登場作品:
「ベルセルク」
名称:
ガッツ。
別称は黒い剣士、烙印の剣士、もがく者、黒鉄の城 (パック命名) 。
Story:
グリフィスの再臨とともに、世界はその姿を変えつつあった。世界は幽界と融合をはじめ、多くの人々の前に異形の怪物が姿を現ししていく..
パックの勧めで彼の故郷「エルフヘルム」に向かうこととしたガッツは、キャスカを伴い旅を始める。先の戦いで共闘したイシドロ、ファルネーゼ、セルピコを加えた一行は山中で”魔女の弟子”に出会った..行き倒れになっていた老人を救った一行は老人の求めに応じ魔女を探す。烙印の力で結界を越えて行き着いた先には巨大な樹木でできた館があり、そこには年老いた魔女フローラがいた。
自らの死が近づくことを知るフローラは、老人の求めに応じて、彼の村を救うために弟子のシールケを遣わすこととした。魔女はガッツ一行に弟子の支援を要請し、代わりに有効な呪物とガッツとキャスカの烙印の効能を抑える力を持つ護符を与える取り引きを持ちかけた。
フローラからの取りひきに応じた一行は老人の故郷イーノック村へと赴いた。その村を襲っていたのは獣鬼トロールをはじめとする魔物(*1)であった。現れたトロールの群れとの激戦の中、シールケは魔術を用い一行をサポートし、歴戦の勇者ガッツも、その力に驚嘆するのであった。戦いは収束したものの、キャスカとファルネーゼはトロールに捕まってしまった。
フローラに託された呪物の力でトロールに襲われることを回避していた二人を救うため、ガッツと負傷したセルピコを欠いた一行はシールケに導かれ、トロールの巣へ突入した。程なく二人を救ったものの、押し寄せるトロールを阻むためガッツは一人戦いを続ける。そして..そこに現れたのはトロールの死骸を材料に顕現したゴッドハンド、スランであった。スランに捕らわれその鎧を破壊されたガッツであったが、そこに現れた髑髏の騎士(*2)の支援を受け、自身の大砲と、魔界の者を屠る力を得るに至ったドラゴン殺しをもって、彼女の肉体を貫いた。四散するスランの肉体。しかし.. 巨獣オーグルの群れに囲まれ絶対絶命の二人。髑髏の騎士はベヘリットを体内で練り上げ作った魔剣”呼び水の剣”で空間を切り裂き、危機を脱するのであった。
霊樹の館に戻った一行は巨木が燃える光景に愕然とする。そこには再生グリフィスが使徒の群れを核に編成した新生鷹の団の姿があった。グリフィスは、人が幽界の力に迫る術である”魔術”を恐れ、その脅威を予め排除するためにゾッドをはじめとする精兵を派遣したのであった。使徒の群れに絶望的な戦いを挑むガッツであったが、スランによりその幽体を傷つけられていたガッツの力は尽きつつあった。巨人グルンベルドの猛攻に傷ついたガッツは、絶命したフローラより指示を受けたシールケの命を受けて、魔女が保管していた謎の鎧を身につけた。 鎧はガッツの肉体をくまなく覆い、ガッツは驚異的な力を奮い使徒たちを葬っていく。しかし程なく鎧に変化が起きた。鎧はガッツの中に眠る破壊と殺戮の本能を解き放つよう彼を促し、拡大された狂気は鎧の形状をも変えた!髑髏の形状をしていたその兜は、予てよりガッツを襲い苛んでいた邪悪な獣の姿をとっていた..
狂戦士と化したガッツの猛攻は歴戦の巨人勇士グルンベルドをも圧倒した。しかし鎧はガッツの傷ついた肉体を更に酷使し戦いに向かわせていた。ガッツの危険を知ったシールケは幽体となってガッツの深層意識に潜り、その自我を取り戻すことに成功した。 人としての意識を取り戻したガッツ。その前に立ちはだかったのは使徒形態、巨大な鋼玉のドラゴンに姿を変えたグルンベルド。その炎が一行を襲う!
彼らを救ったのは死したフローラの霊体であった。危地を脱した一行は、再びエルフヘルムを目指す旅路を進む。しかしガッツの纏う最強の呪物”狂戦士の鎧”は、このときもガッツの肉体と幽体を責め苛んでいた..
交友関係:
パック、キャスカ、ファルネーゼ、セルピコ、シールケ、イシドロ、髑髏の騎士
能力:
・狂戦士の鎧 魔女にして霊樹の館の主フローラが長きにわたり保管していた最強の呪物。かつては髑髏の騎士が所有していたらしい(髑髏の騎士はこの鎧を身につけたまま絶命したものと伝えられている..)。鋼精ドワーフによって鍛えられたその鎧の強度は人の作るそれを遥かに凌駕するもので、衝撃こそ吸収しないものの、使徒の放つ物理攻撃の殆どを弾くことができる。
この鎧を身につけ、その禍々しい気の流れに同調したものは、鬼神と化す。凄まじい破壊衝動に捕らわれた装着者は、戦いの中で苦痛や恐怖の感情を麻痺させてしまう。その結果として得られたとてつもない力と俊敏さは人間の域を超えるものとなるが、その力を振るった結果として、その肉体は回復不能なダメージを受けることとなる..
またこの鎧は装着者の折れた骨を、変形して肉と骨を貫き補強する、という形で戦闘能力を維持しようとする狂気の回復力を持っている。装着者は鎧の意志によって、全ての骨が砕け、全身から血が抜け切るまで戦うことを求められるのである。狂戦士化した際には敵味方の識別は不可能となり、周囲の生きているもの全てが殺戮衝動の対象になるため、狂戦士発動は味方にとっても致命的な事態といえる。
霊樹の館での戦闘の後には兜、手甲は外され、鎧の上に各種装備を配置し直された(セルピコが工夫した)が、戦闘の中で狂戦士が発動すると装備は排除され、兜と手甲も装着者に戻り完全装備状態に戻る。兜はマントの内側に畳まれて、手甲は装具入れの袋に収納されたものと思われる(29巻では両方ともマントの内側から出現したように描写されている..)。
狂戦士の鎧の登場(てゆうかあんなにかっちょよかった前バージョンの排除)は全くの予想外でした。てゆうかDCゲーム版の展開はどこに入ったことになるわけよ?まあ鉱洞破壊→ファルネーゼ等との再会、までってことになるのだろうけどそれは無茶だと思うっす。とはいえ、常に読者の期待をいい意味で裏切る展開を続けてきたベルセルクの面目躍如であることに変りはありません。登場時は鳥肌立ちましたね。
…人間に寄生して強化しつつ狂気を与えるって..ベノムだよなぁ(笑)これはまあ確信犯だと思います。目の形状なんかもそうだし、29巻での二度目の登場時の描写なんかも実に生物的です。そこがまた実にいいのですが、ね。
実際のところ”狂戦士化”様の現象ってのはまあ麻薬でも起こるわけだし(歴史上のアサシンだってそうですが)、漫画的にそう珍しいことでもないと思うのですが、しかしその描写が凄い!戦闘スタイルの変化も、そして破損した肉体を補う鎧の狂気も.. 実際問題「とても回復しそうに見えない」ってのがこの霊樹の館での死闘あたりでの感想なんですけどね。ある意味、単独の使徒程度となら普通に戦える戦力を個々に身につけたガッツ一行なわけですが、一方でガッツと鎧の狂気自体が一行のアキレス腱となりうる..その辺りでガイバー同様の絶妙なバランス取りをしていますね。
このまま素直に旅が続くとも思えないのですが、ある意味最終兵器であるこの鎧と(話の中での定義上)バージョンアップを遂げたドラゴン殺しを持った現状がガッツの「最終段階」と思えます(←いや、でも前の鎧のままラストにいくと思っていたのですがね、私は)。このあと物語りはどのように進むのでしょうか?本当に先が読めないってのがある意味凄い!(まあ寄り道も多いせいだと思うのですが..) でもまあこれで強さでも(現世の)ゴッドハンドやグリフィスとの戦いも「一応できる」ってレベルにはなっているわけで。そこに至るために魔法ってファクターも必要になった、ということなのかな?
…結局のところ気合が全て!ってところはデビルマンの世界観みたいですけどね(笑)
作品紹介:
*2005年5月に作成しました。
まあ製作するのは必然といいましょうか(笑) 当サイトのアクセスでもベル絡みは多いですしね。
とはいえ私の趣味は復帰後の軽装バージョンではなくあくまでも異形!の狂戦士状態です。
前作のロボコップでは腕部交換というネタをやりました。今回もその絡みで両下腕部交換とか大砲発射とかのネタもやってもよかったのですが..中途半端はしたくなかったので
。なもんで装備もケープとドラゴンころしだけです。今回は。
今回は無茶なポーズをできる無茶な可動も課題ってことでTOYBIZスパイダーマンクラシックスの高度な関節を多用しています。実際すごいな。便利すぎて怖いけど。
胴体は3.5インチの軍事系フィギュアのものですね。JOEではなく。2001年製作の黒の剣士も今見ると胴体ぶっといのです、よねぇ。腕も異様に長いし足もやたら太いし。当時は最高水準だったのになぁ。で、今回はあくまでも原作に忠実に、細身で!とね。腹部に5インチフィギュアのスィング関節を入れ、下には回転関節。股関節はいつものマンガ・フリーク。コンパクトにまとめています。胴体はあくまで細身を維持します。頭部ですが、最近の流れで回転&スィングの二重関節を設定。兜の顎はパックリ開いて欲しかったので、ね。この時期開設したブログを御覧の方はお分かりのように、頭部もきっちりひとの頭(聖闘士星矢体系系)を仕込んでいます。全然見えないけど..腕はスパイディを多用していますね。パーツの長さや配置のバランスは弄っていますが。肩関節、すぐ下の回転、二重関節、すぐ下の回転関節、手首腕のスィング(手首を小さく作る場合には手首に回転&スィングのマルチにするよりもこの方式の方が優れている)、と進み、手首は3回人セット蛇クンですね。足です。黒い剣士は腿に回転関節を入れましたがあくまでも細身を狙う今回は回転関節は膝上は膝上に付けました。膝二重関節はスパイディのもの。足首もスパイディ。爪先可動を入れたかったので。クラシックスの足首基部横スィング可動は素晴らしいですね。うちのカスタムでは初めて入ったのでは?設置性能が高いなぁ。爪先は若干小型化しています。
あとは装甲なわけですが、やっぱり大変なのは兜ですね。原作を読みながらいろいろと造形を検討しましたですよ。一応”顎”部のアウトラインを熱を加えたランナーで用意しておいて、先に”頭”部を造形しました。もうちょっと長い造形でもよかったかもしれませんが、鎧全体の構成を考えるとこんなもんかなと。首の可動はボールジョイントにしたときよりも大胆に可動するので、これで”顎”がパックリ開いていいですね。
装甲の造形は..大変でした。でもこれまでに鎧の経験も積んできたので、楽しくこなせました。
ドラゴンころしも改装しています。前バージョンは孔あけの拳に指す関係で石突は造形できませんでしたが今回は可動指で握るので作りました。刀身も延長して刃をより鋭く磨いています。
塗装です。肌はフレッシュ(見えないよねー)。目はスーパーホワイト地に0.05mm黒マジックで、点眼ぎみに。
全身(鎧のつなぎとなる服の部分)をメタルブラックで塗って、鎧部は最初から決めていたので、”ブルー”で。原作コミックでも紫がかった特殊な”石”の描写があったので。人間の作るものじゃねーよなと。”眼”はメタリックレッドです。
ドラゴンころし。柄はホワイト地にメタリックレッドで血の描写を。石突及びフックは焼鉄色。剣は黒鉄色、刃はシルバー。
…黒い(笑)全身黒だもんなぁ。画面でどれだけ分かって頂けるやらねぇ。
今回は関節に6インチのスパイディ素体を多用しましたが、どれも綺麗に収まりました。肘の二重関節はやっぱりいいですねぇ。ウルトラマン系はこの構成で作れば光線使用状態も再現できるし、やりたいですね。
…作れる自分てのが嬉しいです。原作ではよくわからない箇所や構成が作ると分かるってこともありました。可動/造形ともにこの時点での最強クラスの出来といえます。プレデター以来可動のセンスはまたちょいよくなったかな?
英語版ページの画面もどうぞ。
*1:使徒ではない。世界に魔界が重なった際に幽界から出現した魔獣たち。
*2:髑髏の騎士はかつてフローラと親交があったらしい。実のところガッツの纏った狂戦士の鎧は、かつて騎士本人が身につけていたものであるらしい。それは今のガッツとシールケとの関係のようであったのかもしれない..髑髏の騎士はフローラの死を見取るために霊樹の館を訪れていた。フローラは何らかの明確な意図をもってシールケをガッツに引き合わせたものと思われる。その意図を汲んだ騎士もその支援をしたものと思われる。
*3: ブラスター化したテッカマンブレードを彷彿とさせますね。
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