決済サービスkyashを使ったら過大請求されたので、経緯を書く。
知らない人も多いだろうが、kyashとはBtoCとCtoCの決済サービスだ。ものすごく噛み砕いて書けば、ユーザーから見たkyashは、「ちょっと便利なクレジットカード」くらいに見える。
最初にkyashの説明をしてから、本題に入ろう。
kyashは、クレカのゲートウェイ的な働きをする。
kyashに登録すると、カード番号が付与される(ブランドはVISA)。それを用いれば、ユーザーは小売店でクレカ同様に使える。使った金額は、kyash上に事前に入金した残高、ないし登録したクレカから引き落とされる。
普通は便利なクレカ引き落としを使う人が多いはず。私もそうだ。請求の流れは下記になる。
小売店がkyashカードに請求>kyashカードは同額を登録クレカに請求>登録クレカがユーザーの銀行口座から引き落とし
つまりユーザーから見れば、これまで使ってきたクレカと同じ感覚で使える。
「ならkyashなんて使わなくてもいいじゃんメンドイ」と感じる人もいるだろう。だがユーザー側にも、わざわざ1枚かませる利点がある。決済金額の2%がキャッシュバックされるのだ(kyash残高に加算される)。つまりポイントサイト経由でネット通販使うみたいな感覚よ。
右から左へ決済をスルーするだけの、kyash側の利点はあるのか。おそらく決済規模拡大によるサービスフィー増大を狙っているのだろう。あと多分ものすごくでかい狙いとして、ユーザーの購買動向(つまりライフスタイル全部)を押さえることによる、マーケティング商売と、マーケティングデータの外販があるだろう。なんせここは金になるから。
またCtoCの部分だが、kyashでは個人間決済かアプリ上から簡単に行える。利用イメージとしては、飲み会の割り勘とかをkyash上で完結させるとか、そんな感じ。
私は、面白そうなクレカ見つけるとしばらく使ってみたりするのが好きな質だ。あげくはカード入れ紛失して大騒ぎになったりとかもしたが。今回もその趣味でkyashカードを作ってみたわけさ。
kyashは、三井住友出身の鷹取社長が立ち上げたスタートアップ企業「kyash」が運営している。出資元は、三井住友銀行や伊藤忠、電通、みずほキャピタルやSMBCベンチャーキャピタルなどだ。銀行が金突っ込んでるサービスなら安心だろうと利用してみたんだが、まさか過大請求されるとは思ってなかった。
というわけで本題に入るが、過大請求が判明したのは、利用明細を見ていたときだ。画像を見てもらおう。
とあるネット通販を利用したのだが、上の画像のとおり、kyashアプリ上では、利用金額が「10/15 9833円」、「10/24 14136円」となっている。
これがクレカの利用明細では「10/15 9847円」「10/24 14149円(合計)」であって、kyashの表示金額より多い。もちろん、実際にその金額で銀行口座から引き落とされている。
いや小額だから別にどうでもいいんだが、不正確である以上、今後いきなり巨額の過大請求があり得るのではないかと、不安にはなる。
それにそもそも、過大だろうが過小だろうが、決済サービスが決済金額間違えてるってのはどうよ。なんか基本的な部分で重大な問題を抱えているのではと、どうしても考えてしまう。このサービスで人為的ミスは考えにくいので、システム上に穴があるのは確実だろうし。
それにちょっと前も自動チャージ殺到でサーバーが落ち、半月ほど自動チャージ不能のままだったし。私が友達から新規登録を相談されたら、「とりあえず止めて情報を追っとけ」とアドバイスすると思う。
窓口に問い合わせて一週間ほど経つが、返事はまだない。決済金額齟齬という問題にしてはレスポンスが悪く、その点も心配だ。被害が少額であることもあり、「小規模企業だからクライシスマネジメントとか無理なんだろうなあ」とか、私は割と同情的というか、頑張れとむしろ応援したい気持ち。
試用した方ならわかってもらえると思うが、kyashというサービスは、アプリ導入からカード取得まで、スピーディーでスマートな使い勝手を持つ。なんての、いかにもスタートアップ企業らしい風通しの良さを感じるというか。同じスタートアップでも、Sansanのクラウド名刺管理サービス「eight」の気持ち悪さとは大違いというか。
その感触が割と好きだったので、システム上の軽微な穴であることを、彼らのためにも願うよ。
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