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【羽ばたけ中部勢】

五輪狙うテコンドーの真央ちゃん 岡崎出身18歳の夢は東京で金

2018年12月12日 紙面から

東京五輪を目指す森本真央=愛知県安城市の安城東高校で

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 東京五輪を目指す女子テコンドー界期待の若手が愛知にいる。森本真央(18)=安城東高3年=は、今年の全日本テコンドー選手権大会の53キロ級で準優勝。日本一に、あと一歩まで迫った。来年は2月の同選手権大会で優勝し、5月に英国で行われる世界選手権出場を目指す。

 キュートなルックスとは裏腹に、ひとたび道着に着替えれば熱い闘争心が湧き上がる。東京五輪を目指すテコンドー界の有望株である森本。中学時代から頭角を現し、1月の全日本選手権大会は社会人選手に交じり、53キロ級で準優勝した。

 「これまでで一番いい成績だけど、優勝したいと思っていた。うれしくなかった」。悔しい思いを味わったものの、今夏、韓国で行われた国際大会では銅メダルを獲得。目指す日本一も、もう手の届くところにある。

 韓国の国技で、世界の競技人口は7000万人にも及ぶとされるテコンドー。五輪では、1988年ソウル五輪で公開競技として採用され、2000年シドニー五輪から正式競技となった。

 森本がテコンドーを始めたのは小学3年の時。先に始めていた妹の楽しそうな姿を見て、同じ道場に入門した。だが練習は厳しく「すぐ辞めたくなった。きついし、試合でも負ける。魅力を感じることができなかった」。転機となったのは、中学1年時に参加した韓国での合宿。日本各地から集まった同世代の仲間とともに、初めて本場のテコンドーに触れた。

 「勝っても負けても、もっと強くなりたいと思うようになった」

 森本が出場するのは、テコンドーの代表的種目であるキョルギ。「足のボクシング」とも言われ、足技での攻撃が特徴だ。森本の得意技は後ろ蹴り。「何千回、何万回と練習して、やっと試合で出せる。100本蹴ったくらいでは、試合で出せない」と声を大にする。

 当面の目標は来年2月の全日本選手権優勝と、世界選手権出場。その先には、20歳で迎える東京五輪での金メダル獲得の夢もある。「テコンドーはまだマイナー競技。五輪でメダルを取れば、自然と広まる」。競技の普及も胸に秘めながら、大きな目標に向かってハードな練習に励んでいる。 (麻生和男)

 ▼森本真央(もりもと・まお) 2000(平成12)年11月5日生まれ、愛知県岡崎市出身の18歳。165センチ、51キロ。小学3年から輝蹴会でテコンドーを始める。小学時代はバレーボール、中学時代はソフトボールもプレーし、高校からテコンドーに専念。1年時は世界ジュニア選手権日本代表選考会優勝、世界ジュニア選手権32強。今年はアジア大会日本代表選考会準優勝。卒業後は大学進学予定。

 

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