韓国の20代の若者たちは、文在寅(ムン・ジェイン)大統領への支持を撤回するに至った理由として、就職不正や偏った人事などだけでなく男女平等問題、「良心的兵役拒否」無罪判決なども挙げた。
韓国ギャラップが行った11月の統合世論調査の結果によると、文大統領に対する20代男性の支持率は49%で、1カ月の間に14ポイントも下落した。同調査にて、就任1カ月目の昨年6月の時点で支持率が87%あったのと比べると、大きな差が出た。必ず軍服務しなければならない韓国の男性の特性上、現政権下での良心的兵営拒否無罪判決や代替服務制度の導入などに対して「公正ではない」と不満を表明したものと解釈されている。軍隊帰りのある就職準備生(29)は「良心的兵役拒否判決にショックを受けた。私は非良心的な人間になったと言われたようだった。もちろん、(判決は)司法府の判断だが、文在寅政権の政策基調が反映されたものだと思うので、文大統領に対する好感度も落ちた」と語った。海兵隊出身の20代の大学生は「延坪島砲撃挑発で戦友たちを失った立場からすると、韓国政府が国防力を弱めているという思いがあり、十分には支持し難い」と語った。軍隊に行っていない別の大学生は「『文在寅政権で早く軍隊から戻ってくるべき』というジョークは言うが、支持する要因にはならない。平和を担保できないから」と語った。
また、女性秘書に対する性暴行の疑いで起訴された安熙正(アン・ヒジョン)前忠清南道知事が1審で無罪判決を受けたことは、20代女性の支持率下落に影響を及ぼしたと分析されている。8月第4週に行われた韓国ギャラップによる世論調査では、安熙正・前知事の無罪判決をめぐり20代男性の46%、30代男性の31%が「誤った判決」と回答したのに対し、20代女性は65%、30代女性は51%が「誤った判決」と回答した。28歳のある女子大生は「(与党の)民主党が道徳的な優越を唱えてきた政権なので、一段と失望が大きい」と語った。