「米韓同盟消滅」にようやく気づいた韓国人

文在寅は米国に「縁切り」を言わせたい

20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせ、11月30日に開催された米韓首脳会談は「非公式」に格下げされた(写真:White House/ZUMA Press/アフロ)

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 駐韓米国大使が「米韓同盟はいつまであるか分からない」と語った。

米大使が警告

鈴置:韓国に駐在するハリス(Harry Harris Jr.)米国大使が「米韓同盟がいつまでもあると思うな」と韓国に警告しました。文在寅(ムン・ジェイン)政権が制裁緩和を唱えるばかりで、北朝鮮の非核化に不熱心――はっきり言えば非核化を妨害しているからです。

 ハリス大使は「2018年統一貢献大賞」を受賞。11月26日にソウル市内で開いた授賞式での発言でした。

 朝鮮日報社の発行する月刊朝鮮が独自ダネ「ハリー・ハリス駐韓米大使、『米韓同盟を当然視してはいけない』」(韓国語、11月27日)で報じました。大使の発言を記事から拾います。式の参加者が同誌に伝えたものです。

  • (米朝首脳会談により)北朝鮮に肯定的な変化が生まれる可能性が無限にあると考えている。しかしこれは金正恩(キム・ジョンウン)委員長が非核化に関する自身の約束を守る時にのみ可能になる。
  • 北朝鮮が非核化に関する具体的な措置をとるまで、現在の制裁が維持されるということだ。文大統領が語ったように、南北対話は非核化の進展と必ず連携されることだろう。

 「南北対話は非核化の進展と必ず連携される」とは外交的な修辞です。「北朝鮮が非核化しない限り、米国は制裁緩和を認めない」と韓国にクギを刺したのです。

金正恩の使い走り

 9月下旬に訪米した際、文在寅大統領はあちこちで「北朝鮮は平和に向け動き出した」「金正恩委員長は信頼できる」などと強調しました。

 このため米メディアが「文在寅は金正恩の首席報道官」と揶揄するなど「韓国は北朝鮮の別働隊」との見方が広がったのです(「『北朝鮮の使い走り』と米国で見切られた文在寅」参照)。

 10月10日、トランプ(Donald Trump)大統領はホワイトハウスで「韓国は米国の承認なしに何もできない」と3度も繰り返し語りました。韓国が対北援助の再開に動くことに関し、記者から聞かれての答えです。

 もちろん「勝手に動くな」と叱責したのです(「『言うことを聞け』と文在寅を叱ったトランプ」参照)。

 それでも文在寅政権はめげませんでした。10月中旬の欧州歴訪では、仏、英、独の首脳と会談し対北制裁をやめさせようと画策しました。

 ローマ法王まで利用する徹底ぶりでした。欧州を味方に付け、米国を孤立させようとしたのです。もちろん、そんな試みは失敗しました(「北朝鮮と心中する韓国」参照)。

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著者プロフィール

鈴置 高史

鈴置 高史

韓国観察者

元日本経済新聞記者。1995~96年ハーバード大学日米関係プログラム研究員、2006年イースト・ウエスト・センター(ハワイ)ジェファーソン・プログラム・フェロー。02年度ボーン・上田記念国際記者賞。

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いただいたコメントコメント44件

文在寅大統領による主体思想革命が進行中。
国民の支持率落下が下げ止まった。一蓮托生を覚悟した?
野党(保守)は壊滅(仲間割れ)で反撃不能。

"戦時労働者問題"“従軍売春婦問題”での南朝鮮の動きを見て米国も納得。
「どうなだめすかしても、脅しても、結局。米国の言うことを聞かない」
米国にとって南朝鮮はどうでもよい存在になり、北朝鮮にフォーカスが移った。

米国の第2回米朝会談の開催主旨「北朝鮮がSINでの約束を守らないから2度目を開く」。
恫喝以外の何ものでもない。
「てめえ約束が違うじゃねえか。どう落とし前つけてくれる。クビ刎ねて欲しいか。大人しくするか。」

朝鮮半島は北が南を吸収する方向(ただし核無し) <-米国が認める最低ライン
統一北朝鮮が中国と米国のどちらに付くか <-米国は自国に誘導。交渉材料:経済技術援助
今、中国経済を潰しておく。 <-中国に付いても援助は期待できないと悟らせる。一挙両得。
中国に対する最終猶予期間が今回の90日間。19年2月末まで
CNN「第2回米朝首脳会談は19年1月か2月」報道と符合。

もしこの猶予を習近平が蹴飛ばしたら東アジア情勢は一気に緊迫、流動化する。(2018/12/07 18:36)

(2018/12/07 01:17)

>日本は今、世界でどんどん舐められていて馬鹿にされてきている。しかし、安倍政権になってから抜群の外交力を発揮している。
>今までの土下座外交から一転して、日本は毅然とした態度を見せるべきだ。そのことで国際社会にきちんとしたプレゼンスを示すことが大切だと思う。

こんな論調をよく見かけますが、なぜそう自虐思考に落ち込むのか、と思うのであります。
日本に対する見方は、日本人自身が世界で最も悲観的に見て、卑下しています。
それはGHQのWGIPに続く左派系メディアの自己卑下、さらに「ニッポン死ね」のような反日左派グループの扇動の影響と思われます。

「日本が舐められ、馬鹿にされている」という鉦鼓がありますか?
「土下座外交ばかりで、悄然とした態度」をどの国際会議や外交の舞台で見せましたか?
G7でもAPECでもG20でも、どの2国間会議でも、今や日本が主役になっています。
世界は日本とアメリカを中心に動いているのです。

日本人はこういったワンパターンの決り文句を口にするのを止めなければなりません。
口にするのは、反日革命扇動分子だと見なしましょう。(2018/12/07 17:40)

前回の更新から時間が空き、何かあったのか(すごいことが動いているのか!?)と心配していました。

米国関係者も、韓国切りのエビデンス集めをせっせと動いている状況なのですね。

日本政府が今回の偽徴用工詐欺問題で、今まで見たことが無い言動を繰り出してるのも、その辺り日米の合意形成が図れているのでしょう。日本政府が遺憾砲以上の戦術兵器を矢継ぎ早にここまで出てくるとは思いませんでした(笑)

ま、寝たふりしてやり過ごしてきた怪獣を、あの手この手で怒らせたのは韓国と韓国国民のみなさんなんですけどね。自分は「韓国という国と韓国の国民は同じではない」とか「個人と付き合えばそんなことはない」とか全く信用してないですね。色々な方が言われる様に政府と国民は別というなら、韓国政府が招いた現状やら北朝鮮の暴走に対し、自浄作用の1つでも見せてみろ、って思ってます。

過去幾度もそういう機会があっても何も行動が無いですし、現状そうなってないですから、推して知るべしですよ。


まぁ今回の偽徴用工詐欺は、単なる二国間問題でなく、戦後70年たった今になって「不法な植民地支配」とか判決出しちゃうビックリ噴飯物ですから、かつて植民地政策を是としていた当時の列強諸国と被植民地国家にも飛び火する可能性が大である等、戦後国際秩序を破壊しようとする動きに他ならないです。

これは流石に日本政府としても国際社会への体面上、引くに引けない状態であることは間違いないと思います。当然表では出てきてないですけど、注目は浴びてるし行動を迫られているでしょう。

このまま韓国政府が逃げ続けるのであれば、他の被植民地国家への見せしめとして、立ち直れないくらいの制裁が韓国に課せられると想像します。

韓国は国内騒乱も覚悟で、公式に公開の場で日本に謝罪し、この事態を収拾できるかだと思うんですよね。元大使の武藤氏とか本当の意味で韓国を心配している識者なんかはそれを期待しているでしょう。


ま、そんなことは国民レベルでも絶対無理でしょうから、ここまできたら徹底的にやられれば良いと思いますわ。(2018/12/07 17:29)

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