オリックスからFA宣言していた西勇輝投手(28)の阪神移籍が確実になった。争奪戦を繰り広げたソフトバンクの断念が判明した中、阪神は早ければ7日にも、西と3度目の交渉を行う。矢野燿大監督(50)の出馬も濃厚で、西のハートを確かなものとする。
これまで2度の「極秘交渉」では、西の求める「僕をどれだけ必要としているか」という熱意を訴えた。最下位からの浮上を目指すチームにあって、先発としての実力や実績を高く評価。投手陣の中心として迎え入れる期待を伝え続けた。
阪神が複数年の大型契約を提示してきた中、ソフトバンクは年俸4億円前後と見られる4年契約を提示していたもよう。条件面で劣勢と見られていた中でも、阪神の熱意は上回った。
ある球団幹部は「気持ちが固まったんですかね? こちらとしては気持ちが変わらないうちに固めたい」と話した。この日、50歳の誕生日を迎えた矢野監督は「50にして天命を知る」といった言葉に触れ、「天命」について「孔子の(言葉)な。1個しかないやろ、喜ばすしかないから、オレは。それができたら選手も喜んでるし、オレもうれしいし。それをやりたいだけやね」と決意を口にしていた。3度目の交渉は自ら出馬も濃厚。西から阪神移籍が表明されれば、最高のプレゼントになる。