間もなく取り壊しが始まる旧市営総合プールの飛び込み台=富樫3丁目
築59年余りで、国内に現存する施設で最古とされた旧市営総合プール(富樫3丁目)の飛び込み台が今月中旬から取り壊される。プールの解体が進む中、高さ10メートルの飛び込み台は、がれきの中にぽつんとたたずみ、多くのトップ選手を出した「王国石川」の歴史をしのばせる。水泳関係者は練習に明け暮れた日々を懐古し、「わが家が消えるようだ」と寂しさを募らせている。
市営総合プールの飛び込み台は1959(昭和34)年8月に完成し、石川国体や全国高校総体など数々の全国大会が開かれた。2008年公開の映画「DIVE!!」の舞台にもなった。
しかし老朽化による劣化が著しく、プールは2017年4月に閉鎖された。今年8月から解体工事が始まり、飛び込み台は来年1月に姿を消す。跡地には同年11月、約350台を収容する暫定駐車場が整備される予定だ。