解説 “バラマキ”しても大丈夫な“カラクリ”とは[2018/12/13 17:06]
消費税率を10%に上げるが、その対策のためにこれだけ色んなことをするようだったら、効果がなくなってしまうのではないか。本当に上げる必要はなくなるのではないかという声を確かによく聞きます。これだけのばらまきと言ってもいいぐらいのことをやっていく、この方向は大丈夫でしょうか。
今回、消費税で税収が増える分、ほとんど使ってしまうのではないかというのは、まさにその通りではあります。今回、消費税が8%から10%に上がると税収がどれぐらい増えるかというと、5兆6000億円増える予定です。消費税を上げた理由は半分を社会保障の充実に、残り半分を借金の返済に使いましょうということで、今回も半分である2兆8000億円は幼稚園、保育園の無償化などに使うということで、これは意味があるものと言えばそうですが、半分使うわけです。残りの本来は借金の返済に使うということで消費税を上げますが、安倍総理大臣が「景気対策やります」と言っているように「プレミアム付き商品券」「ポイント還元」「住宅支援」「インフラ整備」もありますが、これに2兆円の規模といわれています。さらに最近、ニュースでも話題になっていますが、減税もやります。住宅ローン減税を延長したり、自動車税を恒久減税にするというところで、財源がよく分からないなというのを見ると2000億円ぐらい減ってしまうのではないかと。そうすると元々、半分の2兆8000億円は借金返済に充てるつもりだったのに、いつのまにかほとんどなくなっているのではないのかと。さらに、1個大事なものがあるのですが、軽減税率も今回は入るので、これは1兆円ぐらいかかるといわれていますから、今、必死で財源を政府は探していますが、本当に何のために消費税を上げたのかなと見えなくもないです。
6000億円残っていて、さらに軽減税率でマイナス1兆円だとすると、他で財源を見つけると言っていますが、この段階ですでに4000億円マイナスに見えます。なので、もしかしたら財務省は、財政健全化を諦めたのではないかと見えてしまいますが、実は本音が違うところにあって今、安倍総理が景気対策をやると言っていますが、来年と再来年度でやると言っています。ということは約2兆円は2年間、経つと使わなくなるので、しっかり税収としてその後は乗ってきます。なので、財務省としては2年間、目をつぶれば、その後は税収がしっかり毎年、入ってくるということで多少、ばらまきのようになっても消費税上げる方を優先しているということが言えます。さらに、もう1つポイントは今回、景気対策をいっぱいうつことによって、消費税を上げても景気が落ちないと。これまで消費税を上げると景気が悪くなって皆さん、税を上げると失敗するというイメージがありますが、景気対策をやることによって成功体験にする。すると今後、10%以上に上げる時も上げやすくなるのではないかということで、一見、税収を無駄にしているようにも見えますが、財務省としては2年、目をつぶって先々、税収を確保するように動いているのではないかともとれます。