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2018年12月13日(木)

Bizアメリカ 貿易摩擦でワインもピンチ

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中国への輸出が打撃を受けたアメリカのワイン生産者。日本市場に期待を寄せるものの・・・。

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アメリカと中国の貿易摩擦は、アメリカの制裁措置に対し、中国が報復関税をかけています。この中にはアメリカ産ワインも含まれていて、25%の関税が上乗せされています。困ったアメリカのワイン生産者がほのかに期待を抱くのは・・・以外にも、日本なんです。

途絶えた中国への輸出 報復関税で価格競争力失う

【報告:ワシントン支局 田中健太郎記者】
カリフォルニア州・ナパバレー。有名なワインの産地です。27ヘクタールのぶどう畑を持つ、家族経営のワイナリーを訪ねました。フルーティーな香りと濃厚な味わいが自慢のワイン。テイスティングをした経営者のステファニー・ホーニッグさんが「とてもおいしい」と笑顔を見せました。

ホーニッグさんのワイナリーが最も力を入れていた輸出先は、中国。しかし米中の貿易摩擦の影響で、中国がワインにも25%の関税を上乗せしたため、現地で価格が上昇しました。2017年は560ケースのワインを中国に出荷しましたが、18年はまだ1本も輸出できていません。

ホーニッグさんは「貿易戦争はとても残念。私たちのような家族経営のビジネスには大きな打撃だ」と話します。

ワインを中国に輸出する業者は、状況は悪化する一方で先が見通せない、としています。業者の男性は「厳しい。アメリカ産ワインの(価格)競争力がなくなっている」と話しました。

期待は日本市場 機内食にも採用

回復が見込めない中国への輸出に代わって、今売り上げを伸ばしているのが日本向けのワインです。ホーニッグさんたちは、中国に代わって日本に期待を寄せています。ワインブームで消費が拡大しています。

ナパバレーのワインの人気も上がり、ホーニッグさんのワインは全日空のファーストクラスに採用され、知名度が上がりました。

横浜市内のワイン専門店「葡萄屋」。店先に並んでいたのは、ホーニッグさんのワインです。人気商品の一つだといいます。平林秀一店長は「カリフォルニアに代表されるアメリカのワインは、しっかりとした味わいでいろいろな料理にも合う。非常に人気になっている」と話しています。

ホーニッグさんのワイナリーでは、日本への輸出が18年に3割増えました。ホーニッグさんはさらに輸出を伸ばし、中国の落ち込みを穴埋めしたいと考えています。「日本の消費者は洗練されていて、ワインへの造詣も深い。皆さんに私のワインを楽しんでもらいたい」と話しています。

前途は多難? ライバル・欧州ワインは日本の輸入関税撤廃へ

そうか・・・私たちって「洗練されていた」んですね。あ、私は違うか・・・豊永さんは造詣が深いですよね。ところでこれは、日本の消費者もアメリカの生産者も、ともにウィンウィンということですか?

ところが、アメリカの生産者がこれで安泰、というわけにはいきません。気がかりなのはライバルとなるヨーロッパ産のワインです。現状は、日本に輸入されるワインにはアメリカ産もヨーロッパ産も同じ1本当たり最大94円の関税がかかっています。

ところが2019年2月には、日本とEUのEPA=経済連携協定が発効する見通しです。この協定によって、日本がヨーロッパワインにかけている関税が即時撤廃されます。アメリカにとっては不利な状況になってくるのです。

「前門の虎、後門の狼」のたとえではありませんが、アメリカの生産者にとっては、中国との貿易摩擦と日EUの貿易協定の双方に挟まれ、悩みが一段と深まりそうな感じです。

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