【サッカー】森保ジャパン、浅野復帰、切り札に アジア杯メンバー23人発表2018年12月13日 紙面から
日本サッカー協会は12日、来年1月5日開幕のアジア杯(アラブ首長国連邦)に臨む日本代表メンバー23人を発表した。タイトル奪還を掲げる森保一監督(50)は、MF中島翔哉(24)=ポルティモネンセ=ら台頭した若手新戦力を順当に選んだ一方で、今季リーグ戦でわずか6試合出場のFW浅野拓磨(24)=ハノーバー=をラストピースとして復帰選出。J1広島指揮時代の秘蔵っ子に、試合終盤のジョーカー(切り札)役を託したい考えだ。 吉田、大迫らW杯ロシア組9人に堂安、南野、中島の新世代アタッカートリオ「DMN」を加えた屋台骨を堅持したまま、森保監督が最後に加えたのはMF香川(ドルトムント)ではなく、浅野だった。 今季リーグ戦でプレーしたのはわずか6試合で、今月9日のマインツ戦で左太ももの故障から約2カ月ぶりに復帰したばかり。実戦不足なのは否めない。それでも、「練習に復帰して、トレーニングを積めている。(先の欧州視察時に)コンディションは良さそうだと確認できた」と森保監督。遠路をいとわずに足を運び、本人の顔を見て、最後の最後に決断を下した。 広島監督時代、浅野をジョーカーとして重用し、育ててきた。そのスピードと決定力について、誰よりも指揮官自身が知っている。大迫と「DMN」が織りなす前線の連係、突破力は際立っているが、そこを研究され、封じられた時、浅野の存在そのものが第2の「Bプラン」にもなり得る。森保監督は「相手ディフェンスを突破するスピードは、今の日本代表に必要」と説明した。 半年前のW杯で主力を張った香川とMF乾(ベティス)、FWの宇佐美(デュッセルドルフ)武藤(ニューカッスル)らは最後まで選外となった。「経験の浅い選手もいる中で、自分たちで新しい日本代表を築いていくんだという強い気持ちを持って戦ってほしいという考え」と森保監督。初々しい新生・日本が、ザッケローニ体制の2011年大会(カタール)以来となるアジアの覇権奪還に挑む。 (松岡祐司)
◆浅野の近況10月6日のホーム・シュツットガルト戦前半に左太ももを負傷、日本代表の10月シリーズ招集を辞退した。12月9日のアウェー・マインツ戦で先発復帰。今季リーグ戦6試合出場(先発5試合)で無得点。
|