政府は、近く策定する防衛大綱に海上自衛隊の「いずも」型護衛艦の事実上の空母化検討を盛り込む方向で、詰めの調整を進めている。機動性と打撃力を備える空母の保有は、自衛のために必要最小限の防衛力なのか、専守防衛との整合性が問われることになる。

 政府は防衛大綱に「艦艇から戦闘機など固定翼機が発着できる多用途運用母艦の検討」などの表現で、「いずも」空母化を盛り込む方針だ。さらに島しょ防衛強化の一環で、離島の滑走路が破壊された場合に、短距離離陸・垂直着陸ができ、艦上でも運用できる最新鋭ステルス戦闘機F35Bの必要性にも言及する見通しだ。