強化外骨格 零
登場作品:
「覚悟のススメ」(*1)
名称:
着装者名は葉隠覚悟。
零に宿るのは3000余の英霊、である。
Story :
第二次大戦末期。陸軍将校葉隠四郎はハルピンにて配下の葉隠瞬殺無音部隊とともに戦況を覆す力を秘めた兵器の研究を行っていた。それは人間そのものを強力な兵器と化する4つの構想であった。
人間の潜在能力を全て引き出し一触必殺を目指す最終格闘技、零式防衛術。吸引した人間の皮膚を鉄と化する特殊金属、零式鉄球。改造手術によって人間の戦闘能力を高めた生物兵器、戦術鬼。そして着装すれば一国を堕とすことも可能な戦略人間兵器、強化外骨格。開発は為されたもののそれらを実戦で使うことのないまま (*2) 日本は敗戦を迎え四郎と瞬殺無音部隊は何処とも無く姿を消したのであった。
近未来。大規模な地殻変動によって人の作りし有害放射線や汚染物質が溢れ出し地表を覆った。多くの人が命を落とし人類の命運はもはや風前の灯火であった。そんな中、辺境の地でひたすらその闘技を磨く親子の姿があった。彼らは葉隠の一族、朧とその二人の息子である散、覚悟の兄弟であった。人の皮を着た鬼を討つため、牙を持たぬひとを守るために幼少より父の課してきた激しい修練に耐え抜いた彼らは14,13歳にして最終格闘技 零式防衛術 (*3) を収め、零式鉄球を身につけて一族に秘されてきた強化外骨格 ”霞”、”零”を着装した。しかし霞を着装した散は女性の肉体を有しておりその気質も一変させていた。朧と相対した散は霞を着装。同じく強化外骨格”雹”を身につけた父、遅れて参戦した覚悟の零を圧倒した。朧は散の技”螺旋” (*4) によって爆散し覚悟もまた散の螺旋に打たれ、落命したように思われた。
しかし覚悟は生きていた。兄に復讐するため全国を流転していた彼は逆十字学園 (*5) に転校し、そこで出会った少女堀江罪子と恋に落ちるのであった。覚悟はそこで出会った級友達を襲い姿を現した謎の生物を強化外骨格零とともに討った。その生物は散の作った生物兵器 戦術鬼であった。はぐれ戦術鬼を討った覚悟は散の配下 老中影成にその姿を補足されていた。居城ガラン城にて覚悟を見出した散は戦術鬼永吉を送りだし覚悟と対峙させ自ら電子機器で英吉の肉体を乗っ取り覚悟の前に立ちはだかった。既に死した英吉の身体を用いて戦うという圧倒的に不利な状況では散の技量も追いつかず、覚悟は見事英吉を打ち倒しその敗北は英吉に宿っていた散にも深刻なダメージを与えた。
散は昏睡状態に陥った。ガラン城にて散を守る部下の戦鬼達は覚悟を散の最大の敵と見なし、攻撃を仕掛けてきた。最初の不退転戦鬼 散の御側役 ライを倒した覚悟と零はその脳からガラン城の位置を割り出した。覚悟は逆十字の友と罪子を守り、散を倒すために一人ガラン城へと向かった。数々の敵を打ち破る中で零は”怨霊成仏光”によって成仏してしまったが覚悟は零の”復活”を信じてひとり零式の闘技を尽くして散の戦鬼達を倒していく。その最中散は覚醒を遂げた。散の策略で眠らされた覚悟の心の中に住まう罪子の存在を知った散は大老知久に罪子を襲わせた。ガラン城に連れられ散の闘気によって殺害されたかに思われた罪子であったがその胸に偶然しまっていた朧の位牌によって命を救われていた。目覚めた覚悟は罪子とそして往生楽土より帰還した零と再会した。
その頃ガラン城は起動しその正体であるG・ガランが姿を現した。超超巨大ロボット G・ガランは覚悟達を乗せ零式と強化外骨格の故郷であるハルピンに向かっていた。水没したハルピンの地に浮かぶ島 血涙島が決戦の舞台であった。そしてその地に集う謎の影…。
対峙した覚悟と散。二人の零式と強化外骨格の凄まじい死闘が始まった。互いに文字通りその身を削る一進一退の攻防が続いたが戦いは散の勝利で終わろうとしていた。散は弟に霞の生い立ちと自分の変心の理由を語るのであった。
…霞は零たち強化外骨格の大将となるべき鎧でありその身に宿るべき意思は零達と異なるものであった。四郎は純真無垢な赤ん坊の霊魂を欲していた。彼は瞬殺無音部隊犬養少尉の息子 玉太郎を選んだ。妻冥の反対を押しきった犬養は冥の腕を斬り落とし玉太郎を連れ去った。玉太郎は霞の生体組織に取り込まれ命を落とした。四郎は生体実験の証拠を隠すため 犬養を斬殺した。その夜。生き長らえていた冥は玉太郎の運命を知り”怒死”を遂げた。怒りによって自ら破裂したその血は霞に振りかかった。このような死を遂げたものは全世界に仇を為すという言い伝えがある。強大な力を有する怨霊となった冥は霞に憑りついた。散は霞を着装した際、霞により瞬時にその肉体を引き千切られ死亡していたのだった。しかし霞の生い立ちを知った散は意志の力で自らに埋め込まれた零式鉄球を作動させて復活し、冥とともに全人類を破滅に追いやる”現人鬼”となることを誓った。かくして散は女性の肉体をもって復活し朧を殺害したのであった。
…散と霞の物語を聞いた覚悟はもはや、戦う意志を無くしていた。その覚悟に散の超絶奥義、”星義”が炸裂。覚悟の命は風前の灯火であった。しかしその覚悟の脳裏に父朧が浮かんだ。朧は息子に、彼以上の苦しみに悶えている今ひとりの息子を救うよう励まし零式最終奥義を授けたのであった。瀕死の覚悟は立ち上がり、零式最終奥義”一撃必生の拳”でを放ち、霞と散は砕け散ったのだった。霞に宿る息子を殺されたと思った怨霊 冥は凄まじい怒りで地球を揺るがした。息絶えた覚悟に代わり霞の零細胞に憑依し”生まれ変わった”玉太郎を救って冥を成仏させたのは堀江罪子であった。G・ガランは生き長らえていた老軍人葉隠四郎と瞬殺無音部隊によって制圧されていた。堀江を襲いその肉体にとりつこうとしていた四郎だが知久 (*6) の肉体を借りて転生した散と一度は息絶えたもののその身体に眠る”人間の尊厳” (*7) の治癒力によって復活した覚悟によって撃退され消滅した。
戦いを経た散はもはや人類に絶望してはいなかった。彼は弟と罪子の勇気と慈悲の心に打たれ、人類が嫌悪の対象だけではないことに気づかされたのであった。G・ガランから放たれた散の生物兵器”極楽蝶”は汚染された大気を吸い取り浄化する力を秘めていた。極楽蝶が舞う中覚悟と罪子、それに散によって修復された零は逆十字学園へと帰還するのであった。
身長185cm、体重約90kg。以上いずれも零の数値。
交友関係:
覚悟:零・罪子・散・逆十字の級友たち
零:覚悟・雹に宿る英霊
能力:
人間の潜在能力を全て引き出し一触必殺を目指す最終格闘技零式防衛術の使い手であり打撃技を主に使う散に対し覚悟は組み打ち技も自在に操るオールラウンダーである。
その技は
・零式 積極直突撃:身体ごと突進しつつ右正拳を相手の身中深くに突き刺す
・零式 因果正拳:覚悟の得意技。相手の攻撃の攻撃の枕を押さえてカウンターで右正拳を放つ
・零式 因果直蹴撃:同じくカウンターで突進しつつ左爪先の強烈な跳び蹴りを放つ
・零式 積極重爆蹴:右脛部で相手の肉体を打つ重い回し蹴り
・零式 因果肉弾:カウンターで身体ごと相手に飛び込む体当たり技
・零式 超旋回:相手を捕まえて秒速40回転もの旋回でその意識を奪う
・大義:凄まじい威力と跳躍距離を誇る右足での跳び蹴り
・一撃必生の拳:零式最終奥義。眼で相手を射竦めて凍りつかせ、突進して放つ右正拳で相手に命を吹き込む
等々。散ほどの威力はないにせよ、螺旋も操るようである。
その他零式鉄球や強化外骨格零等の装備を自在に操り如何なる戦場でも生き延び、決して諦めることなく戦い続けることのできる不屈の意志を有している。
装備:
・強化外骨格 零:
零の系譜:
零は強化外骨格の試作型として最初に誕生した超鋼である。ちなみに量産化される予定だった強化外骨格は零に呼吸用ホースが付属したような形状をしている。
”雹”は零の後に作られた同様の試作型であり零や霞がミドル級であるのに対するヘビー級の超鋼として作られたものと推察される。武装等も零とは若干異なり004ばりの弾吹雪等化学兵器以外の武装も内臓されている。
”霞”は基本性能でも零を圧倒しており零や雹の化学兵器”昇華”に対する”閃滅”のように大方の武装が強化されている。中でも圧巻は気象兵器”戦術天誅”であろう。
”震”は四郎の技術を全て継承した(*8) 散によってデザインされたスーパーヘビー級の超鋼。直前に覚悟と闘い死亡した400の不退転戦鬼の霊魂によって起動した。全身を展性チタン合金を超える性能を秘めた超装甲 超展性チタン合金で覆っている。この装甲は受けた衝撃を吸収するのみならずその衝撃をそのまま弾き返す ("応報") ことができる。
四郎の纏う超鋼”霆” (いかづちの意) は普及型の強化外骨格であろう。四郎に心酔する葉隠瞬殺無音部隊の霊魂によって作動していると思われる。また齢119歳にもなる四郎の肉体を生き長らえさせるための生命維持機能等が組みこまれているものと推察される。
耐衝撃・耐爆耐熱機能を備え着装者の肉体を完璧に防護しその知覚や腕力を強化する機能、更に着装者の生命維持機能をも具備した究極の鎧が強化外骨格である。零や戦術鬼を作るため、また零式を練るために犠牲となった3000の「他国の」人々の怨霊が”零細胞”に憑りつき強化外骨格の全ての機能を制御している (*9)。その防御力と腕力は超合金”展性チタン合金”に由来し生命維持機能は超鋼内部に満ちた”零細胞”と腰部の化学兵器調合装置に由来している。化学兵器調合装置は各種の致死的な化学兵器を瞬時に調合する。また各部に装備されたスラスターにより超跳躍、高速移動をこなす。主な武装/技は以下の通り
・非致死性麻酔液射:文字通りの装備。人差し指から分泌される。
・昇華弾:両肩部の昇華弾発生装置で精製され両掌から放出される超高熱の光球で零の代表的な飛び道具。化学兵器の一種の筈だが戦術天誅を受け止め拡散させる等固体或いはエネルギー兵器としての性格を備えているようである。応用技として圧縮昇華弾、高速分裂昇華弾がある。
・超振動:掌を超高速で振動させて触れた対象の分子結合を緩め粉々に砕く。
・赤熱化:腕部或いは全身の装甲が超高熱を帯びる。この状態でのチョップや体当たりで対象を融解させる。
・超脱水燐粉:超高熱の細かな粉を撒き散らし対象生物の持つ水分を蒸発させる技。昇華弾の応用と思われる。
・加速削減走:敵を地面に押しつけて背部スラスターを全開にし、凄まじい勢いで地面を擦り相手を削り倒す。
・瞬脱装甲弾:零の意志によって発動する秘策。両腕部と頭部、或いは全身全てのパーツを瞬間的に爆散させその勢いで飛び出した装甲が敵を撃つ。
・戦術神風:零その他の強化外骨格が”戦略人間兵器”と呼ばれる所以である究極兵器。左腰部の化学兵器調合装置で調合された無色無臭の気体が左掌より放たれ、如何なる生命体も瞬殺する。なお使用時には腰部から引き出されたメタルコイルが左手首部に接続される。
・爆芯靴:覚悟が着装する前の通常時より履いている零の構成部品。強烈なジェット噴射で装着者の高速移動、短時間の飛行を可能にする。またジェットの威力で敵を吹き飛ばすことも可能。
・零式鉄球:
吸引した人間の皮膚を鉄と化する特殊金属で作られた鉄球。通常時は使用者の肉体に埋め込まれているが使用時には使用者の血液に速やかに融解し、皮膚が防衛しきれない異物が迫った場合表皮に分泌され急速に凝固して使用者の肉体を守る(零式鉄球 防弾形態)。また吸引された金属を手や肢表面に分泌することで攻撃に特化した戦闘形態を取らせることもできる (零式鉄球 特攻形態)。零式鉄球は一方で強化外骨格等の超鋼と対することを想定した性能を具備している。高速で投げつけられた鉄球は超鋼と接触した直後に鋭角状に膨張し超鋼装備者の肉体を深く傷つける (零式鉄球 対超鋼炸裂形態)。また昇華弾等の高熱兵器に直撃する直前、瞬時に薄い防熱膜として拡大し使用者の肉体を高熱より防御する (零式鉄球 対昇華防熱膜形態)。
覚悟の身体には8つの鉄球が埋め込まれておりその全てを体内吸引することで全身の56%を鎧化することができる。
覚悟はその他日本刀や零の鞄も武器にして闘う。
備考:
…ひとに薦めるのは難しい漫画であるのは確かですね。私は某朝日新聞の記事でこの漫画を激賞する文書を目にして (最終巻の作者のコメントでも触れている)、同時期に別の雑誌でこれを褒め称える様を目にして購入を決意しましたがそれは無論幸せな出会いではありました。私にとっては。非常に絶妙なところで真に真剣に語りたいものと、全然そうではなくて下らなくて醜くて卑猥なものが結びついている。そしてその全てをどう読むかは読者の”認識”に委ねられてくる、そのあたりの兼ね合いが本当に絶妙なんだよなー。あれの全てをギャグ漫画と取る向きもあるようですが私はかなり真面目に読んでましたね。真面目に読んでも笑うとこは笑うのですが。その、感動のツボとか、笑いのツボもまた読むひとによってかなり異なるのが、この物語の不思議な魅力ではないかと思います。個人的には別に笑うとこではないのですが零の意志が「天国で切腹」したとこになると大笑いしちゃいます。今でも。全然笑うとこじゃないんだけど。
主人公は覚悟・散・罪子の3人なのですが零製作にあたり一番最近読み返した私は、これを「親子3人の物語」と読みました。…朧は最後まできっちりと霊魂になって絡んでくるんですよね。そもそもが散にぶっ殺された朧の魂はどこに行ったのか?と私はかねがね思っていたんですけど。零を構成する3000の英霊に融合したのではないかと今では思っています。散との決戦前夜に覚悟の前に現れたこと、最終決戦時にも覚悟の傍にいたこと、一つに融合した零の意志がかなり朧に似ていたこと、がその理由です。実際そうなんでしょうね。賢明にも作者は特に説明してはいないのですが。ウサギである兄を追うカメたる覚悟を常に、最後まで優しく見守りつづけた朧の優しさというのに、深く考えさせられました。私は単行本の真のラスト(第零話)が大好きで最初に見たときは何故だか泣いたものです。。
零のデザインは実に素晴らしい。無骨さとローテク感と格好よさが同居したデザイン。主人公でも無骨な兵器としてのテカり、黒一色!ってとこにも惹かれます。今時?なアイテムである正義マフラーも素晴らしいアクセントになっています。…零だけは唇がないデザインなんだよなー。零だけが誰某専用に作られたわけではないからなのかな?零は零でも開始当初のハードなイメージのが最高ですね。デザイン定まってなさげなのですが兵器としての無骨な性格がよく出ていて。終盤は零だけでなく全体に丸まったデザインになってちょっと緊張感がなくなったかもなと。霞も零のカウンターパートとしては最高のデザインと装備だと感心します。あとは震かな。鎧が割れて出現したシーンは鳥肌ものです。しかし、あれっだけ強さげなボルトと震が生身の覚悟にやられちゃうのがなんとも贅沢ですな。覚悟は確かに圧倒的に強いキャラなのですが。
作品紹介:
強化外骨格 零
可動箇所:超絶可動(27)
頭部:ボールジョイント(1)
腹部:前方スィング(1)
腰部:回転(1)
肩:マルチ(2)
肘上部:回転(2)
肘:スイング(2)
手首:回転+スイング(4)
指:人差し指&中指部と薬指&小指部(4)
股間:ボールジョイント(2)
腿上部:回転(2)
膝:二重関節(4)
足首:スイング(2)
製作決定は2001年末。2001年初頭にも製作を検討したけどその時点の技術では製作しきれないと判断しました。多分当たりだったと思うけど。ガッツver.2を作りその他いろいろを作った今ようやく作り得た代物なのでしょう。製作にあたりバンダイ製リミテッド・モデル零と装着変身ライダー二号を購入したので珍しく製作総費用が2500円を超えた贅沢な(笑)代物です。リミテッド・モデルはそのまま製作に使えるかと思っていたけどでかすぎて (6-7インチ) 全く使えませんでした。まー製作にあたり参考用に、ということで。正義マフラーは使えたしね。
上半身は装着変身を基礎に。頭部はとにかく一文字ヘッドにプラスチックを被せ意地で造形します。…意外に簡単でちょと驚きました。単純なパーツの組み合わせで複雑そうなヘッドが形成されているのですな。ムズいのはアンテナ、口部の刺 (折れ易い。実際作りながら折れる折れる)、額の星、あとは七生。胸部から上は装着変身を基に。リミテッドモデルはアニメ版仕様ですが肩幅が異常に狭いのが特徴。私もそれが零ぽいと思ったので肩関節を一度切断して詰めています。あとは根性で造形。肘関節はCORPSのマルチ関節。手首はCORPSの肩マルチ関節。手は装着変身。指や掌に穴を穿っています。手首後ろの刺は手首関節部のど真ん中に生えています。胸部の下はバダー以来の前方スィング関節。その下に回転関節。腹部の装甲は一個一個作って付けていきます。腹部のスィング関節を殺さないように注意したけど上手くいきました。股関節はマンガ・フリークのマルチ関節。関節のすぐ下に回転関節。膝関節は聖闘士星矢素体パチの二重関節。これは装着変身よりも性能がよく、ほぼ180度折れ曲がります。正座も可能。足首関節はCORPSの膝関節。腰部脇の化学兵器調合装置は設定通り腿の横につけましたがこれが可動を阻害しないようにするのがけっこ大変でした。設定より若干小さいかも。実際のところそれでも腿前面のアーマーとかちあって開く方向に腿が回転しないというのが残念。内側には回転するのだが。爆芯靴裏にもモールドが入っています。素体のあり方はほぼ定着してきたなー。装着変身を使うかCORPSを基部に使うかで少しだけ変わるけど。造形的には全体に細かくて実にしんどいものでした。でも楽しいけど。苦労したのはやはり各部に埋め込まれた球体やネジですな。いろいろな手管を用いてそれっぽく仕上げました。
塗装。何気に力を入れました。アニメ版では服部が濃い青、装甲部が濃いグレー (黒) ですがそれは嫌!零は黒だろ!ということで私の好きなメタル系黒を駆使しました。服パートはメタルブラックで地を塗り、その皺を焼鉄色でウェザリングして強調します。各部球体、装甲部は焼鉄色で地を塗りその上に黒鉄色で。装甲部のギラギラ、ぬめりを出すために。眼はメタリックレッド地に蛍光レッドで。零細胞維持装置は青竹色。
2002年一発目ということで意欲作を、特に零ということで可動を重視したパーツ選定を行った上の零、です。
…画像に私の努力が反映してるかどうかはともかく (笑) 黒だもんなぁ。”七生”もかなりの愛がないと見えません。画像だと。
*1:OVA版もある。見てないけど。永吉、毒魔愚郎くらいまで出てるらしい。
*2:まー問題は”戦略”人間兵器たる強化外骨格を使おうにもそれが並の人間を誰一人受け付けなかったことにあるのであろう。
*3:思うに、朧か或いはその父 (四郎の息子か娘) の代で零式防衛術は”正調”零式として完成したのであろう。四郎の編み出した螺旋はともかく、強い螺旋を持たない覚悟や朧が扱う技である因果は後の世代の技と考えることができるし、特に最終奥義”一撃必生の拳”は散さえも (実際のところ覚悟だった直前まで知らなかったわけだし) 知らない技であった。
*4:大地力を足から取り込み全身を捻り込みながらその威力を高め、掌打によって開放する打撃技。その威力は凄まじく打たれたものは口から内臓をひり出して絶命する。特に散は螺旋を得意技としており、その威力は張り手一発で巨鯨を爆死させるほど。
*5:私立だったんですな。最近知った。
*6:不退転戦鬼は概して人間ではないもの、或いは人間であることを捨てたもので構成されている。それぞれ人間を憎み抜いているか、或いは単に散に惚れたのであろう。影成と知久は霊獣みたいなもんで、まー前者の理由で人間を嫌っていたのであろう。
*7:散によって戦術鬼に改造されたもののその高貴な人間の魂を汚されんとして兵器となることを拒否し、ガラン城周辺に廃棄された醜い”肉虫”。その結集体がひとつの意志を持ち散の衛兵隊長ボルトの攻撃でその身を焼かれた覚悟を救った。彼らは覚悟の肉体に浸透し、覚悟危急の際には身体表面に出現しその身を守った。ネーミングが絶妙だなしかし。
*8:単に散が超天才であるからなのか?それとも霞に宿る冥の力を借りたのか?いずれにせよ散の科学力の殆どが四郎の天才に由来していることは事実であろう。
*9:零の意志は化学兵器調合装置を制御する機能を自己拡張させることすら可能であるらしい。後に昇華弾を強化した圧縮昇華弾を作成している。