2019年度後期 連続テレビ小説【第101作】
スカーレット
ヒロイン 川原喜美子(かわはら きみこ)役
戸田恵梨香 さん
【役柄】
1937年/昭和12年 大阪生まれ。三人姉妹の長女。9歳で滋賀県・信楽に移り住み、幼い頃から一家を支える働き者の女の子。地元の信楽焼にふれて育ち、やがて男性ばかりの陶芸の世界に飛び込んで、女流陶芸家の草分けとして歩みはじめる。
同業の夫と結婚ののち、自らの窯を持ち、独自の信楽焼を生み出そうと奮闘する。また、二児の母となる一方で、愛情をこめて多くの弟子を育てていく。
陶芸にかける情熱は誰にも負けない。細かいことにこだわらない、お人よしな性格で、周囲に頼られる。特技は絵と柔道。
【戸田恵梨香 プロフィール】
1988 年生まれ。兵庫県出身。『エンジン』(フジテレビ)『野ブタ。をプロデュース』(⽇本テレビ)で注⽬を集め、「デスノート」で映画デビューを飾り、圧倒的な⼈気を獲得。『LIAR GAME』『SPEC』シリーズを⼤ヒットに導く。ドラマ・映画・CM など多⽅⾯にわたり活躍。主な出演作品は、映画「駆込み⼥と駆出し男」「劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命−」、ドラマ『書店員ミチルの⾝の上話』(NHK)『崖っぷちホテル!』(⽇本テレビ)『⼤恋愛〜僕を忘れる君と』(TBS)など。連続テレビ小説への出演は『オードリー』以来二回目。
連続テレビ小説101作目は究極の働き女子
焼き物の里・信楽(しがらき)の女性陶芸家が主人公。
モノを作り出す情熱と喜びを糧に、失敗や挫折にめげず生きていきます。
焼き物も人生も、思いどおりにいかないから面白い。
やってみなきゃわからない。
自分のため、大切な人のため行動あるのみ!
懸命に働く彼女を慕う人が集まり、やがて新たな絆が生まれます。
がむしゃらな強さと天性の明るさを持つ女性の、波乱万丈な物語!
タイトル『スカーレット』とは
緋(ひ)色のこと。伝統的に炎の色とされ、黄色味のある鮮やかな赤。緋=火に通じ、陶芸作品に表れる理想の色のひとつである。主人公の生業(なりわい)となる陶芸では、窯をたく炎が勝負。熱く燃えるような、情熱的な人生につながる。
【作者のことば 水橋文美江】
戸田恵梨香さんという才能あふれる女優さんと、半年という長い時間をかけて、一人の女性の生きざまにがっつりと向き合えることを大変嬉(うれ)しく、ありがたく、光栄に思います。彼女の繊細で豊かな表現力に魅了された一人として、さらなる彼女の新しい魅力をお見せできますよう、心を込めて紡いでいきます。舞台は戦後まもなくの混乱・復興期から、女性の生き方や働き方が大きく変化した高度経済成長期の辺りまで。日本中から、いえ、世界中から応援され、愛されるヒロインを目指して……15才の戸田恵梨香さんから50代の戸田恵梨香さんが、とっておきの笑顔で駆け抜けていきます。元気な朝がやってきます。どうぞお見逃しなく、お楽しみに!……宜しくお願いいたします!
【水橋文美江 プロフィール】
石川県出身。中学生のころから脚本を書き始め、フジテレビヤングシナリオ大賞への応募をきっかけに、1990年脚本家としてデビュー。NHK名古屋「創作ラジオドラマ脚本募集」佳作、橋田賞新人脚本賞を受賞する。映画、ドラマの脚本を数多く手がけ、代表作に『夏子の酒』『妹よ』『みにくいアヒルの子』『ビギナー』(フジテレビ)、『光とともに』『ホタルノヒカリ』『母になる』(日本テレビ)、『つるかめ助産院』『みかづき』[2019年1月放送予定](NHK)など。
【制作にあたって 制作統括・内田ゆき】
連続テレビ小説という、女性の生きざまを描けるドラマ枠を担当することになり、女が、というより、人が生きていくって、なんだろう?と考えを巡らせました。ほとんどの人生は、喜びもあれば悲しみもあって、無理かなあ、でも頑張ってみよう、と、どうにかこうにか進んでいるはず。そんなことを脈絡もなく思いながらも、一つ決めていたのは、自分で何かをやる、やろうとする女性、そして他人のために一生懸命になれる女性の物語にしたい、ということでした。
そんな折、ふと手にしたのが滋賀県・信楽の女性陶芸家・神山清子(こうやま きよこ)さんの、自らの仕事と人生を振り返った短い手記でした。そこにあった、プロの陶芸家としての情熱と、次世代を育てる思いに惹(ひ)かれ、さっそく信楽にお訪ねしました。印象に残ったのは、自らの手で、土と炎と格闘して生み出される陶芸の深い魅力。それに苦労話や笑い話が加わり、信楽での取材を重ねるうちに、強く明るく生きていく陶芸家の女性と、彼女をめぐる人々のドラマをつむぎ出したい、という思いが固まりました。
水橋文美江さんの、愛情いっぱいの筆で描かれる主人公・喜美子として、戸田恵梨香さんというすばらしいヒロインをお迎えできました。がんばるきみちゃんの物語に、どうぞご期待ください。
【音楽 冬野ユミ】
【冬野ユミ プロフィール】
3歳よりピアノを学ぶ。10歳の時、ハモンドオルガンに傾倒、14歳でプロとして演奏活動を始める。大学在学中より、キーボーディストとして活躍。傍(かたわ)ら、作曲家として劇伴音楽に数多く携わる。1990年、実験的かつジャンルレスを追求するユニット、BANANAを赤川力、藤田伸彦と共に結成。1995年、サウンドレコーディングマガジン主催「Ecole alternative artists」にて細野晴臣氏に自身の曲「密林の河」が認められアルバムに参加。NHKでの主な作品は『お買い物』『徒歩7分』『アシガール』など。
【物語】
戦後まもなく、大阪から滋賀・信楽にやってきた、絵が得意な女の子。名前は川原喜美子。両親と二人の妹との暮らしは貧しく、頑張り屋の喜美子は、幼いながらも一家の働き手だった。
15歳に成長した喜美子は、大阪で就職するが、数年で信楽に戻ることに。地元の信楽焼に惹かれ、男性ばかりの陶芸界に飛び込む。陶芸家・川原喜美子を目指して奮闘する毎日が始まる。
そんな彼女を支えるのは、志を同じくする青年陶芸家。恋に落ち、理想のクリエイター夫婦を目指して結ばれる二人。だが、結婚生活は喜美子の思惑どおりにはいかない。最愛の息子は陶芸の跡継ぎとなるも、やがて別離が。喜美子の人生は波乱万丈だが、その中で陶芸への情熱は変わらず、自らの窯を開き、独自の信楽焼を見いだす。
陶芸家として独立したものの、貧乏は相変わらず。だが、困った人を見捨てておけない彼女を、頼る者は後を絶たない。なかでも、喜美子の陶芸そして人柄に惹かれて集まった若者たちを、我が子同様に愛し、見守り、育てていく。
彼女がつらい状況にあるときに支えるのは、かつて助けた人たち。喜美子は陶芸の道に再び希望を見いだし、新たに絆を結んだ人たちとともに歩んでいく。
2019年度後期 連続テレビ小説「スカーレット」
【放送予定】
2019年9月30日~2020年3月
【制作スケジュール】
2019年4月 クランクイン予定
【スタッフ】
制作統括:内田ゆき
プロデューサー:長谷知記
演出:中島由貴 佐藤譲 ほか