2018年11月25日公開
2018年11月25日更新
リューベック観光の見どころ特集!世界遺産となった旧市街や人気スポットなど!
北ドイツのバルト海沿岸にあるリューベックは交易や貿易で栄え、商人の街としても知られています。世界遺産にも登録されている絵本の世界に迷いこんだような美しいリューベックの街をあますところなく楽しめる人気の観光スポットを紹介します。
目次
リューベックとはどういう街?
ドイツ北部にあるバルト海沿岸の街で、もう少しでデンマークという位置にあります。かつてはハンザ同盟の盟主として繁栄していたため、当時を色濃く残している街です。「ハンザの女王」と呼ばれ、絵本の世界に迷いこんだような美しい旧市街は世界遺産にも登録されています。正式名称は「ハンザ都市リューベック」です。
リューベックに繁栄をもたらしたハンザ同盟
中世に王侯貴族の支配を受けない自由都市のネットワークとして結成され、外国との商取引や貨幣を含めた者のやり取り全ての利益保護を目的とした。加盟したのは北海・バルト海沿岸の北ドイツ都市が中心でリューベック、ハンブルク、ブレーメンなどが加盟。一時の加盟国は200ほどあったとも言われています。
ハンザ同盟の現在
ハンザ同盟は、加盟国都市同士の利害の不一致や統治機関を持たない組織という弱点も加わり衰退していき、1669年にの会議を最後に事実上停止となりました。当時同盟に加盟していた都市で、今でも名の知れている都市にはドイツ第二の都市ハンブルグや、童話でおなじみのブレーメンなどがあります。
その中で世界遺産に登録されているのは、“リューベック”と“ヴィスマール”です。ヴィスマールも美しい町としてあげられますが、こじんまりしており知るひとぞ知るという都市です。
それに比べてリューベックは観光地としてもメジャーな町となっているので、トラヴェ川と運河に囲まれた旧市街は歩いて観光することをおすすめする広さです。
ノーベル賞受賞者の街!リューベック
観光としての魅力だけではなく、3人のノーベル賞受賞者を出しているのがこのリューベックです(作家のトーマス・マン。元連邦首相のヴィリー・ブラント。作家のギュンター・グラス※彼の出身はポーランドだが長年リューベックに住んでいた。)。国として何人か受賞してると言えば納得ですが、都市レベルで3人は本当にすごいです。
リューベックへの行き方
ハンブルグ中央駅からリューベック中央駅までは、電車で約1時間。ベルリン中央駅からは特急ICE(ドイツを中心に運転されているヨーロッパの高速列車)でハンブルグ中央駅まで電車で約2時間ほど、そこからリューベック中央駅行きの電車に乗り換える事となります。いずれにしても、ハンブルグで乗り換えなければなりません。
日本からそのハンブルグに行くためには、ドイツへの直行便はフランクフルト・ミュンヘン・デュッセルドルフの3都市となりますが、いずれも同じ国とは言え遠距離となります。一番近いフランクフルト空港からでもICEで4時間かからないくらいです。
一番近いフランクフルト空港からでもICEで4時間かからないくらいです。隣国デンマークのコペンハーゲン空港からでもICEで4時間半程度かかりますのでかかる時間は大体一緒です。
直行便にこだわらない場合は第三国で飛行機を乗り換えし、ハンブルグ空港に直接入るという方法もありますが、折角なので列車の旅をするのもおすすめです。
リューベックの玄関“ホルステン門”
リューベック中央駅から旧市街までは徒歩で約10分ほどかかり、すぐに見えてくるのがこのホルステン門です。1464年~1478年に建てられたこの2つのとんがり屋根の門は、壁の厚さが最大で3.5mになる部分があります。
この門は50マルクの紙幣デザインに使われたり、ユーロ導入後の2006年には2ユーロに、2007年の100ユーロの特別記念コインにもホルステン門と7つの塔が用いられているリューベックのシンボルであり、世界遺産です。門の上部には「内に結束を、外に平和を」とラテン語で書かれ、その威厳を示しています。
しかし、防御のために地盤の弱い街に建てられたその門は、あまりの重さから建設中から内側に傾いてしまいました。そのたわんだ感じも元からのデザインのようになっています。現在、塔の内部は市の歴史博物館になっており観光にもおすすめです。
営業時間は4月~12月までは10時~18時まで。冬期の営業の1月~3月までは11時~17時で、月曜日は定休日となっております。入場料は大人6ユーロです。
住所 | Holstentorplatz23552 Lübeck |
電話番号 | 0451-1224129 |
この建築様式では世界最大!マリエン教会
1250年~1350年の100年かけて建てられた世界遺産のマリエン教会はドイツで3番目に大きい教会で、レンガゴシック様式の教会では世界最大の教会です。
この教会のパイプオルガンに魅せられたあの有名な大作曲家バッハが若かりし日に通っていたといわれています。そのパイプオルガンのパイプはは8512本あり、世界最大級のパイプオルガンとしても有名です。
しかしながら、第二次世界大戦中の1941年に空襲で教会は破壊されてしまいます。その後、教会は復元されましたが割れて地面に落ちた教会の鐘は地面にめりこんだそのままの状態で保存され、戦争の悲惨さも伝えているスポットです。
パイプオルガンを聞けるかはタイミングなのですが、その音色はおすすめです。開館時間は10時~18時まで(秋・冬は17時や16時閉館の時もあるので、訪れる際はあらかじめ確認願います)。日曜日の10時からはミサが行われます。入場料は大人2ユーロです。
住所 | Marienkirchhof23552Lübeck |
ヨーロッパの貴重品!塩の倉庫
ホルステン門から旧市街へ入り、かつてリューベックの重要な物流拠点であったトラヴェ川の川岸に立ち並ぶ赤レンガの倉庫は16世紀に建てられた塩の倉庫群です。当時のヨーロッパで塩は白い黄金と呼ばれ、その取引でひと財産作り上げた人たちが多くいます。
ここリューベックでも重要な商品として南へ80km離れたリューネベルクで生産された塩を輸出するまでの保管したり、バルト海でとれたニシンなどの魚を塩漬けにして加工したりとなくてはならないものでした。リューネベルクからリューベックまでを「塩街道」とも呼んでいます。
塩そのものや、塩漬けの商品をドイツ国内や北欧、ロシアへ輸出して街を発展させてきた歴史を感じることができる場所です。現在はカフェやアパレルショップなどが入る人気商業施設となっていますが、建設当時の雰囲気を残している世界遺産の1つでおすすめの観光スポットです。
住所 | Wallstraße,23560Lübeck |
聖ペトリ教会から見る絶景
リューベック中央駅から旧市街に歩いてくると、ホルステン門の後ろに見える緑のトンガリ屋根の建物が聖ペトリ教会です。現在、教会の中は空っぽで、市民の多目的ホールとして運営はされおり、重厚なレンガづくりのゴシック様式の建物が出迎えてくれます。
実はこの塔の中にはエレベーターが設置してあり、現在は観光名所として運営されています。現在の聖ペトリ教会からは世界遺産に登録されたリューベックの街がグルっと1周、眺望できるようになっています。
この街の代表的なスポットである聖マリエン教会や市庁舎、そこに続くマルクト広場など、美しい町並みがミニチュアのように小さく可愛らしく見えます。写真撮影スポットとしてもおすすめです。
入場料は無料ですが塔に登る際は3ユーロかかりますが、せっかく行くなら登ることをおすすめします。開館時間は10時から、閉館時間は4・5・9月が17時まで、6・8月が19時まで、11~3月が16時までと月によって変則的になっていますのでお気をつけください。
住所 | Petrikirchhof,23552Lübeck |
リューベックの市庁舎
ハンザ同盟の盟主としての繁栄ぶりがわかるリューベックの旧市街には中世(13世紀頃)に建てられたレンガ造りでゴシック様式の建物がたくさん残っています。中でも、街の中心部であるマルクト広場にあるひときわ立派な建物は市庁舎は観光スポットです。
リューベック特有の黒いレンガや緑色のトンガリ屋根、そして風を通すための丸い大きな穴が開いた壁。16世紀には増築も行われ、ルネサンス様式の白い屋根の部分など様々な様式が混在し、他に類を見ない建物に仕上がっています。
今も市庁舎として使用されており、当時から政治的に重要な会議も行われた議会ホールやロココ調の謁見の間などを内部の見学ガイドツアーで細部まで味わうことをおすすめします。
入場料は大人4ユーロかかります。開館時間はガイドツアーとなっており、月曜~金曜までは11時・12時・15時スタート。土日は13時30分スタートとなっています。
住所 | Breite Str.62 23552 Lübeck |
電話番号 | 0451-1221005 |
ベストセラー小説の舞台ブッデンブロークハウス
ノーベル賞を受賞者が3人もいるリューベックですが、その3名それぞれの見ごたえ博物館や記念館が置かれています。まずは、1929年にノーベル文学賞を受賞したトーマス・マンの縁の場所である「ブッデンブロークハウス」です。
戦前のヨーロッパでベストセラーとなった彼の代表作の1つ「ブッテンブローク家の人々」の舞台となりリューベックの豪商であった祖父母の家で、マンと同じく作家であった彼の兄の生涯と作品を展示した博物館になっています。
リューベックの観光スポットであると共に、かつてリューベックでの商人の権力がどれほどであったかがわかる豪華だったお屋敷の内部が一部再現されており、おすすめスポットです。入場料は大人6ユーロで、開館時間は1~3月までは11時~17時、4~12月までは10時~18時となっています。
住所 | Mengstr.423552 Lübeck |
電話番号 | 0451-1224190 |
平和を願う政治家の記念館ヴィリー・ブラント・ハウス
1971年にノーベル平和賞受賞したヴィリー・ブラントの縁の場所は、彼を偲んだ記念館兼博物館「ヴィリー・ブラント・ハウス」です。政治家にしてノーベル平和賞受賞者の彼はドイツで最も尊敬される存在と言っても過言ではありません。
ワイマール共和国からドイツを再統一させた彼の功績が展示紹介されており、ドイツの歴史とりわけ現代史を学ぶこともできる政治や歴史から平和を学べるスポットとなっています。入場は無料で、開館時間は1~3月は11時~17時まで、4~12月は11時~18時までです。月曜日は休館となっているのでお間違え無いようにお願いします。
住所 | Königstr.21 23552 Lübeck |
電話番号 | 0451-1224250 |
芸術的才能に溢れた作家ギュンター・グラスの記念館
1999年にノーベル文学賞受賞したギュンター・グラスはポーランド出身ですが、長年リューベックに住んでいるため3名のうちに含まれます。そんな彼の縁の場所は「ギュンター・グラス・ハウス」です。
文学だけではなく、絵画や彫刻作品といった芸術的才能を併せ持つ彼の作品がところ狭しと展示してあり、おすすめです。生前親交があったヴィリー・ブラントの記念館の隣にあるので2件一緒にまわる事ができます。
入場料は6ユーロで、開館時間は1~3月は11時~17時まで、4~12月は11時~18時までです。こちらもヴィリー・ブラント・ハウス同様、月曜日は休館となっているのでお間違え無いようにお願いします。
住所 | Glockengiesserstr. 21 23552 Lübeck |
電話番号 | 0451-1224230 |
リューベックの名物マジパンの老舗“ニーダーエッガー”
ここ、リューベックの名物が砂糖とアーモンドを挽いて練り合わせたマジパンです(ドイツではマルチパンと呼びます)。
リューベックで作られるようになったきっかけは諸説ありますが、1407年頃にりューベックで起こった食糧難の急場を凌ぐためといわれています。当時、市政府は倉庫にある大量のアーモンドと砂糖でパンを作ることを呼び掛け完成したのがマジパンだという説が現在は濃厚ということです。
その後マジパンは1800年頃からケーキ屋さんが作るようになり、リューベック市庁舎近くにあるニーダーエッガーはマジパンの老舗としてドイツ全土に知られています。
日本では脇役・添え物のイメージがあるマジパンですが、ドイツではチョコレートの詰め物にしたり、ケーキ類の生地やクリームに使われるほどの主役級スイーツです。ニーダーエッガーではマジパン入りのケーキを出すカフェやお土産店としてだけではなく、マジパン作り体験や、マジパンの歴史を学べるミュージアムも併設されています。
旧市街の散策に疲れた際にもおすすめのスポットです。予算はケーキとコーヒーで約5ユーロほどで楽しめ、営業時間は月曜~金曜が9時~19時まで、土曜が9時~18時まで、日曜は10時~18時までとなっています。
住所 | Breite Str. 89 23552 Lübeck |
電話番号 | 0451-5301126 |
世界遺産リューベックのホテル
駅から世界遺産になっている旧市街まで少し距離があるため、ホテルの立地としては駅からホテルまで徒歩10分以上のところが多いです。観光には便利な場所もしくは、川沿いの眺めを堪能できる場所にあるので駅から離れた場所である事はご承知おきください。また無料Wifiは、ほとんどのホテルで使えます。
リューベックのおすすめホテル:アトランティックホテル リューベック
アトランティックホテル リューベックは市中心部にあり、リューベックの市庁舎やマリエン教会まで歩いて5分程度という立地のホテルです。全室禁煙ですが、スモーキングラウンジを室内に設けています。リューベック中央駅からホテルまで歩くと15分程かかりますが、徒歩圏内のホテルと言えます。
住所 | Schmiedestr.9-15,23552 Lubeck |
リューベックのおすすめホテル:ラディソンSASセンターホテル
このホテルは川のほとりにあり、リバービューを楽しめます。部屋によっては世界遺産マリエン教会が見え、こちらも旧市街の観光にもってこいのホテルです。リューベックで唯一の5つ星ホテルはモダンなデザインの造りで駅からはホテルまでは徒歩10分程度で着きます。
住所 | Willy-Brandt-Allee6,23554 Lubeck |
リューベックのおすすめホテル:ホテルリンデンホフ リューベック
ホテルリンデンホフ リューベックはリューベック旧市街の玄関ホルステン門まで徒歩5分程度場所にあります。ただし、ルームキーは旧式で暖房の効きが遅いという弱点はありますが、接客は申し分無いホテルです。
朝食は大変充実していて種類が多く、ホテル内のリラックスルームには24時間利用できるコーヒーマシンがあります。駅からはホテルまでは徒歩5分程度で着きます。
住所 | Lindenstr.1A,23558 Lubeck |
歴史と文化が香るリューベック
北ドイツの都市リューベックは貿易の中心地をして他都市もまとめていただけではなく、その繁栄よって都市整備を行い、後世にも世界遺産という形で認められたスポットです。日本からは少々遠いですがその価値はあるほどおすすめです。マジパンの甘い誘惑と、絵本の世界のような美しい街並みに出会うためにぜひ遊びに出掛けてみてください。
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