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霧ケ峰のメガソーラー計画の中止求める 署名5万人分を提出

5万人分を超える署名を持参し、計画中止を訴える柴田会長(中)=県庁で

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 諏訪市四賀の霧ケ峰高原近くで進む大規模太陽光発電所(メガソーラー)の建設計画で、茅野市の住民ら二十人余りが二十九日、県庁を訪れ、計画中止を求める要望書を提出した。反対署名五万百二十二人分を持参し、計画への懸念を訴えた。

 計画に反対する住民らでつくる「米沢地区Looopソーラー対策協議会」によると、東京の太陽光発電システム開発会社Looopが諏訪湖の七分の一の規模となる一九六・五ヘクタールにソーラーパネル三十一万枚を並べ、二十年間売電する計画。水源や貴重な魚類への悪影響、大規模土石流災害の発生などを懸念する住民らに、Looopは「影響ない」と説明しているという。

 計画地から下流にある茅野市米沢地区の住民や諏訪市内の酒造会社、諏訪東部漁業協同組合の関係者らが県庁を訪れた。署名は四十六都道府県と海外四カ国から寄せられたといい、協議会の柴田豊会長は「観光立県を目指す県は、この声をどう受け止めるのか。県の将来にプラスとなる事業なのか検証してほしい」と求めた。

 対応した中島恵理副知事は「事業者には地元への説明を丁寧にするよう厳しく指導している。署名を重く受け止める」と応えた。

 県は県環境影響評価(アセスメント)条例に基づき、環境に与える影響や保全対策の報告をLooopに求めている。条例では中止命令を出せないが、水源保護などの条件が満たされなければ森林法で開発許可は出ないという。

 阿部守一知事はこの日の会見で「メガソーラーは全国的に懸念が出ている。未来に向け、どんな対応ができるか考える」と述べた。

 (渡辺陽太郎)

 

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