バッタ種怪人 ゴ・バダー・バ

ゴ・バダー・バ 1登場作品:
「仮面ライダー クウガ」


名称:
ゴ・バダー・バ (*1)。自称は「キョクギンサギザザ」 (脅威のライダー)

Story
超古代。平和に暮らす種族リントを異形の怪人に変身して戦う獰猛な殺戮部族グロンギが襲った。リントの科学者陣はその総力を結集して人にグロンギ同様の戦闘能力を与える装具アークルを製作し、アークルを身に付けた心正しい戦士クウガの活躍でグロンギ族とその支配者は封印された。
西暦2000年。長野県九郎ヶ岳山中で発見された謎の遺跡を調査していた遺跡発掘隊は誤って支配者を封印していた石棺を動かしてしまった。その結果覚醒した支配者 (未確認生命体第0号) は調査隊を全滅させ、付近に眠っていた同胞たちを永い眠りから解き放った。
目覚めた怪人達は概ねその所属する集団ごとに別れて行動を開始した。彼らは人口の多い大都市圏に移動しリントの末裔たる現生人類を狩る”ゲゲル”を開始した。グロンギ種族中最強のゴ集団は先触れのズ集団やメ集団にやや遅れて東京に到着 (*2)。メ集団崩壊の後、彼らのゲゲル、ゲリ・ザギバスゲゲルを開始した。これまでの怪人を超える体力と闘技に加え各々独自の武器を操るゴ集団に苦戦する五大雄介=クウガであったが、クウガ自身も電気ショックを受けたことで獲得した新たな力、ライジングフォームに超変身することでゴ集団の怪人達を次々と葬り去っていく。
クウガが4つの超変身を明かにした時、満を持してゲゲルに突入したのがゴ集団の実力者、バダーであった。彼はズ集団の戦士ズ・バヅーバ (*3) の双子の兄であり、そのゲゲルは7時間で99人の”鉄の馬”に乗った人間を「落馬」させて轢き殺すというもの。バダーは早速活動を開始した。五代=クウガはその直前のガメゴとの死闘の中”金の力” (ライジングフォーム) の中でも最強の力、ライジングマイティフォームを顕現させその技、ライジングマイティキックを使ったが、その破壊力はあまりにも凄まじく、結果としてクウガはマスコミ及び彼を保護してきた警察機構から非難される立場に陥っていた。しかし過去にも闘ったことのある強敵バダーの出現に五代は臆することなく彼に闘いを挑んだ。これまでの戦いと度重なるゴウラムとの融合、更にバダーの攻撃によって各部に金属疲労を起こしていたトライチェイサー2000はバダーの強化されたバイク”バギブソン”に明かに性能負けしていたが、クウガは気力でこれを補い二人の戦士の争いの舞台は海岸へと移った。バダーのバイクテクニックはクウガのそれを超えていた。彼はクウガのトライチェイサーを奪うとそれに跨りクウガを轢き殺そうとした!しかしトライチェイサーはそこで機能停止してしまった。バダーはクウガを99人目のターゲットと定め、姿を消した。
 一方一条警部補はかねてからクウガ用に科学警察研究所で製作されており、この度遂に完成した超バイクBTCS2000(ビートチェイサー) を五代のために譲り受けようとしてこれを阻もうとする警察上層部の接得を続けていた。更に殺戮を続けるバダーに対しクウガはこの戦いを機に明確な共闘関係を結んだ警察庁未確認生命体捜査専従班の面々の支援を受けながらバダーを追う。TRCS2000A (量産型トライチェイサー) とゴウラムを駆るクウガはペガサスフォームで彼を射殺しようとするがバギブソンの性能とバダーのテクニックに阻まれ挫折。そこに説得に成功し新型バイク、ビートチェイサーを駆る一条が到着した。クウガはこれを譲り受け、その圧倒的なスピードでバダーを追う。
ビートチェイサーの性能はバギブソンを更に上回るものであった。時速420kmでバギブソンを追いぬいたビートチェイサーは爆破ポイント (*4) で停止。ライジングマイティフォームをとったクウガはタイミングを測って跳躍し、狙い澄ましたライジングマイティキックは見事バダーの肉体を射抜いた。

身長206cm(触覚込み)、体重176kg

交友関係:
グロンギ最強集団たるゴ集団の中核を為す実力者と目されているらしい。一方で彼はバルバとの会話の中で「クウガを殺し、次にお前を..」と述べている (*5)

能力:

ゴ・バダー・バ 2 ゴ・バダー・バ 3

彼の双子の弟バヅーは全身の筋肉を跳躍力に特化した構造をしており100mを約3秒で疾走し25mの跳躍力を有していた。弟よりも上位の集団に属する兄バダーの諸能力はそれを上回るものと考えてよいであろう。バダー唯一の弱点は卓越したスピードとテクニックにその肉体の耐久力が追いついていない点であろう。
彼は馬に乗り闘うことに至上の喜びを見出しているようで、脅威的なバイクテクニックを誇り、そのゲゲル及びクウガとの闘いは全て!「馬上」で行われたものであった。彼のゴ集団特有の物体変化能力は、彼の肘に装着された装飾品を通じて馬やバイクといった「乗り物」を変形させるという特異なものである (*6)

彼のバイクは主の変形にともない邪悪な形態へと変形する。彼はそのバイクをバギブソンと名づけていたらしい。バギブソンの能力は装甲の変形に留まらずバイクそのもののスピードやパワーも、明かに既存のバイクの能力を遥かに超えたものとなっている (*7)

グロンギについて:
超古代に存在した獰猛な戦闘部族。異形の肉体に変形する能力を秘めた彼ら怪人たちは各々が動植物の能力を獲得している。暴力とそれによってもたらされる殺人を至上の喜びとする彼らは支配者の元、他民族の殺戮を繰り返していた。しかし現生人類の祖たるリントの王国に攻め込んだ彼らは、グロンギ同様の能力を秘めた心正しき戦士クウガの逆襲をうけ、永きにわたりその身を封印されてきた (*8)。 そして西暦2000年。現代人によって長野県九郎ヶ岳山中に秘められていた封印が破られたことで支配者 (ン・ダグバ・ゼバ) が復活。ダグバは同時に近隣に眠っていた怪人達を呼び起こし、彼らは再びその活動を開始した。彼らは通常時異形のタトゥーを付けた人間の形態 (本来の形態と考えられる) をとっており人間社会に紛れ込み定期的に集合・離散を繰り返しながらゲームの”順番待ち”をしている。
知能は極めて高く、短期間で人間の言葉を理解し使用できる水準に達している (*9)。彼らの行動原理は決められた期間中に決められた数のリントを殺害すことを目的とした”ゲーム”である。首尾良く目標を達成した者は、より上位の集団に昇格することができ、その中で更に複雑かつ困難な殺人ゲームに兆戦することとなる。グロンギ部族はこのゲームの成績によって幾つかの集団に分けられており、「ズ集団」(下位集団。殺人のルールは単純で概ね日数と人数のみが規定)、その上位の「メ集団」 (中位集団。日数、人数に加え特殊なルールが採用される)、「ゴ集団」(上位集団。日数、特殊なルールに加えメ集団とは比較にならないほどの数のリントを虐殺する規定がある) などが確認されている。
最高位に位置するゴ集団のゲゲルは”ゲリ・ザギバスゲゲル”と規定されており、このゲゲルを達成した怪人はグロンギの支配者たるン種の怪人と闘う”ザギバスゲゲル”への挑戦権を獲得することができる。そしてザギバスゲゲルを制した者は”究極の闇”と称される人類大虐殺をもたらす権利とそれに見合った絶大な能力を得る。またグロンギ族にはその他ラ種 (ゲゲルから身を引きそれが厳正に行われているか審判する役目を負う種族。ドルドバルバ等) (*10) やヌ種 (ゲゲルに用いる道具や怪人の装具、装備を製作し調整する役目を負う種族。ザジオ等)、そして全てのグロンギの頂点に立つ最高位”ン”種等の存在が確認されている。

備考:
ゴ・バダー・バ 4
とにかくバダーとの死闘はクウガベストバウトのひとつ!でしょう。演出側としてもかくあるべく演出して実際そう見られるのですからそれは演出冥利に尽きるのでしょうね。。
実際あの頃のクウガは輝いていました (笑) 怪人登場→一度は敗退→殺戮パターンの分析→警察と協力した上での追走→新しい能力等を獲得して勝利!とまーベタだけど見る者に確実にカタルシスを感じさせる展開で、バトルに特化したドラマ作りを目指してくれていまして。…あぁ(笑)
いや、ああいう意欲的なラストも悪くはないんですけどね。中身が濃いことも演出も役者も頑張ったってことも認めますけど、、でも私のクウガはあのバダーとの熱い闘いの頃のクウガなんだよなー。
脅威的な服装で魅せてくれた(笑) ガドルもそうですが、バリバリの仮面ライダールック (人間体) で登場し、観る者を半ば苦笑させ半ば感心させてくれた彼。やっぱあのマフラーは実に全くもって必要なアクセントだったなーと思います。製作側のセンスには脱帽です。
実際バダーはガドル同様私の中では仮面ライダーのひとり、なのです。スリムでそれでいて筋肉質で、装飾品のパーツ配分も理想的で、とにかくかっこいい!あー好き。

作品紹介:

ゴ・バダー・バ 5 ゴ・バダー・バ 6

ゴ・バダー・バ

可動箇所:超絶可動(27)

頭部:ボールジョイント(1)
腹部:前方スィング可動(1)
腰部:回転(1)
肩:マルチ(2)
肘上部:回転(2)
肘:スィング(2)
手首:回転+スイング(4)
股間:マルチ(2)
腿上部:回転(2)
膝:二重関節(4)
脛:回転(2)
足首:スイング(2)
爪先:スィング(2)


クウガラインナップ、当初の予定はアルティ→ガドルだったのですが実際にはマイティ→ガドル→バダー..…全然違います。 やっぱ異形+民族衣装の怪人達こそかっこいいのであって、ヒーロー然としたクウガの魅力はそれ止まりなんですよね。バダーに”仮面ライダー”のイメージを求めていた私は当初から超絶可動級の可動をそれに与えることを決めていました。バダーの製作に適した素体は残念ながら見あたらなったので、今回は超絶可動&フルスクラッチとなります。造形の参考のためバダーの8インチソフビを購入しました。
首はCORPSのボールジョイントを使用。頭部はそのままCORPSの頭部を丸めて顔面等に筋を入れて段差をつけて、造形していきました。触覚はフィギュア縛る等の用途で用いられる針金の入っててビニールで包まれた細いワイヤー。最後に頭頂部にバッタの目を足して終了。ボディでは新機軸としてボールジョイントに頼らない前方スィング可動を実現させています。CORPSの腹部ユニットを逆さにして下部にスィング関節を埋めこんで固定し、その上部をCORPS腰ユニット上部と繋いで固定すると、比較的自然な造形で私の要求する前方スィング可動する関節部ができます。あとはその下に回転関節を入れて。胸部は腹部関節の上にこれまたCORPSの胸部パーツを埋めこみます。胸部には紋様を示す筋を入れておきます。腹部にも呼吸用?の筋を造形して、更に背部にも筋肉の盛り上がり等の造形を足していきます。
腕です。肩関節はこれまたCORPS。肘もCORPS。肘のすぐ下、腕部装飾品の入る部分のすぐ上に回転関節を入れて手首部分はスィング関節を入れます。手はバイクハンドルを握れるようゴーストライダーのもの。その後下腕部装飾品をプラパーツを溶かしながら造形して、更にその上には包帯の造形を足します。上腕部にも筋肉描写及び肩装飾品を造形します。
腰関節の下には股関節を。関節基部はフルポーザブルスパイダーマンのもの。関節はマンガ・フリークのです。クウガラインではこれまで造形優先で金属軸にボールジョイント、のものを利用していましたがバダーは可動をより重視したカスタムなので、こちらを採りました。股関節のすぐ下に回転関節を入れます。膝の二重関節はスパイラルゾーン素体フィギュアのものです。脛部、というか足首関節のすぐ上に回転関節を入れ、ついでスィングする足首を。更にスィングする爪先関節を。これでシルバーサーファーと並び脚部に究極の関節をぶちこみました。あとは造形。足首と脛には包帯様の造形を施しその上にはバダー独特の筋を入れていきます。以上で完成!この段階では造形の出来に自信はなかったのですがナイフで全身を削りこむことでけっこ見栄えがよくなっていきました。
 塗装。素地はグリーン。その上にガドルの装飾品の塗装に使ったオリーブグリーンをウェザリングしていき生物ぽさを強調していきます。更にその上に顔面、胸部前方、腹部前方、両足前方にメタルカラーのブロンズを塗って、それを磨いていきます。包帯はスーパーホワイト地にタン。装飾品は焼鉄色+クリアブルーのゴ集団装備用カラー。。眼と胸部の筋はブラックです。バッタの眼はメタリックグリーン。
塗装が終わり、布を切って結びつけたマフラーを付けた段階で造形成功!の確信を得ました。あーかっこいい。細くてしなやかでよく動く!いい「仮面ライダ」ーだなー。

…ガドルで止めようと考えていた怪人ライン、実際TV放映も終わってちょと動機を失いつつあったとこでバダーを作るのはなんでだろと考えながらの製作でしたが、終えてみてやってよかった!となりました

それとバダー製作にあたってこれまで使用し切れていなかったCORPSの腹部関節を流用した腹部スィング関節を開眼しました。これで残り少ない聖闘士星矢クロス素体を使用する心配もなく気楽に腹部関節を入れられるようにりました。爪先の可動も今回で開眼しました。


ゴ・バダー・バ 7

*1:ゴはグロンギ種族の属する集団名を示し、バダーは個体名 (バッタの意)、バはバグの意でその怪人が昆虫類であることを示す。

*2:ふと思ったのだがゴ集団は他の集団に比べ言語習得が遅れた(平たくいうとバカ) がために東京進出が遅れたのかもしれない。

*3:自称は「キョクギンジャンママ」(脅威のジャンパー)。彼はバルバの仕切りによって始められたゲゲルの初の正式参加者である。その跳躍力とスピードでクウガを苦しめたがクウガのドラゴンフォーム顕現によって葬り去られた。

*4:ゴ集団の怪人は内在エネルギーもとてつもないレベルに達しており、クウガ・ライジングフォーム各形態の必殺技による封印/爆発時の衝撃は凄まじいものとなる。故に彼らを葬らんとする際にはその爆発時の衝撃が近隣住民に害を与えないよう配慮し緊急に選定された「爆発ポイント」へと未確認生命体を誘導する必要がある。これがクウガと警察が共闘する明確な理由となった側面もある。

*5:ゴオマもまた付き従っていた筈のバルバを殺そうとしていた。グロンギの行動原理から考えれば彼らが種族内で闘いたいと願う相手は絶対の強者である。ダグバがそうであるように。ではバルバは?やはりラ集団はダグバを超えるポテンシャルを秘めた戦士集団なのであろうか?…映画版を作るのであればそういうことになるんだろうなーとは思うのですけど。

*6:ゴ集団及びクウガの能力は手に触れた物体を変形させるという形で発動するものであるが、バダーのそれはやや発現の方式が異なるということになる。また馬やバイクを変形させるというのは明らかにスケールで他のゴ及びクウガの変形能力を遥かに超えた物質変形能力である。

*7:尤もこれはバイクをチューニングしたヌ・ザジオ・レの功績も含まれるものと推定される。…バイクのライダー自体が人間を超えた耐久力、腕力と反射運動能力を備えていることが前提条件としてチューンされているのであれば、バイクの性能をそれに合わせて変えることはさして無理なことではないのかもしれない。

*8:ダグバを筆頭に彼らグロンギがいずれも殺害されることなく封印されてきたことは、超古代の先代クウガが新生クウガ以上に殺戮を好まない温和な気質を備えていたこと、さらに先代クウガが新生クウガを遥かに超える戦闘技能を備えていたことを暗示しているのかもしれない。

*9:その言語形態と順番で言えばグロンギ語が何故か?リントの裔であるはずの現世人類の言語の”元祖”であり、故に彼らの言語習得は比較的容易だったとも言えるのであるが。

*10:ガドルがドルドと闘った際には見るからに軽装のドルドがトンファーでガドルと一時互角の闘いをしてのけ、ガドルに「流石ラだな」と言わしめている。ゲゲルに参加しないラ種だがその戦闘能力は最強集団と目されるゴにも一目おかれるほどの存在であるということか。


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