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火山防災 課題指摘も 信大理学部がシンポ

県内外の火山活動などについて専門家が講演したシンポジウム=1日、松本市県内外の火山活動などについて専門家が講演したシンポジウム=1日、松本市
 火山や火山教育の専門家が集い、研究で得られた知見や意見を交換するシンポジウム「岳都火山シンポジア」が1日、松本市内であった。国立研究機関の研究者や信州大准教授、県職員ら6人が講演。国内の火山の防災・研究について、省庁や研究機関の縦割りによる弊害を指摘する声もあった。

 防災科学技術研究所(茨城県つくば市)火山研究推進センター長の中田節也さん(65)は、火山の監視や警報の発令、国家プロジェクトとしての研究が国内では一元化できておらず、「火山防災に携わるプレーヤーが多すぎる」と指摘。将来、大規模な火山噴火は確実に発生するとし「対応できるか不安を覚える」とした。

 パネルディスカッションでは、登壇者から噴火への備えについて「土地の特性を知っておく」「気象庁のホームページなど信頼できる災害情報を得られるところを確認しておくことが重要」といった意見が上がった。県内火山の活動状況や防災教育の実践などを題材にした講演もあった。

 シンポジウムは、多くの活火山を抱える県内で、その恩恵やリスクへの理解を深めてもらおうと信大理学部(松本市)が初めて企画。会場には小学生や高校生らを含め約120人が訪れた。木曽郡木曽町三岳小学校6年の松田将太君(12)は「噴火にもいろいろな種類があると分かって良かった。火山についてもっと知りたい」と話していた。

(12月2日)

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