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【政治】改憲の20年施行目指す 首相、入管法を年内に総合対策安倍晋三首相は十日夜、臨時国会閉会を受け官邸で記者会見し、二〇二〇年の新憲法施行を目指す考えを改めて表明した。臨時国会では自民党改憲条文案の提示は見送られたが、二〇年施行は「今も、その気持ちには変わりはない」と明言した。外国人労働者の受け入れ拡大を目指す改正入管難民法の成立を踏まえ、受け入れの環境整備のための総合的対応策などを年内に策定する方針も強調した。 首相は改憲に関し、来年の通常国会以降、各党が憲法に関する考え方を国会に示して議論を深めるよう求めた。その上で「与党、野党といった政治的な立場を超えて、できるだけ幅広い合意が得られることを期待する」と訴えた。「その後のスケジュールは国会次第だ。予断を持つことはできない」とも指摘した。 外国人労働者受け入れ拡大については「介護や農業、建設業など、特に人手不足が深刻な分野に限って即戦力の外国人材を受け入れる」と意義を強調。来年四月に改正入管難民法などが施行されるのを前に、年内に、新たな制度の具体化に向けた基本方針や、受け入れ見込み人数を決めるための分野別運用方針も示すと説明した。 既存の技能実習制度で来日した外国人が劣悪な労働環境に置かれているとの指摘を念頭に「日本人と同等の職場環境、賃金面の待遇は確保したい」と強調。「受け入れる人数には明確に上限を設ける。(受け入れの)期間も限定する。いわゆる移民政策ではない」とも語った。 (中根政人)
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