仮想通貨時価総額ランキングで上位に位置しているテゾス(Tezos)ですが、日本国内ではあまり知らない人もいるかもしれません。
しかしテゾスは、2017年にICOで232億円もの資金調達に成功し、世界から注目されている仮想通貨でもあります。
ですが、テゾスは過去に集団提訴を起こされたことがきっかけで、取引所への上場が遅れています。
本記事では、テゾスの特徴や注目される理由、取引所へ上場が遅れている理由やウォレットについて、徹底的に解説します。
ビットコインやイーサリアムと異なる性能を持っていますから、ぜひ最後まで読んで下さいね。
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Tezos(テゾス)の概要
仮想通貨名 | Tezos(テゾス) |
トークン名 | XTZ |
公開月 | 2013年12月22日 |
開発者 |
|
発行上限 | 763,306,930XTZ |
発行枚数 | 607,489,041 XTZ |
アルゴリズム | PoS(Proof of Stake) |
中央機関 | - |
公式HP | Tezosの公式サイト |
公式ホワイトペーパー | tezosのホワイトペーパー(英語版) |
公式ブログ | Medium |
公式Twitter | |
公式Facebook | - |
公式LinkedIn | - |
公式GitLab | tezos |
TelegramID | - |
YouTube | - |
テゾスを取り扱っている仮想通貨取引所は国内にはありませんから、あまり国内では知られていない仮想通貨かもしれません。
しかし、テゾスは時価総額ランキングでは常に上位に位置し、世界中では注目されている仮想通貨といえるでしょう。
事実、テゾスは日本語版のTwitterも登場していることから、日本でも徐々に注目されている仮想通貨です。
Tezos(テゾス)とは
テゾスとは、2014年からスタートしたプロジェクトスであり、2017年7月にICOを行った際に、約232億円もの大金の調達に成功している仮想通貨です。
テゾスの開発陣には、かつてゴールドマン・サックスに在籍していたArthurBreitman氏、KahleenBreitmen氏の他にも、アクセンチュアやウォール・ストリート・ジャーナルで働いていた経験豊富なメンバー達が揃っています。
ちなみに、テゾスはギリシァ語でスマートコントラクトの事を言います。
Tezos(テゾス)の特徴
テゾスの特徴は、ハードフォークを行わずにシステムの修正を行うことができます。
仮想通貨の問題点として、ビットコインやイーサリアムと言ったメジャー通貨は、ハードフォークを行い相場の下落を引き起こしてしまうことがあります。
しかしテゾスは、
- ネットワークプロトコル
- トランザクションプロトコル
- コンセンサスプロトコル
上記の全てを別々に実装することができる為、テゾスはハードフォークをする必要がありません。
つまり、テゾスが他の仮想通貨で起こるハードフォークによる価格下落の懸念点を心配する必要がありません。
また、テゾスはPoS(Proof of Stake)という、コインの所有者で承認を行える承認システムを採用しているため、より民主的なスタイルを重視していると言えるでしょう。
さらにテゾスは、スマートコントラクトのバグによる取引無効化を防ぐ手段として、開発者がスマートコントラクトのコードを数学の見地から正しく解析したことを証明できるフォーマル検証という検証法を採用しより正確な作業が行われています。
Tezos(テゾス)ウォレット:ガレオンの特徴
テゾスウォレットとは、ニューヨークを基盤としたCryptonomicが開発をし、テゾス財団が設立したテゾス専用のウォレットです。
テゾスウォレットのことを通称ガレオンと言いますから、覚えておきましょう。
テゾスウォレットはWindowsやMAC、Linuxのサポートを発表しており、ウォレットのオープンソースのコードベースであるTezoriの共有(※1)をしています。
Tezoriとは、イタリア語で「宝物、貴重品」ヒンディ語で「金庫室、貴重品保管室」の意味です。
つまり、テゾスはお宝を共有できるようになったと解釈して良いでしょう。
そして、テゾスウォレットは、ベイキングと呼ばれる他の仮想通貨ではマイニングに当たる作業があります。
ベイキングは、マイニング同様報酬が発生する仕組みになっており、テゾストークンを委任するか、ベイキングをするベーカー(マイニングのマイナー)となるかのどちらかで報酬がもらえる仕組みになっています。
Tezos(テゾス)はどこの取引所にいつ上場した?上場が遅れた理由は何か?
テゾスが購入できる国内取引所は現在ありません。
テゾスが購入できる代表的な取引所は以下の5つです。
- Gateio
- HitBTC
- Bitfinex
- Kraken
- COBINHOOD
しかし、テゾスは2017年にICOで232億円もの資金調達に成功しているにもかかわらず、2018年10月16日にアメリカの取引所Kraken、11月18日には台湾の取引所COBINHOODに上場と、他のリップルなどの主要銘柄に比べると、上場が遅れています。
テゾスの上場が遅れている理由に、テゾス開発陣の内部での対立と、その対立によりプロジェクトが停滞したためです。
結果的にテゾスは、ICOに出資した投資家達から2017年11月に集団訴訟を起こされました。
今年最大のICO(イニシャル・コイン・オファーリング)で2.32億ドルを調達したTezos(テゾス)の創業者、キャスリーン・ブライトマンと旦那のアーサー・ブライトマン、そしてICOの「受け皿」となったスイスの基金らが、米国の投資家から集団訴訟されました。
提訴したのはこのICOに応募した投資家、アンドリュー・ベーカーで、弁護士事務所はサンディエゴのテイラー・コープランドです。
訴状では被告が米国証券取引法に違反し、未登録の証券を販売したとしています。
引用:Market Hack
テゾスに起こった集団訴訟は、2018年8月に裁判所から正式に支払い請求は却下され騒動は収束しています。
ですから、テゾスの集団提訴の騒動でプロジェクトの進捗が大きく低迷したことにより、取引所への上場が遅れています。
しかし、10月にはKrakenに、11月にはCOBINHOODに上場していることから、今後上場していく仮想通貨取引所は増えてくるでしょう。
Tezos(テゾス)の今後の将来性について
テゾスの今後の将来性は、日本の取引所には上場が難しいですが、通貨として使用される可能性は高いと言えるでしょう。
まず1つ目にテゾスはモネロが採用しているリング署名(※2)を採用しています。
リング署名とは、一旦トランザクションをプールに集めた後、いくつもの秘密の鍵と公開している鍵がリング状で送られることにより、誰が送金をし、誰が受け取ったのかが分からなくなる仕組みのことです。
また、モネロのリング署名はZcash(ジーキャッシュ)でも採用されているゼロ知識証明であり、自分の鍵を本当に持っていることを鍵を相手に見せなくても、自分が鍵を持っていることを数学的に証明することができる方法です。
つまり、テゾスは自分と同じタイプの鍵を所有する人間しか分からない情報を提示することで鍵を持っていることを証明できるシステムと言えるでしょう。
しかし、このテゾスのシステムにより第三者が送金情報を知ることができなくなっています。
匿名性の高い仮想通貨はプライバシーの保護という観点では良いですが、資金洗浄やテロ活動の資金源などの犯罪(マネーロンダリング)に使用される恐れがあります。
ですから、テゾスは匿名性の高さを重点的においているため、匿名性の高い仮想通貨は認可しない日本では上場を認めておらず、日本での上場は難しいといえるでしょう。
事実、過去にコインチェックがモネロの署名性の高さが原因で、取引所からモネロを廃止しています。
2つ目の理由に、テゾスはビットコインやイーサリアムの欠点であるハードフォークの問題を克服できている仮想通貨です。
ビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨にトラブルが続くようなら、テゾスの活躍する場面はどんどん増えていくことは間違いないでしょう。
ですから、テゾスは注目しても良い仮想通貨かもしれません。
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