今回は、ロイヤルハウスホールドを飲んでみます。
ロイヤルハウスホールド(royal household)とは、王室、皇室という意味を持ちます。
これにTheの冠詞が付くと、イギリス王室という意味になります。
1897年、時のイギリス皇太子エドワードが、自分専用のウイスキーを作るよう、ジェームズ・ブキャナン社に依頼しました。
同社はすでに、ブキャナンズ・ブレンド(現在のブラック・アンド・ホワイト)で王室御用達の名誉を得ており、同社に期待を寄せていたのは想像に難くないでしょう。
同年に誕生した新しいウイスキーは、皇太子のお眼鏡にかない、翌年に勅許状が授けられました。
1901年に、皇太子エドワードは国王に即位、エドワード7世となりました。
彼のお気に入りのウイスキーは、ブキャナンズ・ブレンド同様に王室御用達となりました。
彼の弟であるヨーク公ジョージ(のちのイギリス国王ジョージ5世)も気に入り、このウイスキーにThe Royal Household、イギリス王室という名を銘じました。
1920年代には、昭和天皇が皇太子時代にイギリスを訪問した際に、王室よりロイヤルハウスホールドが贈られ、さらには日本での販売許可を得ました。
現在においても、このウイスキーを買えるのは日本だけ、イギリス本国でも購入できません。
1990年代に王室御用達から外れたことで、Theの定冠詞が外されています。
グラスに注ぐと、液色は少々淡い琥珀色、香りはナシとラムレーズンがメインに感じられます。
口に含むと、アルコールの刺激は皆無に近く、ナシの香りが先に訪れます。その後はレーズン、ピート、カカオ、ナッツと続いていきます。
味わいは、アルコール由来の辛さは少なく、酸味がほのかに感じ取れ、あとは甘みが広がります。
ロックにすると、柿、栗の香りが前に出てきます。柑橘系の刺激は少なく、ナシの香りが後から広がる印象です。
味わいは、苦み、酸味も散見されるものの、甘みのほうが少々強めに思えます。
最後にハイボールでは、やはりナシが前に出てくる印象です。その後はピートのスモーキーさもほのかに訪れます。
味わいは、少々苦みが目立ち、癖が顔をもたげたように思えます。しかし後からは甘みが追いかけてきます。
王室向けに作られたウイスキーだけあり、年数表記がないものの、長期熟成された原酒を使っていることは容易に想像がつきます。
ストレートでもアルコールの刺激が少なく、穏やかで突出した個性がないものの、ウイスキーらしさをしっかり備えた香り、味わいがあり、かなり飲みやすいものになっています。
750mL、アルコール度数43度、価格は25,000円ほど。
さすがにイギリス王室向けで、日本でしか手に入らないことを考えれば、この値段は否めないところですが、そうした色眼鏡を外して飲む限りでは、確かに飲みやすいけど物足りなさをどうしても感じてしまいます。
もっとも、今のチャールズ皇太子が、とても癖の強いラフロイグがお気に入りなので、王室御用達から外されたものも理解できます。
日本でしか飲めない、買えない幻のスコッチ
これにTheの冠詞が付くと、イギリス王室という意味になります。
1897年、時のイギリス皇太子エドワードが、自分専用のウイスキーを作るよう、ジェームズ・ブキャナン社に依頼しました。
同社はすでに、ブキャナンズ・ブレンド(現在のブラック・アンド・ホワイト)で王室御用達の名誉を得ており、同社に期待を寄せていたのは想像に難くないでしょう。
同年に誕生した新しいウイスキーは、皇太子のお眼鏡にかない、翌年に勅許状が授けられました。
1901年に、皇太子エドワードは国王に即位、エドワード7世となりました。
彼のお気に入りのウイスキーは、ブキャナンズ・ブレンド同様に王室御用達となりました。
彼の弟であるヨーク公ジョージ(のちのイギリス国王ジョージ5世)も気に入り、このウイスキーにThe Royal Household、イギリス王室という名を銘じました。
1920年代には、昭和天皇が皇太子時代にイギリスを訪問した際に、王室よりロイヤルハウスホールドが贈られ、さらには日本での販売許可を得ました。
現在においても、このウイスキーを買えるのは日本だけ、イギリス本国でも購入できません。
1990年代に王室御用達から外れたことで、Theの定冠詞が外されています。
王室向けらしい、上品なブレンド
まずはストレートから。グラスに注ぐと、液色は少々淡い琥珀色、香りはナシとラムレーズンがメインに感じられます。
口に含むと、アルコールの刺激は皆無に近く、ナシの香りが先に訪れます。その後はレーズン、ピート、カカオ、ナッツと続いていきます。
味わいは、アルコール由来の辛さは少なく、酸味がほのかに感じ取れ、あとは甘みが広がります。
ロックにすると、柿、栗の香りが前に出てきます。柑橘系の刺激は少なく、ナシの香りが後から広がる印象です。
味わいは、苦み、酸味も散見されるものの、甘みのほうが少々強めに思えます。
最後にハイボールでは、やはりナシが前に出てくる印象です。その後はピートのスモーキーさもほのかに訪れます。
味わいは、少々苦みが目立ち、癖が顔をもたげたように思えます。しかし後からは甘みが追いかけてきます。
王室向けに作られたウイスキーだけあり、年数表記がないものの、長期熟成された原酒を使っていることは容易に想像がつきます。
ストレートでもアルコールの刺激が少なく、穏やかで突出した個性がないものの、ウイスキーらしさをしっかり備えた香り、味わいがあり、かなり飲みやすいものになっています。
750mL、アルコール度数43度、価格は25,000円ほど。
さすがにイギリス王室向けで、日本でしか手に入らないことを考えれば、この値段は否めないところですが、そうした色眼鏡を外して飲む限りでは、確かに飲みやすいけど物足りなさをどうしても感じてしまいます。
もっとも、今のチャールズ皇太子が、とても癖の強いラフロイグがお気に入りなので、王室御用達から外されたものも理解できます。
<個人的評価>
- 香り B: ナシが主体。後からレーズン、カカオ、ナッツ。ピートのスモーキーさも感じられる。
- 味わい A : 全体的に甘みが支配する印象。加水が進むとビターが目立つ。
- 総評 B : アルコールの刺激が少なく、ストレートでも飲みやすい。値段の割に香りの豊かさは今一つ。
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