不死のゾッド (人間形態)

不死のゾッド1登場作品:
「ベルセルク」



本名:
不明。通り名は不死の (ノスフェラトゥ) ゾッド。”戦場の死神”と称され、傭兵達は彼を崇めているという。

Story
 彼の素性についてはその多くが謎に包まれている。分かっていることは彼が使徒であること、およそ300年間に渡って生き続けている (*1) こと、髑髏の騎士とは旧敵にして半ば戦友のような関係にあるということ、少なくともこの100年は戦場 (*2) に在り続けそこで (殆ど人間形態のまま) 人間を (*3) 狩り続けていたらしいこと等である。彼は傭兵とされているが実際にはただ自らの気の向くままに戦場を渡り歩き気の向くままに戦いを仕掛ける者と思われる。
そして数年前、とある城塞で殺戮に酔っていた彼の眼前に一人の若者が現れた。その若者は彼の持つだんびらに劣らない大剣を携え、人間形態の彼と互角に戦い挙げ句の果てに彼のだんびらを折りその肉体に傷を付けて見せた。いうまでもなくその若者とはガッツである。久方ぶりの「闘うに値する人間」の出現に狂喜した彼は巨大な魔獣形態に変形した。圧倒的なパワーでガッツを倒した彼であったがその前にさらに一人の強者が現れた。その男は彼の左腕を一刀で切り落とすほどの剣の使い手であった。彼はその男を尻尾で打ち倒したが気を失った男の胸に真紅のベヘリットを目にしてその場を後にした。その男 グリフィスの親友と目される剣士ガッツに謎めいた予言を残して…。
ドルドレイ攻略にあたり主将ボスコーンとの戦いで剣を折ったガッツに対し彼は (明らかにガッツを助けるという意図をもって) 自らのだんびらを投げつけた (*4).ガッツはグリフィスの指示でそれを拾って辛くも命拾いした。その1年後には瀕死のワイアルドに襲われたグリフィスと鷹の団の眼前に再登場し、使徒同士である筈のワイアルドを惨殺 (*5) している。蝕では現実世界と異空間との狭間に出現した大竜巻を護るようたちはだかりその実ゴッド・ハンドを付け狙う髑髏の騎士と相対している。この戦いでは髑髏の騎士の技量が勝っていたらしく、彼はまたも腕を斬り落とされている。騎士に連れられ蝕から逃れてきたガッツを目にした彼は髑髏の騎士を見逃し、彼やガッツとの再戦を期待するのであった。。
そして現在。夢と現実の狭間の世界でフェムト=グリフィスと闘い左の角を折られ敗退した彼は再臨したグリフィスの部下となり彼の千年王国を築くための兵士となった。彼は優秀な人間や使徒のスカウトに奔走しながらある戦いでガッツと再び出会っている。この時点で狂戦士として数々の使徒との闘いを切り抜け実力をあげてきたガッツと魔獣形態のゾッドとの実力は伯仲しており勝負はものわかれに終わっている。
その総合的な戦闘能力は使徒達の中でも随一と考えられており、その思考形態も独特である。

身長220cm程度、体重200kg超 (人間形態.いずれも推定)魔獣形態では身長3-5m、翼長6-10m。体重数t (*6)

交友関係:
使徒とはそんなに仲良くない。ゴッドハンドとも特に友好的に見えない。例外はグリフィス (フェムト)。ガッツ、髑髏の騎士。
ワイアルドとは意外にかなり仲良しなのでは?少なくともガッツのことを語り合ったことはあるらしい。

能力:

不死のゾッド2
人間形態:この時点で素手で人間をひきちぎる程に人間離れした圧倒的なパワーとスピード・剣技を備えている。巨大なだんびらを自在に操り甲冑ごと人間を寸断するそのパワーと300年にわたる殺戮の日々が培った戦闘経験と威圧感は並の人間の及ぶところではない。実際、人間の身で彼と張り合うことが出来た者はガッツで50年ぶりであったという。 5巻での初登場時は全裸であったが8巻では革製の胴鎧を身につけた勇壮なスタイルで巨大な馬 に跨っている。17巻では全身に重厚な甲冑を身につけ特に胴体には太い鎖様の物体 (キャタピラのようにフレキシブルに可動する) を装具として2本巻き付けている。

備考:
不死のゾッド3
髑髏の騎士と並ぶベルセルクの渋めキャラです。実際髑髏の騎士と彼はベルセルクの世界ではガッツの父親像としての存在意義が強いという気がします。共にときに敵としてガッツの眼前にたちはだかり時に彼に有効な示唆を与えて立ち去る。ガッツはグリフィスとの宿命的な戦いに至るまでに彼らを倒し乗り越えなくてはならないのでしょう。ま、少なくともゾッドは。ある特定の目的に従い行動する髑髏の騎士に対しゾッドの目的はほぼ明らかですな。彼は常により強い敵を求めている、それだけなのでしょう。そして戦いの日々の中出会ったガッツと旧敵髑髏の騎士が彼の目下のターゲットのようです。彼には他の使徒のような生臭さ、いやらしさや毒々しさはありません (逆にその分人間ぽくないとも言えるが) 。彼は武道家のようにひたすらストイックに強い敵を求め彷徨う宿命にあるのでしょう。 しかしその、絶対の強者を求める彼が何故グリフィスの配下となったのでしょうか? 彼が圧倒的な力の差をもってグリフィスに負けた、それが原因なのであればゾッドはそこでむしろ自らの命を絶つことを望むのではないでしょうか? なぜ彼がそうせずにグリフィスについたのか? ここでの彼の目的は何なのでしょうか? …彼もまた間違ってもガッツの味方になどならないで欲しい(笑)。ガッツが彼を倒し (…思えば彼がグリフィスと袂を分かつ理由の一つがゾッドの存在であった) 彼を乗り越えたそのとき、ガッツはグリフィスと並ぶ強さを身につけているのでしょう。うーんおいしい奴。

作品紹介:

不死のゾッド (人間形態)

不死のゾッド4

可動箇所:通常のフル可動(14)+手首回転(2)=(16)

実際問題化け物然とした魔獣形態の彼よりも実に深みのある表情をした人間形態の彼のほうが好きです。それにガッツ等と同スケールで魔獣形態を造ると8-11インチくらいになっちゃうのでそれは…というのもあります。ベルセルクページと解説をひとまず終結させるために、またこの時期によい素体と出会えた縁を大事にして人間形態の彼を先行させました。素体は2000.A.D.シリーズの蛮人スレイン。最初みたとき冗談みたいにゾッドっぽいので何か影響を受けているのではないかと疑ったくらい (*7) 。だがこのフィギュアは7インチ級とでかすぎなのでその身長を6インチ級にまで縮める作業が必要となりました。でかくするのは楽なんだけど縮めるのは結構苦労です。まず頭部。巨大なボリュームの頭髪をナイフで削り落としそこにプラパーツを溶かしながら新しい頭髪を植えていきます。同時に新しいトンガリ耳を付けます。ちと大きすぎたかな? 顔面はこれまたプラパーツを溶かしながらのほぼオリジナルの造形となります。鼻を太く大きく、眉はないけどその辺りに肉の盛り上がりを、眼は周囲を落ちくぼませて眼球だけ突出させて丸く仕上げます。同様にガッシリした頬骨を肉付けで造形して口を彫りその両端に大きめの牙を生やします。フィギュアの首部分から切断し首を胴体から直接生えているように短く付け直して完成。胴体です。えー一応17巻の重装備モードに倣ったデザインですがそれだと黒のインナー、その上に金属製の腹帯とさらに上に胴鎧を付け、その上に被せるように鎖様の装甲を乗せるって感じです。まず腹部にスレインの腹帯を巻き付け固定し、帯の猪首は取ってそこにゴーストライダーの付属品の牙髑髏の飾りを付けて固定します。腹帯の上にもう1本ランナーを溶かした帯を巻き付けてこれとセットで胴鎧ということにします。さらにその上に黒のインナーシャツぽくプラパーツを溶かした造形を施ししわを付けて…。その上に重ねるようにランナーを溶かした鎖を両肩に巻き付けます。あとは鎖をならして横幅を広げ、筋を付けて完成。 腕です。両腕とも肘上部の関節を入れて筋肉描写を控えめに施し下腕部は下肢の短縮に合わせて短く直しています。右腕にはさらに包帯の描写を彫り込みます。左腕にはスレインの腕輪をそのまま…。下半身です。股関節はバラバラゴーストライダーのものを。それにスレインの下肢を繋げます。太股には筋肉描写を十分に施して太い足を強調。さらにプラモ サムライトルーパーの何かの装甲を付けます。腰には筋を入れて穴を適度に開けベルト様に造形。さらに腰の前後にはガッツ同様腰を覆う革の防具をプラパーツを溶かして造形。肢に戻ります。膝にプラパーツで丸い膝小僧を作ります。臑ですがスレインの毛皮か何か?巻き付けたような覆いの造形が見事なのでこれはこのままに。でもそれだと足首関節が付けられません。そこでブレイド同様につま先に可動を入れることにしました。レジデント・オブ・イビル(バイオハザード)シリーズウィリアムG3のフィギュアにあるつま先を切り取り爪を切り取って付けました。
…でかくて、しかもこの素体は全面軟質素材製なので (普通は硬質と軟質素材を部分部分で変えて軽さと強度を維持させている) かなり重くて…。ナイフで削るのは簡単なのだが新規に入れる素材の「合い」がいまいちなもんでその辺の作業が大変でした。でも肩の可動範囲が広いし造形レベルも高いし良い素体ではありました。
さて彼には剣を持たせます。ゾッドといえば巨大なだんびらですが17巻では特にドラゴンを模したサヤに入れた大剣を持っています。だいたいそんなイメージで (笑) 勝手に造りました。獣神ライガーのプラモシリーズの竜神ドルガドラゴンの巨大な翼が一枚あったのでこれを切断して造形し直してサヤを付け、フィギュアの手に丁度合う握りを付けて彼専用の大剣を完成させました。結構気に入ってます。彼にはこれとスレインに付いていた巨大なケープが付きます。
 塗装です。特に指定はないので勝手にやってますけどまーこの材質ならアレだよねとかそういう感じで塗ってます。そうすっとどうしてもガッツと同じような色使いになっちゃうけど。髪は黒鉄色。肌は全てタン。眼はクランベリーレッドパール。牙と包帯はスーパーホワイト。腕輪とケープの飾りはカッパー。鎧です。胴鎧・ベルト・股の装甲は焼鉄色。インナーのシャツとパンツはメタルブラック。胴体の鎖は焼鉄色の上にシルバーでウェザリングを。臑当てはウッドブラウン。覗いている毛皮?は艦底色。剣は刀身がシルバー、握りが艦底色とシンプル。ケープは塗装していません。
実物も悪くはありませんが、やや意図的に粗い仕上げにしています。画像だとほんとにもー格好いい!!


不死のゾッド5*1:故に彼は前回の蝕も経験していることになる。
…使徒に寿命はないのであろうか?その生命力・再生能力を見る限り戦いの場以外では死にそうにも見えない。イモ虫伯爵などは娘を差し出して再生していれば再びあの肉体を取り戻したのであろうし。ということはとんでもなく長命な使徒もいずこかに存在しているのであろうか?物語の中では比較的最近使徒になった者が多いように見えるが..

*2:ということは彼のここしばらくの主立ったバトルフィールドはミッドランドとチューダーの100年戦争であろうか?

*3:使徒とも戦っていたようであるが彼は何故か使徒との戦いでは満たされないという…。彼が強力な使徒よりも人の身であるガッツの剛剣に固執したのは一体何故なのだろうか?

*4:ここでの彼の思惑とは何なのであろうか?ガッツを「殺すに惜しい剣士」と認めたというのが正道であろうが、しかしゾッドとしてはガッツが遠からずグリフィスのために贄として捧げられることは「知っている」のである。…ここでの彼はむしろ蝕でガッツが新しいゴッド・ハンドの糧となることを望んだのではないだろうか?

*5:下から角でぶっ刺して背骨をへし折るその手際はアルゼンチン・バックブリーカーというよりもむしろロビンマスクのタワー・ブリッジであろうか..

*6:特に身長は非常に増減がある (笑) 初登場では3m程度と見えるがワイアルドとの戦いでは明らかに4m前後はある巨体のワイアルドを軽く凌いでいる。…漫画という表現形態ではあまりに突出してデカすぎる奴を適切なスケールで表現し続けるというのは困難なのでしょうね。

*7:こないだスレインのコミックスを見たらアレでいいらしい。どうでもいいけどそのスレインは木城ゆきとの「銃夢」序盤に登場するサイボーグ キヌバ (後にマカク) にクリソツ。ボリュームのある髪と表情・腰帯についた猪の頭部など…。どっちがどっちをマネしたのだろうか? …ま、常識的に考えて”あっち”だよな。


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