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掲載開始日:2016年7月1日

最終更新日:2017年4月6日

新型栄養失調を予防しよう

新型栄養失調とは

新型栄養失調とは、日常の食生活の崩れが老化に伴う栄養低下を早めている状態を指します。おもに肉類などの動物性たんぱく質の摂取不足が原因で生じる、超高齢化社会の栄養失調といわれています。

栄養状態がよいかどうかは血液中の血清アルブミン値を測定することでわかります。

アルブミンはたんぱく質の一種。介護予防の観点では3.8g/dl以下だと栄養低下の危険が高いとされています。北区では、4.2g/dl以上を目標値としています。

新型栄養失調になると…

高齢者が新型栄養失調になると、老化がすすみ、抵抗力が低下して、肺炎や結核などの感染症にかかりやすくなります。また、脳出血や心臓病、骨折の危険性も高まります。これらは、寝たきりの原因となるため、要介護状態に陥る恐れが高まります。

健康寿命の延伸のためには、新型栄養失調を予防することが不可欠です。

加齢とともに、筋肉や骨は減少し、免疫力も低下します。さらに、「健康のためには粗食がいい」「高齢者に肉は不要」といった間違った思い込みにより、高齢者が新型栄養失調に陥りやすくなります。

 新型栄養失調の指標である血清アルブミン値を上昇させるためには、肉、卵、牛乳などの動物性たんぱく質を多く含む食品を中心に、いろいろな食品をまんべんなく食べることが大切です。

新型栄養失調予防のための調査研究

 北区は、人間総合科学大学と味の素(株)が行っている「高齢者の要介護を予防する栄養改善手段の開発に関する研究」に協力しています。これは、どのような食生活を送れば、介護を必要とせず、元気に長生きできるか、という研究で、北区の元気高齢者の方(一部)を対象に、血液検査や健康アンケートの実施に加え、年に数回の講演会を開催するなど、健康情報の提供を定期的に実施してきました。その結果、わかってきたことをご紹介します。

まず、毎日食べるとよいとされている10食品群の中で、毎日食べる食品が多い方ほど栄養失調になりにくく、要介護となる危険度が低いことがわかりました。

また、毎日食べる食品群が少ない方は、その数を増やすことで栄養状態が改善することがわかりました。

※毎日食べるとよいとされている10食品群とは、肉、魚、卵、牛乳・乳製品、油脂、大豆・大豆製品、緑黄色野菜、海藻、いも、果物の10食品群のこと。

あなたの食生活を確認しましょう

偏りなく、まんべんなく食べられているかは、こちらのチェックシートを記入することで確認できます。

チェックシート(新)

【チェックシートの使い方】

まず、1日3食食べることが基本です。主食は毎食食べたい料理ですので、朝食・昼食・夕食で主食を食べたかを確認します。食べた場合はそれぞれの欄に○をつけます。次に、おもに主菜や副菜で食べる食品(肉、魚、卵、牛乳・乳製品、油脂、大豆・大豆製品、緑黄色野菜、海藻、いも、果物)の10品目について、1日のうちにどれを食べたかチェックします。3食の中で、少しでも食べた食品に○をつけます。

「しっかり食べ5食品群」は、この10食品群の中でも優先的に召し上がってほしい5食品群です。この「肉、魚介、卵、牛乳・乳製品、油脂」は、毎日食べることで血液中のアルブミン値を増やし、老化を遅らせることにつながります。

「いろいろ食べ5食品群」は、ビタミンやミネラルを多く含む食品です。この「大豆・大豆製品、緑黄色野菜、海藻、いも、果物」は、「しっかり食べ5食品群」と合わせて召し上がることで、より高い健康効果が期待できます。

10食品群のうち1日9点以上食べることを日々の目標にしましょう。
9点以上を続けている高齢者は将来寝たきりになるリスクが下がるという結果が出ています。

10日間記入してみると、ご自分の食事のとり方の傾向がわかります。無意識のうちに、あまり食べなくなっている食品が見つかった方は、偏らずに食べるよう、心がけていくとよいですね。

※持病があり、食事療法を行っている方は、主治医にご相談ください。

老化を遅らせるための食生活指針10カ条

新型栄養失調を予防し、老化を遅らせ、元気にいきいき生活するための食生活のポイントをご紹介します。これらを実践して健康長寿を目指しましょう!

◆◇食生活指針10カ条◇◆

  1. 欠食は絶対にさける。
  2. 動物性たんぱく質を十分に摂取する。
  3. 魚と肉の摂取は1対1程度の割合にする。 食事する男性(高齢者)
  4. 油脂類の摂取が不足しないよう注意する。
  5. 牛乳を200㎖程度飲む。
  6. 食材の調理法や保存法をよく知る。
  7. 調味料を上手に使い、おいしく食べる。
  8. 自分で食品を購入して、食事を準備する。
  9. 会食の機会を積極的につくる。
  10. 余暇活動を取り入れた運動習慣を身につける。

 

 

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