【スポーツ】[競泳]瀬戸、男子400メートル個人メドレー4連覇2018年12月16日 紙面から
◇世界短水路選手権【杭州共同】25メートルプールで争う競泳の世界短水路選手権第5日は15日、当地で行われ、男子400メートル個人メドレーは瀬戸大也(ANA)が3分56秒43で4連覇した。目標としていた3分55秒50の短水路世界記録には届かなかった。竹内智哉(早大)は7位。 男子50メートルバタフライの川本武史(トヨタ自動車)は22秒50で5位、安江貴哉(新東工業)は6位。女子50メートル背泳ぎの竹村幸(イトマンSS)は6位だった。同100メートル平泳ぎの渡部香生子(JSS立石)と、同200メートル個人メドレーの清水咲子(ミキハウス)はともに8位だった。 ◆ぶっちぎりも世界新ならずタイムを確認すると、瀬戸は2度、3度と天を仰いだ。ケイリシュ(米国)や萩野(ブリヂストン)ら強敵不在の男子400メートル個人メドレーでぶっちぎりの4連覇を飾ったが、終盤の失速が響いて短水路世界記録に届かなかった。「悔しすぎる、マジで」。取材エリアに現れると、質問を受ける前に大きな声で無念の思いを吐き出した。 鍵は300メートルまでの貯金だった。ロクテ(米国)の短水路世界記録のペースは最後の自由形が54秒36と驚異的。300メートルを3分1秒14で通過した相手に対し、瀬戸は「焦らず、でも攻めていく」と2分58秒台を目指した。 序盤からハイペースで飛ばしたが「もう少し欲しかった」という平泳ぎを終え、2分59秒69にとどまった。続く自由形は「ばてた」と爆発しきれず、56秒74を要した。十分にハイレベルな内容だったが、壁は高かった。 高校3年生で初優勝したのが6年前。この日観戦した妻と長女を守る父となり、選手としてもグラム単位で体重管理に努めるなど成熟した。一方で、壮大な目標を掲げて挑戦を続けるのは、幼い頃から変わらない瀬戸らしさ。「いい試合でした」と笑顔で語る姿は充実感に満ちていた。 (共同)
|