■「私たちが考える『公正』ではない…前政権と何が違うのか」
20代の若者らは、文在寅政権について「以前の政権とどこが違うのかという思いを抱く」とも語った。文大統領は、就任時の演説から「正義」「公正」を中心的価値として打ち出してきたが、政権2年目の現在、こうした価値がきちんと守られているかどうか疑問だという。わけても、ソウル交通公社の雇用世襲など「就職不正」や、現政権による「カムコーダ(大統領選挙キャンプ、コード〈政治的理念や傾向〉、『共に民主党』を組み合わせた造語)人事」などを目にして、大きな失望を感じたと語った。参加者らは「ソウル交通公社のケースを見ると、私たちが考える『公正』ではないじゃないか」、「文大統領のファンカフェ(ファンが運営するサイト)のリーダーがKORAIL(韓国鉄道公社)の非常任理事になったという記事を見て、本当に驚いた」、「労組員の親類が正社員の座を受け継いでいるという話を聞いて、懐疑を感じた」、「(学歴・資格などの)『スペック』を苦労して積み重ねても何になるのか、という思いを抱いた」と語った。一方、韓国社会に長年はびこる問題が表に出てきたことについて、前向きに評価する意見もあった。ある参加者は「(雇用世襲などを)問題だと考えて公論化できる社会になったという話ではないだろうか」と語った。