国家公務員ボーナス支給 実は日産ゴーン並みの“過少発表”
さらに、国の人事評価では、上位6割を「成績優秀者」、下位4割を「成績標準者」としている。つまり、若手職員のうち、成績下位者の平均をもって「公務員平均」と誤解させる記者発表資料を内閣人事局が作って記者クラブで配布し、大新聞・テレビの記事はそれをなぞっているだけなのだ。
日産のゴーン前会長は報酬を過少申告して逮捕されたが、これはゴーン並みの国を挙げての公務員の「ボーナスの過少発表」ではないだろうか。
また、閣僚や国会議員にもボーナスが出る。安倍首相には603万円、政治資金収支報告書の不実記載がバレて国会で陳謝した片山さつき大臣には440万円が支払われる。民間なら、これだけの不実・失態があれば満額支給はあり得ない。
情報隠し、不祥事不問の体制を止めなければ、国民はボーナス増を納得できない。 (ジャーナリスト・若林亜紀)