配布情報等には充分に疑いの目線で対応されてください。
お宿を営んでくださっているから、私達お遍路は風呂にも入れ、食事もいただき、布団で眠れるのです。 我慢させていただくのも修行です。 有り難いお宿にはより一層の感謝を添えて、そうでないお宿にも御蔭様の気持ちを添えて、感謝の気持ちでお泊りください。
昔と変わらぬ本物の「歩き遍路」に関心のある方はこちらもご覧ください。⇒ お四国センター 直心(じきしん)
*「食事」や「飲み水」確保 … 現地情報(歩き始めの三日間)です。
歩き遍路さんは道順はもちろん方角や方向も全く判らぬままに未知で不案内な地域を歩き始めます。 遍路地図を持参していても慣れないうちは理解しにくく、急ぐ役にも立たないものです。 リュックを背負えばお腹も空きますし、喉もカラカラになってきます。 でも、歩き遍路に出かけられたばかりの貴方には食堂やお店が何処に在るのか?或いは通る道筋の何時頃に立ち寄れるのか?などの地域固有の現地情報等を知る由もないのです。 ここでは、歩き初めの三日間に的を絞って道中での「食堂の情報」や「飲料水の確保」についてのアドバイスと現地の情報を提供します。
アドバイス① 食堂やお店などは「無いもの」として認識してください。
アドバイス② 昼食を食べなくても生命に別状などありません。 むしろ、快調になります。
アドバイス③ 水分は補給してください。 飲料水の自動販売機はお遍路の道筋の所々にあります。
アドバイス④ 空腹で、喉が渇いて、どうにもならなければ道筋のお家に助けを求めてください。 お大師様が助けてくださいます。
アドバイス⑤ 修行の第一歩は、「我が身は我が身で護る」ことです。 失敗を繰り返さないようにしてください。
⇒「有るのが当たり前」と自分が勝手に思っていることを『虚』、「元々、なにも無い」のがこの世の『実』です。 だから『 有 り 難 い (ありがたい)』のです。
食堂やお店及び水補給の現地情報(歩き始めの三日間)
場所・位置 | 内 容 | 説明・アドバイスなど |
---|---|---|
1番霊山寺の山門前 | 食堂・セルフのうどん屋さん | 1番霊山寺の近辺にはこのうどん屋さんの他に東方向にバックすれば朝食屋さんとコンビニもあります。 |
1番霊山寺を経て0.5km地点 | コンビニが開店しました。 | 食品や小物類の調達ができ便利です。 注意、ここを過ぎるとコンビニはありません。 |
2番極楽寺境内の売店 | 簡単なお寿司や草餅等を販売 | パック入りのお寿司などをリュツクに入れておくと安心です。 |
2番極楽寺を経て1.5km地点 | 小さな食料品店があります。 | 遍路道の左側に在ります。見落としがちです。 |
3番金泉寺を経て0.2km地点 | 小さなうどん屋さんがあります。 | 見過しがちですが遍路道の左側に暖簾が見えます。案外と休業日が多いです。 |
3番金泉寺を経て0.3km地点 | パン屋さんのお店があります。 | 遍路道の右側に在ります。 |
3番金泉寺を経て0.8km地点 | 食堂があります。 | JRの踏切手前の三叉路左側に暖簾がみえます。案外と休業日が多いです。 |
10番切幡寺を経て1.8km地点 | 大きなうどん屋さんがあります。 | 信号のある交差点右向かいに「うどん亭八幡」があります。通常のペースで歩けば丁度お昼前後に付近を通りかかります。*ただし、団体最優先の対応であり、個人やお遍路を排除することも多々あります。 |
10番切幡寺を経て2.0km地点 | 美味しい定食屋さんがあります。 | 信号のある交差点を東方向に0.2km位歩いた所に食堂「やまじゅう」があります。ボリュームもあり美味しいです。お遍路さんに好評の食堂です。 |
10番切幡寺2.31km地点 | 小さなスーパーがあります。 | 郵便局の手前、遍路道の右側に小さなスーパーマーケットがあります。店前の蛇口から、冷たくて美味しい水が飲めます。 |
川島潜水橋から2.5km地点 | 喫茶店があります。 | 信号のある交差点を渡り0.5km位の右側に喫茶店があり、軽食もあります。 |
11番藤井寺から12番焼山寺 までの山道 | 道中には、何もありません。 | 11番藤井寺本堂横から焼山寺遍路ころがし13kmを歩きますが、その道中には「何もありません。自販機もありません。」ので覚悟して歩いてください。 |
11番藤井寺から6.6km地点 の柳水庵 | 水場があります | 11番藤井寺から6.6km地点の柳水庵には飲料可能な水があります。ここで、必ず水を補給して残りの6.4kmを無事に歩いてください。☆稀にですが、水場の水も断水することだって有り得ます。万一に備えて予備の水は持参してください。 |
12番焼山寺境内 | 自販機があります。 | 自販機が設置されています。その中にはカロリーメイト(携行食料)も販売されています。又、時期によってはうどん店が開かれている場合もあります。 |
12番焼山寺を経て 3.4km地点の鍋岩 | 小さな土産物店があります。 | 12番焼山寺から下った鍋岩地区に小さな土産物店や酒屋さんもあり、食べ物などが入手可能です。 |
12番焼山寺を経て 7km下った寄居地区 | スーパーマーケットや コンビニもあります。 | 12番焼山寺から鍋岩を経て7km歩いた寄居地区にはスーパーマーケットやコンビニもあります。 |
昔と変わらぬ本物の「歩き遍路」に関心のある方はこちらもご覧ください。⇒ お四国センター 直心(じきしん)
(31番竹林寺) | 「遍路」とは、弘法大師の足跡 を辿り巡る修行をいい、「お遍路さん」とは御大師様の足跡を歩いて巡りながら修行を続けている方々を云います。 現在は白衣姿で荷物を背負い、菅笠を被り 金剛杖を手にして、お大師様の修行の足跡を辿りつつ道筋に散在する霊場八十八ヶ所にも立ち寄りながら四国の山野を徒歩で巡り修行の旅を続けている方々を 「歩き遍路」さんと云っています。 約1,200kmの長距離を歩いて巡る道筋には札所寺院もあり立ち寄ります。 歩き遍路の目線からの留意点など、お寺に係る情報等を耳打ちします。 | (60番横峰寺) |
バスやタクシーを利用する「札所巡り」の方々は、天候等にも左右されずに 敷かれたレールに従って引率され、軽々な足取りで札所寺院を巡ります。 団体行動しますので主体性などは無く、参詣した寺院の記憶さえも残らぬままに、気 が付けば八十八ヶ所札所巡りも結願してしまっているという、急ぎ足の気楽な自動車旅行です。 しかし、「歩き遍路」さんの場合は自分自身の脚で歩き、辛苦 も厭わず、黙々と昔と変わらぬ本物の「修行」の旅を続けて行きますので、一歩の歩みに凝縮された修行の重みが札所巡り自動車旅行とは全く違います。 しか し、苦労して立ち寄った寺院の情報や歴史などを”知らなかった”とか”見落とした”としても、歩き遍路は徒歩ですから寺院に引き返すことなど簡単ではあり ません。 また、誰かがアドバイスして助けてくれる訳でもありません。 そこで、各札所の情報を歩き遍路さん目線で一覧にしましたので、事前情報として吸 収し活用してください。
*歩き遍路さん目線での お寺情報 一覧
札所 | 寺院名(ふりがな) | 御本尊 | 寺情報・拝観ポイントなど。 |
1 | 霊山寺(りょうぜんじ) | 釈迦如来 | 歩き始めの札所、本堂内横側売店に納経所があり。休憩場所に歩き遍路専用のノートが置かれています。このノートに黒のペンで歩き始めの日・氏名・住所・年齢を記録して歩き遍路に出発します。赤のペンでノートに書き込んであるのは、無事結願されたお遍路さんの記録です。 注意、併設の売店で遍路用品を購入すると納経帳などには既に「墨書・朱印押捺」などが施されており、加算料金を請求されることが多いので要注意です。 |
2 | 極楽寺(ごくらくじ) | 阿弥陀如来 | 境内にお大師様お手植えと伝わる「長命杉」があります。触れればご利益があると云われているので直接触れてください。 |
3 | 金泉寺(こんせんじ) | 釈迦如来 | 大師堂の右側にお大師 様が掘られたという「黄金の井戸」があります。覗いてください。納経所に向かう庭に「弁慶の力石」があり、源平合戦の前日に気勢を挙げる為に弁慶が持ち上 げた岩と伝わります。金泉寺は義経戦勝祈願のお寺です。本堂裏側に長慶天皇陵(98代・南朝3代)があります。◎納経所での窓口応対は気遣いも優れて心地好く、好評です。 |
* | 愛染院(あいぜんいん) | 不動明王 | 3番金泉寺「奥の院」、初々しい歩き遍路さんの初日お昼前の休憩地点として最適な場所。境内で作務をしている住職との会話も思い出に残ります。*刷毛で書く納経は特筆です。住職ご自身が受付け墨書してくれます。刷毛書きの納経はこの寺院だけです。 |
4 | 大日寺(だいにちじ) | 大日如来 | 本堂と大師堂を結ぶ回廊に西国三十三観音霊場の観音菩薩木像を拝観できます。先々代の住職は不治の病のお遍路さん達を手厚く遇したお方でした。 |
5 | 地蔵寺(じぞうじ) | 地蔵菩薩 | 御本尊は馬に跨り甲冑を身に着けています。境内には樹齢八百年の大銀杏がそびえています。五百羅漢堂は奥之院(有料拝観)です。 |
* | 大山寺(たいさんじ) | 千手観世音菩薩 | 別格二十霊場1番札所。標高450mに位置し、大変厳しいへんろ道(遍路ころがし)を往復する。山門から本堂への参道(石積階段)の雰囲気は感動ものです。力餅の発祥の地です。 |
6 | 安楽寺(あんらくじ) | 薬師如来 | 1598年阿波藩主に 指定された駅路寺(遍路や旅人の宿泊施設)で、歩き遍路を温かく迎え入れてくれます。本尊の薬師如来像は愛知県の水谷さん奉納で摩訶不思議な難病快癒の奇 跡(事実です)の謂れがあります。境内には厄除けの「さかまつ」が植えられている。仏像の多くは松本明慶作です。 |
7 | 十楽寺(じゅうらくじ) | 阿弥陀如来 | 目の病に御利益があるといわれています。大師堂階段横に眼病平癒の地蔵尊が祀られています。御本尊の「御影」はカウンター上に置かれており、そこから一枚をお遍路さん自身が取り出すようになっています。取り忘れるお遍路さんも居ますので注意すること。 |
8 | 熊谷寺(くまだにじ) | 千手観世音菩薩 | 1687年建立の仁王 門、四国最大級の大きさです。仁王門の二階には極採色の天女姿などが描かれている、駐車場入口付近には陶版画の天女図が掲示されている。7番からの遍路道 沿いに客引き用の看板や案内等が置かれ、遍路道を外れて歩くお遍路さんもいる。⇒「お遍路シール」に従って歩いてください。 |
9 | 法輪寺(ほうりんじ) | 釈迦如来 | 本堂内部を覗き込んでください。沢山の草鞋が奉納されています。足腰の病に御利益があると伝わります。また、この場で目が見えるようになった方が奉納した達磨もあります。 |
10 | 切幡寺(きりはたじ) | 千手観世音菩薩 | 山門と本堂の間に三百三十三の階段がある。一歩目の石柱は写真ポイントです。本堂横奥に「はたきり観音」の銅像があります。このお寺は「女人即身成仏の寺」として知られています。 *納経所は要注意、記帳作業が極めてのろく、無為に待たされることも多い。 |
11 | 藤井寺(ふじいでら) | 薬師如来 | 山門を入り右側に藤の古木がありお大師様お手植えと伝わる。本堂内部天井には迫力の雲龍が描かれていますのでご覧ください。天井の広さは三十畳です。 |
12 | 焼山寺(しょうさんじ) | 虚空蔵菩薩 | 参道右脇に「山の水」がありますので、乾いた喉を潤おしてください。鐘楼で鐘を撞いてください、後に続く遍路ころがしを歩いているお遍路さんの耳にも届きます。参拝後、余力があれば奥之院を目指してください。標高938m、往復1時間半の道程です。 |
13 | 大日寺(だいにちじ) | 十一面観世音菩薩 | 明治の廃仏毀釈により、道路向いの一宮神社と分離、神社の本地仏の本尊(十一面観世音菩薩)が移り、大日如来が脇仏となった。その故に大日寺でありながら御本尊は十一面観世音菩薩が祀られている。 稀に大音量で歌謡曲が流れるなど煩わしく異形。 |
14 | 常楽寺(じょうらくじ) | 弥勒菩薩 | 岩盤の上に建ち、本堂前のに「流水岩の庭」がある。 四国霊場の中で只一ケ寺、親御さんと縁の薄い子供達を護り育てている社会福祉養護施設「常楽園」を現在も運営している尊いお寺です。 |
15 | 国分寺(こくぶんじ) | 薬師如来 | 曹洞宗の寺。手水場の屋根設置及び本堂を始め寺院全体の修理修復等が望まれる。本堂正面土台部分の青石の石組(礎石)は素晴らしい技能技・職人技です。 |
16 | 観音寺(かんおんじ) | 千手観世音菩薩 | 近年まで、炎に包まれた女性の描かれた絵馬が本堂内に掲示されていたが、本堂新築後は鍵がかけられ見ることも出来なくなった。旧街道沿いの狭い敷地に在り、リュック置場もベンチもありません。 |
17 | 井戸寺(いどじ) | 薬師如来 | 堂々たる仁王門は武家屋敷の門を移設したもの。境内に、お大師様が掘られた「面影の井戸」が在る。覗き込んで自分の姿がうつれば無病息災と云われています。霊水なので喉を潤おしてください。 |
18 | 恩山寺(おんざんじ) | 薬師如来 | 大師の生母・玉依御前の小堂が大師堂に隣接している。小山の麓に山門が在り、その山門を通って歩き遍路の上り道が本堂へ繋がっている。⇒道を外れて車道を歩かないようにしてください。 |
19 | 立江寺(たつえじ) | 地蔵菩薩 | 大師堂の右横に「黒髪堂」が在り、昔不義をした女性の髪が鐘の緒に巻き上げられ、懺悔をすると皮膚諸共に抜け落ちたとの怖い伝説がある。四国の総関所とも云われている。 |
20 | 鶴林寺(かくりんじ) | 地蔵菩薩 | 御本尊を雌雄二羽の鶴が守護していたことから寺名がつき、山門と本堂前には雌雄の鶴が設けられている。遍路ころがしの参道には室町時代の丁石も残っている。寺の朱印は鶴の模様、白衣に朱印を押す方も多い。 |
* | 慈眼寺(じげんじ) | 十一面観世音菩薩 | 別格二十霊場3番札所、20番鶴林寺「奥の院」。本堂は標高650mに位置し、四国三禅定の一つ「穴(あな)禅定」があります。案内人に引率され、ローソク1本の灯りだけで漆黒の鍾乳洞を歩いて巡ります。3月~11月の期間中は入行可能、一度は体験する価値ありです。 |
21 | 太龍寺(たいりゅうじ) | 虚空蔵菩薩 | 舎心嶽でお大師様が修行されたことが三教指帰に記されている。余力があれば是非訪ねる価値あり。西の高野とも称され、大師堂の裏側に御廟もあります。山頂とも思えぬ広さを有している。*ロープウェイ往復料金⇒\2,470-高額です。 |
22 | 平等寺(びょうどうじ) | 薬師如来 | 本堂階段左側にお大師様が掘った「白水の井戸」がある、乾いた喉を潤おしてください。本堂内左側に奉納イザリ車が三台置かれている。これは、ここで足の治ったお遍路さんが感謝の心で奉納した実物です。 |
23 | 薬王寺(やくおうじ) | 薬師如来 | 厄除け寺院として有名、本堂に向かう石段の下には薬師本願経の経文が書かれた石が埋め込まれている。厄除けの為に一段毎にお賽銭を置くお遍路さんもいる。注意⇒このお賽銭を拾うと他人の落した厄を拾うこととなり縁起が悪くなります。本堂裏側には「後ろ向き薬師」が祀られているので参拝してください。 |
* | 鯖大師(さばだいし) | 弘法大師 | 別格二十霊場4番札所、護摩祈願が素晴らしい。宿坊も併設しており、宿泊者は護摩祈願にも参加できますのでド迫力の「お護摩」を体感してください。きっと思い出に残ります。 |
24 | 最御崎寺 (ほつみさきじ) | 虚空蔵菩薩 | 室戸岬に御厨人窟あり、お大師様「小悟」の場所、必ず参拝してください。境内に鐘石あり、浄い響きがします。別名「東寺」とも呼ばれます。参道には「喰わずの芋」が沢山自生している。 |
25 | 津照寺(しんしょうじ) | 地蔵菩薩 | 山門をくぐると小高い山の頂上に位置する本堂に上る階段へと続く、その中腹に鐘楼門がある。御本尊は「楫取地蔵(かじとりじぞう)」とも呼ばれている。大師堂は本堂と離れ麓に在る。 |
26 | 金剛頂寺 (こんごうちょうじ) | 薬師如来 | 行当岬の山頂に位置し、お大師様修行の地。境内には「一粒万倍の釜(大師の炊かれた米が万倍にも増え、人々を飢えから救ったと伝わる。)」や「天狗問答(悪さを行う天狗を問答で打ち負かし追い払ったと伝わる。)」のレリーフなどがある。別名「西寺」とも呼ばれます。 |
27 | 神峯寺(こうのみねじ) | 十一面観世音菩薩 | 麓の唐浜から往復で2 時間弱の道程、境内には鐘楼脇に「石清水」が在り、病気平癒に霊験あらたかとの伝えがある。昔、遍路ころがしは「真っ縦」とも云われ、標石も特異な形状を しており、この参道で愛知県の水谷さんの奇跡が生じています。頂上駐車場売店のうどんはお奨めです。ビックリすると思います。 |
28 | 大日寺(だいにちじ) | 大日如来 | 鐘楼から納経所方向に山道を少し上ると奥之院「爪彫り薬師」が在り、首から上の病に霊験あらたかと伝わる。小堂の床下には、穴のあいた石が沢山奉納されている。 |
29 | 国分寺(こくぶんじ) | 千手観世音菩薩 | 柿葺(こけらぶき)屋根の本堂は重厚感あり、杉苔の美しい庭園が楽しめる。この付近は平安時代に「土佐日記」の紀貫之が国司として滞在していた地域。 |
30 | 善楽寺(ぜんらくじ) | 阿弥陀如来 | 平成6年に30番札所に確定、境内の手水場の石を天邪鬼が支えている。土佐の国では明治維新の廃仏毀釈に因り615ケ寺の寺が167ケ寺にまで減ってしまった。善楽寺もその歴史に巻き込まれた1寺です。 |
31 | 竹林寺(ちくりんじ) | 文殊菩薩 | 「よさこい節」の…坊さんかんざし買うを見た…に搭乗する僧純信が居た寺院、牧野植物園に隣接している。境内には五重塔があり、山門から本堂に向かう階段付近には美しい風景が広がる。 |
32 | 禅師峰寺(ぜんじぶじ) | 十一面観世音菩薩 | 土佐湾沿いの小山に位置する。境内に奇怪な岩石が露出する。山頂南側から土佐湾全景や桂浜もが見渡せる景勝の地です。 |
33 | 雪蹊寺(せっけいじ) | 薬師如来 | 本堂裏側に、長宗我部 信親の墓がある。雪蹊寺は山本玄峰老師(若い時に視力を失い、裸足で七度巡り、行き倒れたところを太玄和尚に救われ出家。その後も裸足参りを続け、12番 焼山寺山門で視力を少し取り戻す。後に、雪蹊寺住職を経て臨済宗妙心寺派管長となる。)のお寺です。 |
34 | 種間寺(たねまじ) | 薬師如来 | お大師様が唐から持ち帰った五穀(米・麦・粟・キビ・豆)の種を蒔いたことから名付けられたと伝わる。境内に「子育観音」が祀られ周りには底の抜けた柄杓が奉納されている。 |
35 | 清瀧寺(きよたきじ) | 薬師如来 | 境内に高さ15mの薬師如来立像が安置されている。この台座の中で八十八段の戒壇巡りを体験できる。なお、参道の道幅が狭いので自動車に注意してください。 |
36 | 青龍寺 (しょうりゅうじ) | 不動明王 | お大師様が唐から帰国する折、明州の浜より東方に投げた独鈷杵が奥之院の老松に届いたと伝わる。青龍寺の山号「独鈷山」はこの謂れに起因する。 |
37 | 岩本寺(いわもとじ) | 不動明王・聖観世音菩薩・阿弥陀如来・薬師如来・地蔵菩薩 | 五体の御本尊が祀られている。本堂天井には五百七十五枚の絵が天井を彩っている。その天井画の中には花鳥風月・仏像からマリリンモンローまである。 |
38 | 金剛福寺 (こんごうふくじ) | 三面千手観世音菩薩 | 前の札所37番から三日の道程81km、「補陀落渡海(海の彼方にある常世の国・補陀落浄土を目指し、一人で小舟を大海に漕ぎ出したとの謂れ。)」の寺院。足摺岬の突端を巡るように「足摺七不思議」が点在する。白山洞門は一見に値する。 |
39 | 延光寺(えんこうじ) | 薬師如来 | 仁王門をくぐると背中に鐘を背負った赤亀の石像が在る。本堂の右手に「眼洗い井戸」が在り、眼病に霊験あらたかと伝わる。寺の朱印は亀の模様、白衣に押す方も多い。なお、鶴の朱印は21番鶴林寺。 |
40 | 観自在寺 (かんじざいじ) | 薬師如来 | 1番霊山寺から最も遠い場所にあることから、「四国霊場の裏関所」とも呼ばれる。本堂へ向かう途中の左手に八体仏十二支守り本尊があり、お水をかけて願事をすれば叶うと伝わる。境内にはカエルの置物もある。 |
41 | 龍光寺(りゅうこうじ) | 十一面観世音菩薩 | 「三間のお稲荷さん」とも地元で呼ばれる。山門は鳥居で、仁王様に代わり狛犬が守護している。 何故か? 安らぎも薄く、素っ気なさを感じる処です。 *駐車場脇の墓地へ続く狭い階段を通り、次の札所へ向かう。 |
42 | 仏木寺(ぶつもくじ) | 大日如来 | 茅葺き屋根の鐘楼があり珍しい。仏木寺周辺の道路には四季折々の花々が植えられ、歩き遍路の心を和ませてくれます。 |
43 | 明石寺(めいせきじ) | 千手観世音菩薩 | 「あげいしさん」と呼ばれることもある。賽銭箱は床に設えられ大きな口を開けている。寺院近郊の道順が判り難いので道順を間違わないように注意してください。 |
44 | 大寶寺(だいほうじ) | 十一面観世音菩薩 | 前の札所43番から久万高原の山中を越えて二日の道程68km、冬場には積雪や道の崩壊も多く、事前の道路情報入手が大切。内子町から大寶寺への道筋では、宿情報入手に注意を払い、後悔しないように宿泊場所を選んでください。なお、参道は荒れ放題なので足弱の方は要注意です。 |
45 | 岩屋寺(いわやじ) | 不動明王 | 奇岩奇石がそそり立つ標高700mの位置に在る。本堂横に法華仙人堂跡に登る梯子が架けられている。大師堂奥の参道を上ると奥之院「逼割(せりわり)禅定」があり、納経所で承諾を得て上ることができる。要注意です。 |
46 | 浄瑠璃寺 (じょうるりじ) | 薬師如来 | 境内鐘楼の横に仏手石があり知恵や技能に霊験あらたか、本堂手前に仏足石があり健脚や交通安全に霊験あらたかと伝わる。参道入口に子規の句碑もある。→気遣いのある納経所です。 |
47 | 八坂寺(やさかじ) | 阿弥陀如来 | 小川の橋を兼ねた山門天井には極採色の絵が描かれている。本堂に向かう石段の下から十段目外側に「救いの手」がうっすらと彫られている。捜してください、「九難を去る救い」の手とされ霊験があるとのことです。 |
48 | 西林寺(さいりんじ) | 十一面観世音菩薩 | 仁王門の位置よりも境内が低い場所に在る。閻魔堂の前に二種類の竹が混在して生えており、親竹と子竹に見立て家庭円満の象徴として信仰されている。付近にはお大師様が湧き出させたと伝わる「杖の淵」の名水が在る。 |
49 | 浄土寺(じょうどじ) | 釈迦如来 | 境内入口に子規の句碑あり。念仏聖、空也上人ゆかりの寺院。春、鐘楼横の枝垂れ桜は見事です。 |
50 | 繁多寺(はんたじ) | 薬師如来 | 一遍上人ゆかりの寺院。鐘楼天井に極採色の絵が描かれている。山門は松山市街や瀬戸内海を一望できる高台にある。 |
51 | 石手寺(いしてじ) | 薬師如来 | 仁王門は国宝、宝物殿には右衛門三郎伝説の「玉の石」が展示(有料拝観)されている。山門前に「渡らずの橋」があり、観光客も多く境内にも土産物屋が雑然と店を構えるなど騒々しくて世塵にまみれた寺院。異様な看板等も掲げられ、偏った思考と土埃にまみれた処です。 |
52 | 太山寺(たいさんじ) | 十一面観世音菩薩 | 本堂は国宝。聖徳太子ゆかりの寺院。参道途中の「ほてい屋」の庭に「ねじれ竹」の株あり。☆鐘楼内部壁面に地獄・極楽の図あり、必見です。 |
53 | 圓明寺(えんみょうじ) | 阿弥陀如来 | 本堂内部右上の鴨居に左甚五郎作の龍の彫り物あり。大師堂左の塀際に高さ40cmほどのキリシタン唐楼がある。☆大師堂及び本堂の屋根瓦は素晴らしい芸術品で感動します。忘れずに鑑賞してください。 |
54 | 延命寺(えんめいじ) | 不動明王 | 山門は元今治城の城門の一つを移築、境内には「真念の道標」もある。シーズンにはつつじが咲き誇ります。 |
55 | 南光坊(なんこうぼう) | 大通智勝如来 | 今治市の中心街に位置する。大三島の大山祇(おおやまずみ)神社の別当寺八坊の一つが明治の神仏分離で分離独立したことに由来し「坊」がついている。御本尊の大通智勝如来は「法華経」に説かれる仏様で大山祇神社を本拠地とする河野水軍に信仰された如来である。 |
56 | 泰山寺(たいさんじ) | 地蔵菩薩 | 田園の中に石垣を積み上げた処に在る。本堂斜め前に地蔵車があり、これを回すと六道輪廻の絆を断てると伝わる。六道とは地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天などで衆生が背負う六つの迷界を意味するそうです。回してみてください。 注意、納経所内に犬(畜生)が放し飼いされているので、納経帳等を汚されないように注意してください。 |
57 | 栄福寺(えいふくじ) | 阿弥陀如来 | 本堂右の回廊に箱車が奉納されている。これは、昭和8年に歩行障害の15歳の少年が犬に引かせる箱車と松葉杖で巡るうちに、この寺で転倒した。それをきっかけに少年は突然に歩けるようになったので、箱車を奉納したものだそうです。 |
58 | 仙遊寺(せんゆうじ) | 千手観世音菩薩 | 山門から急傾斜の参道を上る。本堂には御本尊と繋がる紐が有り、間接だが触れ合うこともできる。宿坊は温泉、精進料理・玄米御飯が提供される。この寺が「竹炭」発祥の地です。 |
59 | 国分寺(こくぶんじ) | 薬師如来 | 境内に握手修行大師石像があり、握手しながら祈ると願い事を一つ叶えてくださるとのこと、握手してみてください。 |
60 | 横峰寺(よこみねじ) | 大日如来 | 冬季は積雪、春には石楠花が咲く。本堂左手前に星供大師(右手に剣、左手に星供野巻物)が祀られている。下り遍路ころがしは約4時間必要。 |
61 | 香園寺(こうおんじ) | 大日如来 | 聖徳太子の開基。大きな大聖堂に入ると本堂と大師堂が設けられている。境内には子安大師堂があり、安産・子育てに霊験あらたかと伝わる。 |
☆ | *平成29年より61番香園寺の第2駐車場に四国霊場会の62番礼拝所が設けられており、四国霊場会62番の納経手続(墨書朱印)も受付ています。前後の札所寺院には八十八箇所霊場会の意見表示の看板も設置され、お遍路さんに注意惹起を強く促しています。 *一方、宝寿寺側では八十八箇所霊場会とは無縁・無関係の姿勢を強く表明しており、納経料\600-掛軸\800-と他の寺の倍額を請求するなど特異で傲慢な対応を継続しています。 寺院の存在感も薄れ 境内には尊厳さも喪失し 空虚な雰囲気に覆われているようにも感じます。 ⇒ いずれにしても、遠来のお遍路さん達に不信感と不快感をもたらしているだけであって 煩悩解脱の難しさを 愚かな反面教師として 寺院と僧侶達が この地で顕著に浅ましく演じています。 | ||
62 | 宝寿寺(ほうじゅじ) | 十一面観世音菩薩 | 大山祇神社の別当寺として創建、大同年間に宝寿寺となる。 注意、納経所の受付時間は午前八時~夕方五時と異形です。「納経料」は\600と高額ですし寺側の都合を押し付けているので「迷惑を被らないように」用心してください。 |
63 | 吉祥寺(きちじょうじ) | 毘沙聞天 | 御本尊の毘沙聞天は四天王の多聞天。境内に中央部に穴のあいた1mほどの石があり、目をつぶって金剛杖を通せば願いが叶うと伝わる。又、くぐり吉祥天女の下をくぐれば富貴を授かるとも伝わる。 |
64 | 前神寺(まえがみじ) | 阿弥陀如来 | 石鎚山の麓に在り、修験道の根本道場でもある。 |
65 | 三角寺(さんかくじ) | 十一面観世音菩薩 | 境内に池があり、その池の中に弁財天が祀られた三角形の島がある。お大師様が三角の護摩壇を築いて修法された場所だそうです。寺院の名前の由来です。別格13番仙龍寺へは本堂の横側、山際に沿ってへんろ道が繋がっています。 |
66 | 雲辺寺(うんぺんじ) | 千手観世音菩薩 | 標高911mに在り、最も高い場所に在る。境内には五百羅漢石像が並べられている。讃岐の打ち始め寺ですが、住所は徳島県です。 |
67 | 大興寺(だいこうじ) | 薬師如来 | 地元では「小松尾寺」と呼ばれることも多い。境内には「三鈷松」が植えられている。また、参道脇には榧と楠の大樹があり、お大師様お手植えと伝わる。仁王門金剛力士像二体は運慶の作と伝わる。 |
68 | 神恵院(じんねいん) | 阿弥陀如来 | 琴弾山頂上に在った琴弾八幡宮が明治維新の神仏分離令により、御本尊阿弥陀如来が琴弾山中腹の観音寺に移り、一つの境内に68番神恵院と69番観音寺が同居する形となっている。神恵院は、観音寺より石段を上った位置に在る。 |
69 | 観音寺(かんのんじ) | 聖観世音菩薩 | お大師様は大同二年(807)、この寺院の第七世住職で入山している。お大師様はこの地に仏塔を建て瑠璃・珊瑚・瑪瑙などの七宝を埋め地鎮を行い、寺院の名前を「七宝山・観音寺」に改めた。68番神恵院の山号も七宝山である。鐘楼天井部分には細やかな彫り細工あり。 |
70 | 本山寺(もとやまじ) | 馬頭観世音菩薩 | 本堂は国宝に指定され、境内に五重塔もある。長寿の御守として六文銭(一文銭×6枚)が入手できる。三途の川の渡し賃にもなる。70番本山寺の山号も七宝山である。 |
71 | 弥谷寺(いやだにじ) | 千手観世音菩薩 | お大師様が「真魚」と 呼ばれた幼少の頃、大師堂奥の「獅子の岩屋」に籠り学問をしたと伝わる。山門から本堂まで五百段超の階段を上る。本堂横の岩壁に「磨崖仏(まがいぶつ)」 が浮彫りされている。弥谷寺は死霊の寺としても知られ、恐山や臼杵磨崖仏とともに三大霊場とされ、今も「弥谷参り」という風習が残っているそうです。 |
72 | 曼荼羅寺(まんだらじ) | 大日如来 | 本堂前に西行法師の歌碑と昼寝石がある。お大師様お手植えの「不老の松」があったが残念にも平成14年に伐採された。その松の幹を刻んだ「笠松大師」がその場所に安置されている。 |
73 | 出釈迦寺 (しゅつしゃかじ) | 釈迦如来 | 奥之院が捨身ケ嶽禅定「鎖(くさり)禅定」、お大師様幼少期の神秘不可思議な仏陀伝説の地です。山門に向かう道筋に「三鈷松」が植えられており、松葉を持てば御利益を頂けるそうです。 |
74 | 甲山寺(こうやまじ) | 薬師如来 | お大師様の満濃池修築にも関わる寺院と伝えられる。大師堂左に毘沙門天の岩窟あり、毘沙門天石像はお大師様が彫ったと伝わる。 |
75 | 善通寺(ぜんつうじ) | 薬師如来 | お大師様生誕の地。父親の名前から「善通寺」と名付ける。東院には金堂、五重塔、赤門、大楠など。西院には御影堂、戒壇巡り、宝物殿、親鸞堂などが配置されている。 |
76 | 金倉寺(こんぞうじ) | 薬師如来 | 本堂の軒に祈願念珠が吊られている。念珠を回すと念珠玉がけたたましい音を立てて落ちてくる。この大きな音で仏様を振り向かせ、それから願い事をします。 |
77 | 道隆寺(どうりゅうじ) | 薬師如来 | 境内には観音像が数多く並んでいる。本堂左裏側に御堂が在り、眼病に霊験あらたかと伝わる。 |
78 | 郷照寺(ごうしょうじ) | 阿弥陀如来 | 境内から瀬戸大橋を眺望できる。時宗の寺院。大師堂左地下回廊に万躰観音洞があります。 |
79 | 天王寺(てんのうじ) | 十一面観世音菩薩 | 保元の乱(1156)に敗れた崇徳上皇の霊を鎮めるため崇徳天皇社を造営、明治の神仏分離令により白峰宮と天王寺に分離した。 |
80 | 國分寺(こくぶんじ) | 十一面千手観世音菩薩 | 山門をくぐると松の木の間に昔の礎石が点在し往時の大きさが推測される。梵鐘は四国最古の鐘で国の重要文化財です。でも、何と!一打100円の有料です。 防犯の為と称し夕方は早めに閉ざし、朝は7時以降でないと山門は開きません。不審者の一人としてお遍路さんも扱われている様子で不快です。慎ましさにも欠け、無礼で異形です。 |
81 | 白峯寺(しろみねじ) | 千手観世音菩薩 | 五色台の白峰に建つ寺院。雨月物語の崇徳上皇の廟所が頓証寺殿である。 |
82 | 根香寺(ねごろじ) | 千手観世音菩薩 | 山門前駐車場左山腹に「牛鬼」の銅像がある。本堂への石段右側に「役行者小角」像あり。本堂回廊には観音像が沢山祀られている。境内周辺に自販機なし。 |
83 | 一宮寺(いちのみやじ) | 聖観世音菩薩 | 本堂の左手前に薬師如来を祀る小さな石の祠が在る。この祠に頭を入れると「新境地が開ける」と云われ、さらに深く入れると「地獄の釜の音」がゴーっと聞こえると伝わる。 |
84 | 屋島寺(やしまじ) | 十一面千手観世音菩薩 | 鐘楼の梵鐘は鎌倉時代の作で「平家供養の鐘」といわれる。源平合戦古戦場、駐車場横には血洗いの池も在る。本堂の右には大きな狸像、蓑山大明神も在る。下りの遍路道は急傾斜で危険、足元を確認しながら注意して歩かれてください。 |
85 | 八栗寺(やくりじ) | 聖観世音菩薩 | 山号は五剣山、昔は五つの峰があったが宝永三年(1706)の大地震に因り東の一峰が崩壊し現在の姿になった。四国霊場とともに境内の聖天堂は歓喜天霊場としても有名。 |
86 | 志度寺(しどじ) | 十一面観世音菩薩 | 創建は推古33年(625)で、開基は藤原不比等、謡曲「海人」にも登場する古刹である。志度は「死渡」であり、志度の海辺は極楽浄土に続いていると伝わる。境内に五重塔があり、山門から見る五重塔は写真ポイントです。 |
87 | 長尾寺(ながおじ) | 聖観世音菩薩 | 源義経の側室静御前が出家し尼になった寺院、剃髪塚が境内に在る。結願の一歩手前、長い道程を振り返るのも一計です。 |
88 | 大窪寺(おおくぼじ) | 薬師如来 | 女体山越えのルートは厳しいが、直接境内に着きます。結願寺、納経所では「結願証」も発行(有料)される。大師堂右に金剛杖が沢山奉納(奉納料は\1,000と高額です。)されている。☆長尾寺からの道中に前山お遍路交流センターが在り、歩き遍路にのみ「四国八十八ヶ所遍路大使任命書(結願証明書)」が交付されるので、忘れずに立ち寄ってください。 |
昔と変わらぬ本物の「歩き遍路」に関心のある方はこちらもご覧ください。⇒ お四国センター 直心(じきしん)
「岐路に立つお寺」2011年3月1日放送 NHKクローズアップ現代
イメージ調査内容 ( 上田紀行 東工大大学院准教授 )
・「仏教」に対して 良いイメージを持っている人の割合は ……… 90%
・「お寺」に対して 良いイメージを持っている人の割合は ……… 25%
・「お坊さん」に対して 良いイメージを持っている人の割合は … 10%
(イメージ調査要旨)⇒日本人は「仏教っていうのは何か良いものだなあー」という良いイメージを持っているが、「どうも今のお寺はなあー」あるいは「お坊 さんはなあー」と思っている。 一言でいえば「やっぱりお寺やお坊さんは仏教をやっていないんじゃないか…」と感じており、日本人はお寺やお坊さんに期待感を抱いていない。 ←このように要約されていました。
◎極めて狭い宗門世界の中だけで通用する地位の高い方々や頭を丸めて経文を読むのが上手なお坊さん達は沢山いらっしゃると思います。 ですが、社会でも通用し世間や一般の人たちにも慕われ、子供達も集ってくるようなお坊さんは何処にいらっしゃるのでしょうか。 利他大悲の行願に熱意を傾注しているお坊さんは いるのでしょうか。 真に仏教に徹しておられるお坊さん達はいらっしゃるのでしょうか。 袈裟衣や経文などをいつの間にか裏切り、外見や形式にしがみつい ているだけの空虚なお坊さんになり果てているのではないのだろうか……等々、歩き遍路の道中や実体験からご自分の感覚で「お寺」や「お坊さん」について見直しをされてください。
「お寺側から聞こえてこない言葉」⇒ “ありがとう”
寺院では、何をするにも「志納」・「喜捨」・「奉納」とか「協力金」とかの名目で当然の如く参拝者にお金を求められ ます。 結構にお金を支払いますが、不思議なことに寺院側から「ありがとう」や「感謝の言葉」などが参拝者に返されることはありません。→「気を付け て…」のような気遣いの言葉が返されることはあります。 ○納経所で納経帳300円、朱印200円、御軸500円を支払います。=一般社会の時間コストや 労務コストから計算すれば、目が飛び出るほどの金額です。 ○線香やローソク等の販売単価はコンビニなどと比べようもないほどです。 ○お賽銭も無視でき ません。 ○各札所毎にこうした支出が繰り返されるのです。 ⇒ お賽銭を含め志納金や喜捨などの支払金額は、参拝者の自由ですが始末・節約されることをお奨めします。 バチ当たりとは思いますが、志納とか喜捨する100円玉を節約し、のどの渇きを潤す自動販売機に投入する方がはるかに我が身に功徳を及ぼすと思います。
「遠来のお遍路さんが 何故!お寺側に駐車料を支払うの?」 … お寺社会では「世間の常識」って「非常識」なの?
瀬戸内側に進むと、駐車料金を請求している札所の割合が非常に多くなります。 遠来の参拝者の大多数が自動車を利用して四国八十八ヶ所を巡っています。 民間経営の駐車場を利用する場合には駐車料金を支払いますが、札所寺院の駐車スペースを利用しているにも係わらず納経所で駐車料金を請求されることも多いです。 「何故?」って感じますし、大多数のお遍路さん達は少なからずに寺院や僧侶に対して違和感や不信感を感じているだろうと思います。 観光施設等に観光目的や娯楽の為に訪ねる旅人ならばいざ知らず、お遍路さん達は全国各地から遠路、信仰心を抱いて四国八十八ヶ所を参拝し巡っておられるのです。 布教活動の一環として、そんなお遍路さん達をお迎えするのが寺院側としての当然の姿勢だろうと思うのですが……。 実態は、駐車料を請求している寺院の多さに驚きますし、遠来の参拝者の自動車に群がり料金徴収に目の色を変えている寺院側の姿勢には浅ましさを超えて餓鬼・亡者の有様にも映ります。 寺院はお遍路さん達を観光客・娯楽客等として認識しているのでしょうか…、或いは収入を増やす為には何であれビジネス手段としてガツガツとがめつく銭さえ徴収すればよいとの意識なのでしょうか…。 よくは解りませんが、訪れる札所寺院毎に次々と駐車料金を請求されるに連れて何か漫然としないのですが、寺院や僧侶に対する違和感や不信感が積み重なってきますし、殆んどのお遍路さん達が一様に感じている“実感”だろうと思います。 商店やマーケット等物販業ましてやサービス業界では、お客様や来訪者への利便性やサービス向上に全神経を傾けて来客数増加に全力で取り組んでいます。 世間一般の常識で考えると、来訪者の車に群がり料金徴収に目の色を変えている姿勢には何か非常識って感じてしまいますし、上から目線の対応姿勢にも少なからず違和感や不快感を思います。
昔と変わらぬ本物の「歩き遍路」に関心のある方はこちらもご覧ください。⇒ お四国センター 直心(じきしん)
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