与田監督、団結Ｇ倒　ＷＢＣ恩師に挑戦状

　大補強した宿敵に挑戦状だ！　中日の与田剛新監督（５３）が１０日、東京都内のホテルで開かれた巨人・原辰徳監督（６０）の「野球殿堂入りを祝う会」に出席。ＦＡ補強などで巨大化した戦力を率いる世界一指揮官に敬意は表しても、遠慮はしない。「一致団結して挑んでいく」と正面からぶつかる決意を示した。

　昨日の友は今日の敵。２００９年のワールド・ベースボール・クラシック（ＷＢＣ）では監督、コーチとして、ともに世界一を目指して戦った。与田監督にとっては“恩師”の１人。野球殿堂入りの偉業は素直に祝福する。ただし、来季からはチャンピオンフラッグを争うライバルになる。

　「素晴らしい実績のある監督。すごい人だということは分かっている。自分は挑んでいくしかない。チームで一致団結して、しっかりとチャレンジしていく」

　日本代表の投手コーチを任された０９年のＷＢＣでは、その決断力に感銘を受けた。星野仙一、野村克也両監督らと同じように、野球人生において強い影響を受けた指揮官の１人でもある。

　今季は中日が５位、巨人が３位。かつて覇権を分け合ったライバルは、ともに再建の道を模索している。その中で与田、原両監督が指揮を託された。置かれた立場は同じでも、一方は新人監督、もう一方は日本一３度に世界一１度の名監督だ。