WBOスーパーフライ級王座決定戦(31日・マカオ)で、日本選手初の世界4階級制覇に挑む同級3位・井岡一翔(29)が14日、東京都内で練習を公開。同級1位ドニー・ニエテス(36)=フィリピン=との対戦に向け「ここまで順調に来ている。簡単な相手ではないが、4階級を制覇して歴史に名を刻みたい」と意気込みを語った。
井岡はこの日はシャドーなど軽めの内容だったが、動きは鋭かった。対戦相手も元世界3階級王者で、どちらが勝っても4階級制覇を達成するビッグマッチだ。
昨年大みそかに引退を表明した井岡は、今夏の現役復帰後はジムに所属せず、WBAスーパーフェザー級を11度防衛した名王者・内山高志さんが東京都新宿区に開いたフィットネスジム「KODLAB」を練習拠点にしてきた。
練習を見守ってきた内山さんは「相手も強いが井岡と同じく下から上がってきた選手でパワー負けはない。井岡らしい出入りのボクシングで勝つでしょう」と太鼓判を押した。キューバ人のサラス・トレーナーも「ボクシングの幅が広がった。勝って世界にアピールし、パウンド・フォー・パウンド(全階級最強ランキング)1位を目指したい」と語った。井岡は万全の状態で4階級制覇に突き進む。 (藤本敏和)