【格闘技】拳四朗VS京口、公開スパー 王座統一戦約束2018年12月14日 紙面から
年末に世界戦を控えるライバル2人がスパーリングで対決した。31日に2階級制覇をかけてWBA世界ライトフライ級王座に挑戦する前IBFミニマム級王者の京口紘人(25)=ワタナベ=と、30日に5度目の防衛戦を行うWBCライトフライ級王者の拳四朗(26)=BMB=が13日、東京・後楽園ホールで3分2ラウンドの公開スパーリングを行った。世界戦間近の選手同士が観客の前でスパーリングを行うのは異例だが、互いに持ち味を見せる濃い内容となった。 世界の軽量級トップ選手の対決に、1122人の観衆が息をのんだ。初回、京口が得意の左ボディーで拳四朗をよろめかせると会場がどよめき、2回から本格的に始動した拳四朗の速射ジャブには感嘆の声があがった。2週間あまり後に世界戦を控えた2人の対決は、それまでのどの試合よりもファンを魅了した。 京口は「昨年スパーリングした時よりも拳四朗選手のジャブが鋭く力強くなっていた。自分も、前回はクリーンヒットが1、2発しかなかったが今回は右を中心に4発は当てられた。場内が沸いた左ボディーはそんなに当たってないですけど」と手応えを口にした。 今回のスパーリングは京口陣営が持ち掛けた。大商大出身の京口と関大出身の拳四朗は、アマチュア時代に関西大学リーグなどで対戦し、京口の1勝3敗。同じ階級となった今は互いに実力を認め合うライバルだ。 「拳四朗選手は問題なく30日(V5戦)をクリアすると思う。自分も31日に2階級制覇して、来年ビッグマッチで対戦できたらと思います」と、京口はリング上で力強く宣言した。ヘッドギアを着けていてもファンを沸かせた2人。年末の試合をともにクリアして、2019年には宿命の対決を見せてくれるはずだ。 (藤本敏和)
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