鵜様を収めるかごの前で話し合う小西さん(左)と達矢さん=七尾市鵜浦町
16日に羽咋市の気多大社で営まれる国重要無形民俗文化財「鵜祭(うまつり)」で奉納されるウミウ「鵜様(うさま)」の捕獲が8日、七尾市鵜浦町で始まった。昨年は捕まえることができなかっただけに、鵜(う)捕(とり)主任の小西寛之さん(56)=同町=と、長男達矢さん(31)=氷見市=は「今年こそは捕まえる」と意欲を燃やしている。
ウミウは小西さんらが同町の通称「鵜捕崖」で一子相伝の技で捕まえる。捕獲された時点で神様となり、かごに収められ、12日朝に出発する「鵜様道中」で3日かけて大社に運ばれる。
今年は、風雨で崖が浸食されたことを受け、鵜捕部保存会がウミウの捕獲場所となるテラスを増設した。
8日は2人が午前8時半ごろに鵜捕崖へ向かったが、暖冬の影響かウミウの姿が見えなかったという。小西さんは「鵜様がいない年を続けるわけにはいかない。頑張りたい」と話した。