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【プロ野球】

阪神・矢野監督、覚悟 主力流出、FA西の人的補償に苦悩

2018年12月10日 紙面から

番組収録で笑顔を見せる阪神・矢野監督

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 喜んでばかりはいられない。オリックスからFA行使した西の獲得で、計算できるローテ投手が1人増えたものの、同時に、痛みが伴う可能性も承知している。阪神・矢野燿大監督(50)が9日、プロテクト名簿の作成に頭を悩ませていることを明かした。

 「それがめちゃくちゃ難しい。本当に難しいです、これは。意外に28人って少ないので。痛い選手を取られる可能性が高いですね」

 顔をしかめながら告白したのが、この人的補償。常に「うちの若手は可能性のある選手が多い」と話しているが、そういった有望な若手の流出も覚悟していた。

 オリックスの球団関係者によると、主力のベテラン選手であってもプロテクト名簿から外れていれば、獲得を検討するという。それを踏まえると、高年俸であろうが福留、能見、藤川、鳥谷、糸井らの主力は名簿から外しにくい。「痛い選手」という表現に止めたが必然的に、若虎が獲得可能選手となってしまう。

 西の獲得に関しては「球団がめっちゃ頑張ってくれました。(西に話したのは)『聞きたいこと聞いてくれていいよ』と。なんで代えたんですか? とか、『いつでも監督室に来てくれたらいいよ』と」と改めて喜びを口にしたが、その引き換えに人材流出の可能性が待つ。想定していたこととはいえ、悩むのも無理はない。

 「プロなんでファンを喜ばせたいという思いが常にある。指示待ちじゃなくて、常にアンテナを立てて、自分でやっていくようなアンテナを立ててほしい」と矢野監督。そんな理想のチームを作る上で、有望な選手は1人も失いたくないのが本音だが…。今後、オリックスの補強ポイントもにらみながら、慎重に名簿の作成に着手していく。 (道辻歩)

 

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