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2018年12月10日 紙面から
野球教室で子どもたちにボールの投げ方を教える与田監督=秋田県にかほ市で(河口貞史撮影)
元気があれば、ベンチに入れる! 中日の与田剛監督(53)は出場登録選手が1人増える来季、「元気枠」を採用する考えを明かした。多少実力が劣っていても、全力で声を張る盛り上げ役をベンチに入れるプランだ。与田監督は9日、秋田県にかほ市のTDK秋田総合スポーツセンター室内練習場で行われた「ともしび野球教室」に参加し、子どもたちを指導した。
積雪30センチ、最高気温は3度。銀世界となった東北の街で、与田監督は白い息を吐きながら子どもたちを熱く指導した。あいさつの声が小さいと、「元気がないな」とハッパを掛ける。積極的に声を出し、子どもたちを盛り上げた。
指揮官はこの役割を中日ナインに求める。「声を出したり、元気な選手を1人くらい(1軍に)置いてもいいと思うんだよね。『元気枠』って言うのかな」。実力がライバル選手より多少劣ろうとも、それ以上に1軍にいる価値があるのなら-。事実上の特別枠だ。
思い出す光景がある。ベンチに、大きな声で目立つ控え選手がいた。今を時めくソフトバンクの甲斐だ。ことしの日本シリーズでMVPに輝いた球界屈指の捕手は、キャノンと言われる強肩に目がいきがち。だが評論家や楽天コーチ時代の与田監督は、ブレーク前から別の価値に気付いていた。持ち前の元気でチームに活力。そんな選手がスターダムへと駆け上がったことも興味深い。
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