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小松市の安宅住吉神社で3日、巫女(みこ)7人が災いを吸うとされる正月の縁起物「厄除(やくよけ)面」の製作を進め、手作りの面に筆で目や口を描いた。製作はピークを迎えており、20日までに5千個を完成させ、元日から祈祷(きとう)を受けた参拝者に配布する。
厄除面は縦8センチ、横5センチほどの大きさで、歌舞伎「勧進帳」で知られる安宅の関守・富樫家が、約800年前に同神社に奉納したと伝わる翁(おきな)の面をかたどっている。厄を吸い取るほど顔が黒ずみ、神棚や床の間に飾ると御利益があるとされる。厄除面作りは昭和初期から続いており、全国唯一の取り組みという。
巫女は重ね張りした和紙にエナメルや墨汁、柿渋などを塗り、目や口は金粉や赤色の顔料で描いた。