【ゴルフ】堀川、イーグル決め首位 2週前は逆転負け 今度は主役だ2018年12月2日 紙面から
◇日本シリーズJT杯<第3日>▽国内男子ツアー最終戦▽1日、東京都稲城市・東京よみうりCC(7023ヤード、パー70)▽晴れ、15・1度、南0・7メートル▽賞金総額1億3000万円、優勝4000万円▽30選手▽観衆5129人 2週前のダンロップ・フェニックスで5打差大逆転負けを喫した堀川未来夢(みくむ、25)=ウェーブ・エナジー=が66で回って通算6アンダーにし、首位に躍り出た。首位にはほかに黄重坤(ハン・ジュンゴン)、Y・E・ヤンの韓国勢が並ぶ。3打差の通算3アンダーまでに10人が名を連ねる大混戦になった。 ダンロップ・フェニックスで市原弘大の5打差大逆転優勝を許し、脇役に回ってしまった堀川。それから2週後、ツアーのフィナーレを飾る役どころが回ってきた。「あのときは負けたがいいゴルフができた。その余韻、緊張感は残っている。この状態のままなら、いい結果が出る」と自信を持って最終日を迎える。 3バーディー、1ボギーの後の17番パー5。フェアウエーから残り205ヤードを6番アイアンで7メートルに2オンさせた。残ったのは右に曲がった後で左に曲がる、蛇のようなラインの7メートル。だが堀川はこれを当然のように決めた。今大会でコンビを組み、女子のイ・ボミを長年支えてきた清水重憲キャディー(44)から「このホールは短いからパー4のつもりで」と言われたため、最初のパットを入れにいくつもりだったという。このイーグルで首位に浮上した。 秋に入っての好調を支えているのは、新しいドライバーだ。フェースを開き気味にし、余分なスピン量が減った。米を毎日2合食べ、この4日間は肉ばかりという食生活や筋トレで体重が増えたこともあり、飛距離が15ヤード伸びたという。飛ばしで勝負するタイプではないが、今では他の選手と遜色がなくなった。 2週前に逆転負けしたとき、「合格点です」と話したが、それは強がりではなかった。「自分の中で満足できた。最後のボギーは最善を尽くした結果だった」。そのときの2位賞金2000万円を加えたことで、今週の最終戦に出場が決まった。最終日最終組は4回目。同学年でジュニア時代から競い、今も強烈に意識する今平周吾は、最終日に初の賞金王を決めることが決定的。「彼は雲の上の存在になった」というが、そのライバルの目の前で先に日本タイトルを取れば、大きく近づける。 (大西洋和) ◆ダンロップフェニックス最終日 堀川は2打差単独首位から開始し、17番を終えても首位に並んでいた。18番パー5、ドライバーを左バンカーに入れ、第2打もミスして141ヤード残した。ピッチングウエッジで思い切り打ったが、グリーン右手前のバンカーへ。3メートルのパーパットも外れて痛恨のボギー。5打差8位から出て先にホールアウトしていた市原に優勝をさらわれた。 <堀川未来夢(ほりかわ・みくむ)> 1992(平成4)年12月16日生まれ、神奈川県海老名市出身の25歳。176センチ、85キロ。中学時代はソフトテニス部。厚木北高で本格的にゴルフを始める。日大4年時に出場予選会で13位に入り、卒業した2015年ツアーデビュー。その年初シードを獲得、16年は手放したが、17年復帰。今季は前週まで獲得賞金額4942万円で19位。
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