鹿児島市の県立甲南高校で美術の授業などで使われていた頭蓋骨が、本物の人骨だったことが分かりました。
人骨の専門家の医師は「研究用として頭蓋骨はかつては比較的、簡単に手に入れることができた。学校にあっても不思議ではない」と話しています。
甲南高校によりますと、今年6月、鶴丸高校の生物講義室にあった頭蓋骨が本物と判明したことを受けて、甲南高校がデッサン室の棚にあった頭蓋骨の標本の調査を県警に依頼したところ本物の頭蓋骨と判明しました。
甲南高校が歴代の美術教員や卒業生に確認したところ、少なくとも20年以上前から絵のモチーフなどに使用されていて、今年6月にも生徒がデッサンに使用したということです。
5日付の官報によりますと、この頭蓋骨は30代から40代の女性のものとみられ、警察は「事件性は薄い」とみています。
甲南高校の吉元彰一教頭は「生徒への影響を考慮しながら適切に対処したい」とし、6日、文書を通して保護者に説明したということです。
この件を受けて、県教育委員会は県内の高校に人骨と思われるものがないか、確認するよう指示したということです。