朝鮮日報

溝深まる韓日関係 民団団長「冷静なアプローチ必要」

【東京(共同取材団)、ソウル聯合ニュース】在日本大韓民国民団(民団)の呂健二(ヨ・ゴンイ)団長は11日までに東京の民団本部で記者団のインタビューに応じ、歴史問題を巡り韓日の溝が深まっていることに関し「冷静にアプローチする必要がある」と述べた。
 
 韓国大法院(最高裁)は先ごろ、日本による植民地時代に強制徴用された被害者らへの賠償を日本企業に命じた。この判決を受け、韓国で1965年の韓日請求権協定に対する批判の声が上がっている。呂氏は「(被害者)個人には申し訳ないが、悪い条約(協定)があれば(それを土台に)交渉を続け進展させなければならない。『条約はない』という具合にすれば『韓国は外交を無視する国なのか』と(日本に)思わせることになる」との見解を示した。

 最近の韓日関係の影響で、日本で在日コリアンらに対するヘイトスピーチ(差別扇動表現)がインターネット上で増えている。呂氏によると、仙台にある韓国総領事館には脅迫の電話がかかってきた。民団本部にも日本のパトカーが毎週来るなど、緊張感漂う状況となっている。

 呂氏は「日本の人たちは(われわれの)心痛む歴史を知らない。普通の人たちは(歴史に)関心がない」と、韓日の歴史認識の隔たりを嘆いた。一方で、2016年に日本で施行されたヘイトスピーチ対策法について、衝突を食い止めるもので、「日本の市民も良心がある」と評価した。

 駐日韓国文化院の黄星雲(ファン・ソンウン)院長は現地でのメディアとの懇談会で、「政治問題は政治問題であり、人的、文化的な交流はそれに関係なくうまくいかなければならないという考えを(韓日の)双方が持っているようだ」と述べた。

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