【プロ野球】阪神入りのFA西が入団会見 「甲子園を熱くできたら」と抱負2018年12月15日 紙面から
オリックスから国内FA権を行使し、阪神入りを表明していた西勇輝投手(28)が14日、大阪市内のホテルで入団会見を行った。矢野燿大監督(50)からキャリアハイの「13勝以上」を期待された右腕は、年間180イニングを目標に、14年ぶりのリーグ優勝を誓った。指揮官が掲げるファンを喜ばせる野球を体現し、「甲子園を熱くできたら」と新天地に挑む覚悟を口にした。 高まる感情を隠しきれないのか、西は無邪気に笑っていた。矢野監督、揚塩球団社長と並んで臨んだ入団会見。誓ったのは先発投手の柱としてフル回転する覚悟だ。 「自分のプレースタイルでは、本拠地が甲子園ということで有利なのかなと。たくさんのファンが熱く応援してくれるので、それに後押しされて投げてみたいなと思いました」 矢野監督が信条に掲げるのは、ファンを喜ばせる野球の実現。「クレバーな投手」と表現する指揮官が、新戦力に期待するのは13勝以上、その過程で周囲に及ぼす相乗効果だ。「13以上は勝ってくれる。その頑張りを見ている若手に、勝手に影響を及ぼすでしょう」 通算74勝。2桁勝利5度の28歳に球団が求めるものは多い。覚悟の上で踏み出した一歩に、西も期待通りの活躍を約束する。「自分の中ではイニングを重視します。一つでも中継ぎの負担を減らし、チームのために貢献できたらいい」。完封、完投以上に1年間、ローテーションを守り、試合を作る“イニングイーター”の活躍だ。 「平均的に6、7、8回と仕事を全うできるように。年間で160から180イニングをコンスタントに投げられたら。1年間フルで投げたらおのずと(13勝など)そういう成績が出ると思う」 より高額なオファーを蹴ってまで、タテジマのユニホームに価値を求めた。会見後、初めて「NISHI 16」に袖を通し、はにかんで見せた。「うれしいです」。岡田彰布、安藤優也らも背負った伝統の系譜。「甲子園を熱く、優勝を目指して頑張っていきたい」。熱狂的なファンに14年ぶりの歓喜を-これ以上ない決意表明だった。 (田中政行)
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