髑髏の騎士

髑髏の騎士1登場作品:
「ベルセルク」その他アニメ等。


名称:
不明。髑髏の騎士(*1) はあくまで通り名。”ガイゼリック”なんかなーやっぱり。いずれにせよ自分で名を名乗ったことは皆無。一方ゴッド・ハンドや使徒も特に彼の名称を明かしてはいない。どちらも彼の素性についてそれなりに知識はあるらしいのだが…。

Story(及びその素性の考察):
髑髏の騎士は9巻で唐突に登場した。その際の「まといつくような殺気」と予言めいたものいいはかなりゾッドに近いものでその異様な風貌・ 乗馬の異常な身軽さ等、明らかに彼自身が「人外の者」であり 当然のごとくこの時点では彼もまた使徒かと思われた。またこのときの発言からは彼がガッツの素性を 知り抜いており、早くから彼に注目していたことが伺われる。 次に登場した際には使徒に襲われたリッケルトを救い (まーついで、だろうが、後にエレーンを助けた経緯を見ると意外におせっかい焼きさんなのかもしれない..) 当の使徒たちは彼の忠告 (苦言?) を受けて去っていった。ここでもこの謎の騎士が使徒であるという私の見方は 変わらない。 3度目の登場で状況は激変する! 彼は蝕に乱入し (*2) まずゴッド・ハンドの長たるボイドを襲撃し、 失敗すると次いで使徒を斬り捨てガッツとキャスカを救い出したのであった。 その後のガッツとの会話の中で自身が 使徒及びその首領たるゴッド・ハンド (人外のもの) に仇をなす存在であると 明言している。
…ここまでの情報に加えて彼にとってのもう一つの重要情報が存在する。いうまでもなくそれは10巻で語られる覇王ガイゼリックの物語である。約1000年前にミッドランドを中心とした地に一大帝国を築いたその王は常に髑髏を模した兜を被っていたとされている。彼が天に向けて築き上げた塔を冒涜とみなした神は 「4人あるいは5人」 の天使を使わし塔を破壊したという…。 そしてこの塔の地中遥か深くには大量の生け贄の烙印を付けた死体が…。 ベルセルクの世界で人々に崇められている”神”や”天使”が実際にはそれとはあまりにも かけはなれた存在であることからも分かるとおり、この物語が真実であるとは到底考えられない。そして実際に起こったことが何であれ、 ゴッド・ハンドが人の所行に怒りを感じたなどということはありそうにない。 ここで起こった真実として考えられる (今ある情報から最も考えやすい) ことは、
1:「ガイゼリックは髑髏の騎士である」
2:「ガイゼリックは元ゴッド・ハンドである」

1については「1000年」という年代が主たる根拠となる。 根拠としては薄弱だがその他の文脈からこれが事実である可能性はかなり高いといえるし、 これが以下の論理の前提条件となっているのも事実である。 2であるが、根拠は再生の塔の地下にあった大量の死体である。使徒の変化に際しては その人間性を断ち切るために必要な生け贄は1体からせいぜい数体である (…そういえばDCゲーム版のマンドラゴラ少年の贄は何だったのだろう? …犬?) 。しかし (一例しかないのでこれだって断定はできないが) グリフィスがゴッドハンドへ転生する際には大量の人間の贄を必要としている (*3) 。 このことから再生の塔で起こった出来事は 「何らかの理由で絶望し超人の魂を求めた人間ガイゼリックがその臣民を犠牲にして ゴッド・ハンドへと転生した。塔の破壊もそのせいである」 といったところであろう。 但しガイゼリックがこの時点で既に覇王であったかどうかは保留とする。 彼もまた一騎士にすぎず、臣民の立場で当時の王なり領主なりをなんらかの理由で恨みそのために絶望した者なのかもしれない (この発想に根拠はない。まーひとつの例として) 。 こう考えるのは当然ながら彼に「ゴッド・ハンドになった後の展開」が控えているからである。
 216年に一度の蝕をもって (およそ1000年前であるから彼の変形は4周期前の蝕ということになる) ゴッド・ハンドとなった彼はどうなったのか? その答えは現在フェムト=グリフィスが辿る道に示されているのではなかろうか? ゴッド・ハンドとなったフェムトは3年の後に臨界に達した世界の負の波動の影響で 「受肉」し再び人間となる。 そして彼は彼の求める千年帝国建国のための戦いをはじめる。 …千年前にこれと同じことが起こったのではないだろうか? ゴッド・ハンドとなったガイゼリックは程なくして人間に戻った。 しかし人の肉体を持ちながら人間を遥かに越えた戦闘力を残した彼は人間界に覇を唱え、そこで一大帝国を築いた (*4)。 ではその元ゴッド・ハンドたるガイゼリックがボイド等ゴッド・ハンドを憎む理由は何か? 前提条件としてゴッド・ハンドは人々の負の想念が増すことを基本的に望んでいるという事情が挙げられる。 髑髏の騎士が述べているように彼らはもとより個々の人の自我に負の想念の膨大なエネルギーを注ぎ込んで完成した超存在であり、人の負の想念が質量を増せば増すほど彼らの能力は増幅されるものと考えられる (実際グリフィスの蝕では4人のゴッド・ハンドは”暗黒時代”の到来を予見し、期待している)。 元来通常4人で構成されるゴッド・ハンドの5人目、フェムトはその尊称「渇望の副王」 が示すように、実際はゴッド・ハンドの付属物であり、 いずれ人界に戻されてその力を奮い主たちの能力増幅のために貢献する 「道具」なのではないだろうか? ガイゼリックは自身が道具であること、自身の目的がそのために因果律を操作されて創られたものであることを何らかの理由で 知り、そこでゴッド・ハンドへの復讐を誓ったのではないだろうか?
以上の解釈で
・彼の1000年もの寿命
・彼の持つ使徒以上ゴッド・ハンド以下の超常の力
・彼がゴッド・ハンドに仇なす理由
が概ね説明できる。 それでもまだ疑問は残る。18巻でのパックの台詞である。 「妖精の感じ」とはどういうことか? 髑髏の騎士自体がある種の妖精なのか? あるいは単に彼もガッツと同様妖精等と深い縁があったということなのか (例えば彼の馬がその種の精霊であるとか)?
…ガッツと髑髏の騎士の発対面の際にはガッツは彼に ゾッドと同種の、ひとのものではない気配を感じとっている。 それとパックの感じた妖精の気配の話はどうにも結びつかない。 そもそも人の傷を癒し、人の気持ちを良くするために存在し、今もって邪悪な気を寄せ付けない「聖地」を幾つも残しながら この世界からほぼ消え去ったように見受けられる彼ら”妖精”とは何者なのか? 妖精は負の想念より出でし”神” (但しこれは幻の83話のみに記された裏設定かもしれない) に対抗する、別の神の側に属する「使徒」のようなものなのかもしれない。
…この辺りの話が出てデータが出揃わないことには これ以上の論理の展開が難しいのも事実である。

身長・体重不明。身長はガッツ並みかやや上、体重は…実は滅茶苦茶軽いとゆうことも充分ありうる。

交友関係:
ガッツ、パック、リッケルトとはとりあえず交際がある。ゾッドとも300年来の知り合いだが。自らも「妖精と縁がある」らしい。
最近はガッツと関わった普通の人間 (エレーン) とも結構普通の会話をこなしている。意外に寂しがりやさんなのでは?

能力 :

髑髏の騎士2
その戦闘能力の上限は未知数であるが、 使徒最強 (と考えられる) の不死のゾッドと互角「以上」に戦える (リッケルト談) だけのスピードとパワー、防御能力とそれに対応する卓越した技能 を持つことは間違いない。蝕の戦いでは何体もの使徒をその剣技で秒殺している。 また彼の駆る乗馬も尋常の生物とは考え辛い (*5)。 異常な軽捷さと跳躍力を秘めており、ある時は信じられないほどの急勾配を 跳ぶように駆け抜け、またある時は木の枝にフワリと降り立つ。
ただ彼の戦闘能力がそのような「物理的側面」 に限定されているということもまた事実である。 思えば使徒もその肉体的な機能を極端に拡大させた存在であり、 能力はその異常に変形した肉体に由来するものであるが一方で使徒を越えるもの=ゴッド・ハンドの能力はそれとは全く別物なのである。 人の自我を核に世界の負の想念を吸収して誕生しその強烈な思念によって形作られる存在である彼らは、その属する異次元空間では自在にその姿を変えることができ、 その力はかの世界の物理法則をも支配している…。 髑髏の騎士の力はそれらよりはむしろ使徒のそれに近いものと言える。 無論だからといって彼が使徒と同質の存在であると断言することはできない。 彼は (その本体は鎧に隠されているとはいえ) 人間の姿のままでその力を奮っているのであるから。 彼はまた蝕に応じて現実世界に出現した巨大な竜巻 に自力で突入し、また帰還するという離れ業をやってのけている。 これもまた人を遥かに越えた力と言える (*6)
また彼がベヘリットを喰う (*7) シーンが認められているが、これが彼の長寿の、超常の力の、或いは異次元へと移動する力の源と考えることもできる。

備考:

髑髏の騎士3
ゾッドと同様に (実際キャラ被ってるし) ガッツにとっては父親的な役割をもつキャラなのでしょう。あまりの唐突な登場に当初はいろんなことを考えさせられたものです。かなり人間離れした思考形態をもち使徒やゴッド・ハンド以上にわけわからん目的のため動いているのかと思っていたのですが、最近はすんごく人間らしいですね。行動も話し振りも。彼が使徒ではないか?という個人的には結構長く続いていた疑惑もかなり晴れました。彼は人間として、人間らしく、人間の行動原理に従って闘っているのでしょう。じゃーあの馬はなんでその彼に付き合ってるの?って気もするが(笑) 。実際馬のほうがずっと謎かもしれん。
髑髏、バラとその棘をあしらったその異様な装束は、最初はほんとグロくてどうしようかと思ってましたが作ってみると非常に重厚で力強さもあり、しかも (薔薇のおかげで) 繊細な印象もある不思議なデザインだなーと思います。髑髏の顔にも慣れました、はい。ほんとに、頭部が (或いは頭部) ドクロってキャラはアメコミではかなり、メジャーなんすけどね。日本ではー、…黄金バットぐらいなのでは? あ、石ノ森章太郎のスカルマンもいたねって俺は何歳なんだろう…。このへんの (ドクロを採り入れるという) センスの差というのはなんなのでしょうね?日本人はアメリカさんよりもドクロに強すぎる思い入れや固定観念があってそれでなかなか使いづらいように見えるし、多分この観測は正しいと思うんですけど、それじゃその違いってのはなんなのでしょうねぇ。 土葬と火葬すか?

作品紹介:

髑髏の騎士4

髑髏の騎士5

髑髏の騎士

可動箇所:通常のフル可動(14)+手首回転(2)+ショルダーアーマー(2) = (18)

ほんとに、ほんっとに作る予定はなかったのですが、なんでか作ってしまいました。10巻に彼の全身図があって、それを見ながらいけるかどうか考えていたら、その気になってしまいました。とりあえずスパイクをたくさん集めて、製作開始しました。頭部及び胸部アーマーはゴーストライダーシリーズゴーストライダー2の分離済み胸部です。頭の炎を削り取って、髑髏頭の目の部分に窪みを付け、額に溝を掘ってトゲトゲぽく造形し、ジャンパーの襟を形成し直して騎士の首周りを造形しました。そこにスパイクを10ヶ付けて (ほんとは12ヶ) 完成。胸部アーマーの背部にはケープ用のフックを一個所設置。ボディー基部はとてもそーは見えないだろうけど細目のバットマン&ロビンシリーズロビン。襟部分を強引に造形してそこに10本のスパイクを取っ付けます。うち6ヶはヴェンジェンスの腹部のトゲ。あとは忘れた。胸部アーマーに溝を掘ってあばら骨の造形を。その後胸部中央部に筋を入れ、左右の胸部の溝の中央も盛り上げて筋をつけます。胸部アーマーは腹部までかなりはみ出る感じで大きめに作ってあります。肩関節はなんか忘れたけど一時期出回っていた謎の髑髏野郎のフィギュアのうちひとつ。なんか魔法使いみたいなの (しかしいつものことだけど今回は特に、全く誰の参考にもならない解説してるよな..) ボディーに接続し肘上部の回転関節を入れました。その際に肘上部前方にケープをひっかけるためのフックを設置しました。その下に再び髑髏フィギュアの肘関節を付けて終了。この髑髏君フィギュア、手袋部分で回転するギミック付でなかなかおいしい。手首は用意していた彼用の剣を持てるやや大き目の手首を採用しました。手首には細かな溝を掘りました。手袋には5つのトゲトゲを造形、拳部分にはゴーストライダー2についていたスパイク付ベルトから獲ってきたトゲ3つ (本当は4つ) を付けました。ショルダー・アーマーは1/144パラス・アテネの腿当てを使用。腕側にランナーでシャフトを設置し、アーマーのほうに穴をあけシャフトを通して最後にシャフトの上で留めて外れないようにしました。これで (ちょっとブラブラしますが) ポーズ取りには問題ない程度にアーマーがフレキシブルに可動します。スパイクはレジデント・イビル (バイオハザード) シリーズウィリアムG4の異形の頭部に生えていた大量のスパイクを切り出してアーマーに埋め込んで使用しています。左右各7本 (実際はもっと細かなスパイクを大量に生やしている)。 ボディーに戻ります。腰関節を入れて、股関節には例によってマンガ・フリークから取ったマルチ関節を。腹部及び股関節までは何本か溝を掘りました。太股にX-MEN VS ストリート・ファイターシリーズダルシムの足を接続しました。腿部分は鎧の上に布を巻きつけているような感じになっているので、布様に造形していきます。その後腿にアーマーを付けます。サムライトルーパーのなんかの腿当てです。これに上述したウィリアムのスパイク (大) を各4本ずつ埋め込みました。膝には各3本のスパイクを (実際は4本) 。これは拳と同じ物。膝下はなんかビースト・ウォーズ初期シリーズのクワガタみたいな奴の。形がそれっぽく、足首関節が入っていたので。足先にはX-MENビーストの爪先を。これに溝を掘って、鎧ぽく造形しました。脹脛や脛には溝を掘ってそれっぽく。これは大成功!本体はこれで完成。
剣はダグオン (人間タイプの奴ね。これ、けっこう買ってた…) ファイアーエンが持っていたファイアーライオソードをベースにしています。刀身根元部分にギザギザをつけて、柄の部分にはランナーに溝をつけてトゲトゲぽく造形した”薔薇の茎”を3本。空いたとこには薔薇の模様を彫っています。剣に複雑な彫刻が入っていてかっこいいです。盾は形状が似ていたのでスパイダーマンシリーズの装甲スパイダーマンのシールドをベースに、形を直して磨いて造りました。ケープは布を縫って。やや裾?を短くしました。騎士の両肘上部前方と胸部アーマー背部に一個所のフックで留めます。
 塗装です。基本色はウルトロンで使用したシルバー+メタリックグリーン+メタリックブルーの混合色です。ボディの溝、両腕の肘から上、焼鉄色。髑髏の目と鼻、太股の布部分はブラックで。剣は握りと薔薇の彫刻がモンザレッド、その他の柄はクランベリーレッドパール、刀身と盾はシルバー、盾に描かれた薔薇模様はモンザレッドです。

…とにかく大量のスパイクが外れないよう強引に埋め込み、その状態を維持するよう腐心しました。スパイクが絡む付近の部分はうまく紙ヤスリ削ることができず、その分仕上げは雑なような..
でもまー、気に入ってます。完成品はすんごくかっこいくて、嬉しいです。


髑髏の騎士6
*1:この名称自体彼に出会ったガッツ・リッケルト等がそう言っているだけであり、自身では一度も名乗ったことはない。彼自身と、 どういう経緯であれ現在の彼をかくあらしめている主たる原因と考えられる ボイド及び他のゴッド・ハンド (フェムトも知ったであろう) はその 正体を把握していると考えられるのだが…。

*2:
現実世界に生じた蝕との境目に出現した竜巻の前で彼はゾッドと戦っている。髑髏の騎士はゾッドを 「蝕に乱入せんとする不届き者から儀式を守護する存在」と見たが、 ゾッドからすれば自身がゴッド・ハンドの使い扱いされることは不服であり、 ただ蝕の竜巻の前で待てば必ず、300年来の宿敵である髑髏の騎士が 現れると踏んだから!なのであった。 つまりゾッドも髑髏の騎士が使徒とゴッド・ハンドに仇をなす存在であることを明確に知っており、またおそらくはその原因も把握していると考えられる。またこのシーンでゾッドは髑髏の騎士が 「1000年」、彼らに仇をなしているという重要発言をしている。

*3:これには根拠もある。使徒の場合、上述したとおり贄はその人間性を断ち切るためのものであるがゴッド・ハンドの場合生け贄の持つ生への執着と恐怖のエネルギーが全て自身の変化の際に注ぎ込まれ、これが彼らの力の源となっているのである。

*4:その受肉にあたって、かの断罪の塔が蝕を模する場として用いられたのでは? もっとも断罪の塔には”ガイゼリックの悪行に怒りを感じた賢者が天使を呼び起こした聖地”という独自の伝説があるのであるが。某所ではボイドこそがこの賢者であると していたが、個人的にはこれは??と思う。これでは再生の塔の破壊と大量の死者について説明ができないしガイゼリック=髑髏の騎士の超常の力についても満足な説明がなされない。 ガイゼリックとボイドの対立は人間としての過去の因縁というよりは人間 (?) 対ゴッド・ハンドの長 という構図の方が1000年という長いスパンでの戦いにはマッチするように思われる。まーでも、ガイゼリックーボイドの関係がガッツーフェムトのって構図も捨てがたいけど。

*5:一時期私は、彼らは一体の存在なのかと思っていたが、 髑髏の騎士が乗馬から降り立つシーンもDCゲーム等で見受けられるし、そーこー言ってる間に本編でも馬から降りるシーンが。

*6:但し彼が使徒であるならばこんなの当たり前だ、ということになるのだが。

*7:そうではなくただ兜に収納しているだけなのだと思えなくもないが。 …やっぱ喰っているのであろう。

TOP Japanese


inserted by FC2 system