登場曲など選手のリクエストを受け付ける窓口役でもある。邦楽だけでなく洋楽、韓流、CMソングやアニメソングまで若い選手たちと同じ目線で音楽を聴き曲を用意する。流行にも敏感だ。ネットやSNSにも乗り遅れない。撮影した動画を携帯電話で編集し、すぐにアップする。
「私、日本一ビールかけに参加したリポーターかもしれませんね」。ビールかけの後には毎回「和子の部屋」という動画番組がある。広島での日本一後には寒くてビールかけを途中退席した柳田に「最後の仕事を放棄していましたよ。締めのあいさつ。どこに行っていたんですか」。加藤さんしかできない質問に柳田も「フロで温まっていました」と照れ笑いだった。
先日、お笑い芸人の博多華丸から「ホークスと結婚した女」と名付けられた。どの選手にも同じように接するからこそ、誰からも信頼されてきた。「できる限りは、続けていきたい。あの人がいないとダメだと思われるように」。ロッテの本拠地ZOZOマリンのウグイス嬢・谷保恵美さん(52)のように、加藤さんもソフトバンクの歴史を見守り続けるレジェンド女子だ。【石橋隆雄】
ソフトバンク和田(加藤さんについて)「ずっと変わらないですね。人をひいきすることも、変な目で見ることなく全員をひとりの選手として隔たりなく、ちゃんと見てくれていますね」
◆加藤和子(かとう・かずこ)1978年(昭53)11月27日生まれ。福岡県出身。玄洋高から福岡大。大学では体育学部。小学3年からバスケットボールを続けた。卒業後はタレント活動し、02年12月からFBS福岡放送のスポーツ番組「夢空間スポーツ」の番組キャスターを2年間務める。05年秋から球団オフィシャルメディアの立ち上げに参加。07年から正式なリポーターとなる。正式名称は「広報室 球団広報部オフィシャルリポーター」。オフは選手のトークショーなどの司会も行う。身長163センチ。