【スポーツ】[バドミントン]奥原、さすがの修正力で4強進出 V宣言も出た2018年12月1日 紙面から
◇全日本総合選手権バドミントンの全日本総合選手権は30日、東京・駒沢体育館で各種目の準々決勝を行い、女子シングルスではリオデジャネイロ五輪銅メダルの奥原希望(23)=日本ユニシス=が2-0のストレート勝ちで準決勝に進んだ。順当なら決勝で顔を合わせる山口茜(21)=再春館製薬所=を意識しつつ、「日本のトップとして五輪に出たい」と3年ぶりのタイトル奪回へ意気込んだ。 奥原がさすがの修正力を見せつけた。第1ゲームこそ峰歩美の粘りに手を焼き23-21と苦戦したが、第2ゲームは「風下でシャトルが戻る。後ろに打った球が甘くならないように意識した」と考えて、前後を丁寧に打ち分け21-8で圧倒。快調に4強へ駒を進めた。 昨年の全日本総合は右膝、一昨年は右肩を痛めて、いずれも途中棄権。不完全燃焼のままコートを去った悔しさが、今大会に懸ける思いを倍増させている。「昨年は1回戦負け。本来なら代表は選考外のところを拾ってもらった。今回はベスト4に残って代表に入れるところにはきたけど、目標はそこじゃない」。3度目の頂点だけを狙う。 日本一への執着は、山口の存在も強く影響している。現在の世界ランキングでは5位の奥原に対して、山口は2位。山口は前回大会の優勝者でもある。 「今の日本のエースは茜ちゃん。そこを奪いにいく。先輩として自分が引っ張っていくんだというプライドを持ちたい」 今大会3試合で1ゲームも落としていない奥原に対し、山口も順当に4強入り。「タイトルは譲らない。どんなコンディションでも、何が何でもつかみにいく」。すがすがしいV宣言に、奥原の覚悟がみえた。 (木村尚公) ◆桃田出場へ意欲 22年東京で世界選手権男子シングルスの世界王者・桃田賢斗は小野寺裕介に2-0で快勝。「昨年は準々決勝で負けた。意識する部分はあったけど、自分らしいプレーができた」と振り返った。試合後には、29日に2022年世界選手権が東京開催となったことに言及し、「出られるものならみんなが出たい。世界選手権は他国の選手の意識も違ってくる。日本にとっていい機会になる」。脂が乗った20代後半で迎える自国開催の世界選手権への意欲をみせていた。
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