こんにちは、毎日暑いですね。暑い日にはアイスを食べがちなパオロ・マッツァリーノです。今夏の私のイチオシは、プレミアムホームランバー。ちょっと高いけどおいしい。
2年前の夏に、森永のおいしいバニラモナカがめちゃくちゃうまいと、スタンダード反社会学講座のサイトに書いたのですが、あれいつのまにか、なくなっちゃったみたいですね。100円であのクオリティを維持するのはムリだったのでしょうか? 同じ森永のバニラモナカジャンボを食べてみたけど、ちがう味で残念。
話はころっと変わりまして、先日、今年度版の警察白書が発表されました。といっても警察庁のサイトにはまだ要約版しかアップされてないのですが、そのなかで、実際の犯罪発生件数はここ10年で激減してるのに、体感治安が悪化したと感じてる人が多いという現象に触れてます。空き巣の発生件数なんて、ここ数年は戦後最低を記録しているのに、ご存じない人も多いんです。
こういったことは、ずいぶん前から犯罪学の専門家が指摘していることなので、知ってる人にとっては、いまさら? の感も強いし、警察の広報努力が不足してるだけじゃないかという批判もあります。
そもそも体感治安なんてものを調べることに、何の意味があるのでしょうか。
実際にどれだけ犯罪が起きているかが問題なのであって、起きてもいない犯罪を、起きてる気がするというだけで治安悪化を煽っている人がいるなら、それは風評被害やデマを拡散しているのも同然です。かなり悪質な行為とさえいえます。
実際に犯罪の被害に遭った人が、また遭うんじゃないかと疑心暗鬼になるならわかりますよ。でも日本の場合はそうじゃない。被害に遭ったわけでもないし、実際には被害に遭う確率も低下してるにもかかわらず、犯罪が増えている、世のなかの治安は悪化している、と思いこんでる人が多いわけです。
私がみつけたあるブログには、あきれた内容が書かれてました。そのブロガーは、犯罪件数が減っているというデータを警察のデータ操作と決めつけ、自分が感じている体感治安の悪化こそが真実だと主張し、しまいには日本の治安の悪化をすべて外国人のせいにしていたのです。
その主張はすべて、データの誤読と偏向した解釈によるものです。それはコメント欄でも何人もの人が指摘してましたけど、たぶんご本人は自分の感性を信じ、批判に耳を傾けないんでしょうね。
現実にはありもしないものに過度に脅えてるのだとしたら、それは心の病です。
そういう人たちに必要なのは、精神科での治療やカウンセリングです。
オレオレ詐欺の呼び名だって何度も変更してるのだから、体感治安なんて的外れな呼び名も変えたらいかがですか。〝犯罪不安症〟〝犯罪恐怖症〟といい換えて報道したほうが、この現象を正しく理解してもらえて、効果的な対処もうながせるはずです。
[ 2013/08/05 09:36 ]
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