東京地裁は13日、女優三田佳子(77)の次男で覚せい剤取締法違反(使用)の罪に問われた高橋祐也被告(39)=写真=に対し、懲役2年6月、保護観察付き執行猶予5年(求刑懲役2年6月)の判決を言い渡した。
高橋被告が覚醒剤をめぐり逮捕されたのは今回を含めて4回目で、2008年には懲役1年6月の実刑判決を受けている。
開発礼子裁判官は判決理由で「寂しさや不安から逃れるために使用したという動機は酌むべきではなく、刑事責任は到底軽視できない」と指摘。一方で入手先を供述していることや、治療施設に入り2度と覚醒剤を使用しないと誓っていること、前回の実刑判決から約10年間は薬物に手を出していないことなどを考慮して今回は猶予判決とした。
判決言い渡し後に同裁判官は「覚醒剤を使わない日を1日、1日積み重ね、どう整えていけばいいかよく考えてください」と説諭。黒ジャケットに灰色のズボン姿の高橋被告は小さな声で「はい」と答え、最後は「ありがとうございました」と頭を下げた。
高橋被告は出廷前に報道陣から現在の心境などを問われたが無言。閉廷後は父親の運転する車に乗り込み、報道陣の問いかけに応ずることなく地裁を後にした。
高橋被告は9月9日ごろ、東京都渋谷区の自宅で覚醒剤を使用。初公判で起訴内容を認めた。