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【グラニュース】

<苦境の再出発~グランパス2018年総括~>(上) 中断期間の大型補強でようやくたどり着いた残留

2018年12月3日 紙面から

C大阪戦の前半、相手のCKをパンチングする名古屋・GKランゲラック(左)=11月6日、キンチョウで(浅井慶撮影)

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 2季ぶりにJ1復帰を果たした名古屋グランパスが12勝5分17敗(勝ち点41)の15位で全日程を終えた。最終節で逆転残留を決める薄氷の戦い。前半戦の低迷、夏の躍進、秋の失速と波の大きい不安定な1年だった。J1再出発を果たした今季の戦いぶりを、「苦境の再出発~グランパス2018年総括~」と題して振り返る。

 「全試合負けてるじゃないか!」。6月24日のJ2岐阜との練習試合後、普段温厚なランゲラックが、人目をはばからずクラブ関係者に怒声をあげた。2勝3分け10敗の勝ち点9で最下位。13戦勝ちなしでロシアW杯による2カ月のリーグ中断期間を迎えたグランパスは、格下や大学生に苦杯をなめ続けた。一向に上向く気配がないチーム状態。守護神はいら立ちを抑えられなかった。

 巻き返しを図る後半戦に向け、手薄な選手層をカバーする補強は不可欠だった。入団したのは、J1で出番を確保できずにいた中谷、丸山、エドゥアルドネット、金井と昨オフにも獲得を検討したJ2松本の前田の5選手。J2降格のリスクを承知で最下位チームへの移籍を決めた実力者たちの加入で、風向きが変わった。

 前半戦との大きな違いは、守備の安定感だ。攻撃重視のチームは後半戦も多くのピンチを招いたが、元日本代表の丸山と中谷は水際で食い止めて大量失点を許さない。「前線の選手は質が高いので、何とか1点に抑えれば何点か取ってくれる」と丸山。1試合あたりの平均失点は、新戦力解禁前の2・06点から1・44点まで減った。

 攻撃陣では中断期間の減量で覚醒したジョーが、破竹の勢いで得点を重ねた。攻守の歯車がかみ合ったチームは第19節の仙台戦から7連勝。終盤はやや失速したが、シーズン後半だけ(第18~34節)の順位は、全18チーム中3位。ジェットコースターのように調子が乱高下したシーズンを15位で終えた。

 

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